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【キャンプ場インタビュー♯5】炭焼の杜 明ケ島キャンプ場

スペースキーの小野(@tsugumi_o_camp)です。今回のキャンプ場インタビューは、静岡県掛川市にある「炭焼の杜 明ケ島キャンプ場」さんにお話を聞きました。高規格キャンプという時代の波に逆行するように、「不便」が売りの炭焼の杜。大切にしていること、目指していることを聞きました。


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松山 拓也さん
株式会社マツヤマ・デザイン代表取締役、アウトドアプロデューサー。「炭焼の杜 明ケ島キャンプ場」のフィールドデザイン・プロデュースをはじめ、地域ビジュアルプロデュース、企業ビジュアルプロデュース等、幅広く手がける。
アウトドアでは14歳の時に自転車の後ろにテントを積みキャンプに出かけて以来、年間30日以上のテント暮らしを全国各地で30年近く続ける傍ら、川野信之氏・小川博彦氏・佐藤雄一氏にフライフィッシングを学び、以来アメリカイエローストーン国立公園や、北海道では残間正之氏に師事し、釣りやキャンプを楽しむ。


「炭焼の杜 明ケ島キャンプ場」とは


-本日はよろしくお願いいたします!まずはキャンプ場のプロフィールから聞かせてください。

よろしくお願いします。当キャンプ場は2017年から運営を開始しました。ここは静岡県掛川市なんですが、ものすごく辺鄙(へんぴ)で地元住民も立ち寄らないような場所にあります。元々は限界集落の小学校の跡地であって、現在は廃村となった場所。「明ケ島キャンプ場」として掛川市が運営していた所を引き継いでスタートしました。

-キャンプ場のコンセプトは何ですか?

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テーマは「STUDY TO BE QUIET(穏やかなる事を学ぶ)」。僕の尊敬する開高健さんの著書で紹介されていたアイザック・ウォルトン氏の言葉です。大自然の中で、河のせせらぎや鳥のさえずり、自然の音を静かにゆったり楽しんでもらえるキャンプ場を目指しています。そのため、電子音響機器の使用は禁止(自分で演奏したり歌ったりするのはOK)。このご時世、電子音がしない場所を探すほうが難しいですよね。自然ならではの、穏やかな時間を過ごしてほしいなと思っています。

もう一つ特徴的なのが、「デジタルデトックス」であること。ここは携帯が圏外なんですよ。インターを降りてから車で30分圏内で、こんな場所ないですよね(笑)。ひと昔前は海外へ行ったら仕事を切り離して自由になれたのに、最近ではそれもできない。その時代感で、首都圏からそう遠くないところでデジタルデトックスができるのはとても貴重なのではないかと思っています。携帯もつながらない山奥で、自然を真に満喫できる。僕が若いころにワクワクしたキャンプ体験をここで提供できたらなという想いがあります。

-ステキなコンセプトです!

施設としての売りは、まずは星空。半径9km圏内に民家がないので、星が本当に綺麗に見えます。降ってくるようで圧倒されますよ。

もうひとつが、キャンプ場内のウッドデッキ。僕自身がロケーションのいいところでキャンプをしたいので、ロケーションはすごくこだわっています。場内には河が流れているのですが、河を見ながらキャンプできたらいいなと。釣りも好きなので、魚を見ながらキャンプできたら最高だと思って、河に突き出たウッドデッキを作りました。あとは、朝にコーヒーをゆっくり飲むためのウッドデッキとか、シチュエーションに合わせたロケーションを意識しています。一緒に運営をやってくれる施工会社さんが、僕の思い描くイメージをそのままにカタチにしてくれるので、そこも非常に助かっています。

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-というと、役割的には?

運営管理・施工は株式会社山田さん、僕はデザインとプロデュースという役割分担です。本業が広告制作なので、キャンプ場のホームページ制作と、その素材用の撮影もですね。山田さんは道路を作ったりする土建屋さんなんですが、僕のイメージをうまく汲んでイメージ通りのものをすぐ作ってくれるんです。オーダーした数日後には、イメージがカタチになるからすごいです!

-施設名の由来はあるのですか?

市が運営していた時は「明ケ島キャンプ場」という名前で運営をされていました。ただ、せっかく引き継いでリニューアルするので名前も一新したいなと。調べてみると、ここの昔の地名が「炭焼」だったんです。どうやら、年貢の代わりに炭を収めていたらしく、それほど産業がない地域だったんですね。その「炭焼」から名前をとって「炭焼の杜」としてオープンしました。


松山さんについて


-松山さんの本業は広告制作とのことですが、そこからどのように「キャンプ場運営」をすることになったのでしょうか。

本業は「マツヤマ・デザイン」という制作会社を運営しています。メイン事業としてHP制作などを手掛けていますが、社会貢献活動の一環として“アウトドアのがっこう”というスクールも行っています。

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“アウトドアのがっこう”は文字通り、アウトドアについて学ぶ定員制のスクール。掛川市は「生涯学習都市宣言」をしており、その流れもあってこのような活動をしています。年齢もバックグラウンドも違う人たちが半年間、“同級生”として登山したりキャンプしたりしてアウトドアに触れ学ぶ。すると不思議なことに、みんなすごく仲良くなるんですね。もう6期までやりましたが、そういった活動を市が理解してくれていたので、今回「明ケ島キャンプ場の運営を手伝ってくれないか」とお話をいただいたという経緯です。

-なるほど!

話をいただいてから現地視察に行ったときは驚きましたね!アクセスの悪さが凄まじく、山道に慣れている人でもドキドキするような所で、しかも電波も届かない(笑)。

-そのような環境下でなぜ引き受けようと思ったのですか?

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逆におもしろそうだなと思ったからですね。最近のキャンプのトレンドは高規格。このキャンプ場はその真逆を行くので、そういうところでキャンプするのが一番おもしろいかもと。確かに行くまでの山道は険しいのですが、迷わずに行ったらインターから車で30分なんです。掛川は首都圏からもそんなに遠くないし、これはいけるのではないかと考えました。実際の運営は施工会社の山田さんと相談しながら進めたという感じです。

-そもそもですが、松山さんのアウトドアのルーツはどこから来ているのでしょうか?

キャンプは中学生くらいからやっていて、自転車にテントをくくりつけて、日本中を走り回っていましたね。中でも憧れていたのが芦沢一洋さん。芦沢さんは1970年代に日本にアウトドアというカルチャーを輸入したと言われる方で、「遊歩大全」の翻訳が有名。トレイルという文化を日本に持ち込んでくれたのも芦沢さんで、彼に憧れて日本中のフィールドを旅しました。

その流れでフライフィッシングもするようになって、大好きになりました。フライを始めるようになったら、たくさんのカッコいいアウトドアの先輩たちに出会えて世界が広がった。フライフィッシングではレジェンドと言われる残間正之さんにも出会って、多くのことを学ばせてもらいましたね。

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フライフィッシングのレジェンド 残間さん

-惹き込まれたって感じですね。

だから今、“アウトドアのがっこう”をやっているのも、縁あってキャンプ場のプロデュースをできているのも、憧れた背中を追いかけていたら結果的にそうなったという感じ。マツヤマ・デザインも、パタゴニア創業者のイヴォン・シュイナードさんの影響を受けて、全社員でキャンプしながら社員研修したりしています。

-わぁーステキ!キャンプ場運営にも、先輩方の影響が強く出ているんですか?

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そうですね、影響大きいですね。ここがオープンする前日に、残間さんと二人きりでキャンプしたんです。横を流れる河の音を聞きながら、ゆっくりと過ごしたあの思い出は忘れられない。本当に贅沢な時間でしたね。あの空気感や雰囲気を、ここに訪れた方にも味わってほしいなと思っています。

-いいですね。ちなみに、運営の楽しさは十分伝わってきたのですが、逆に大変なことはあったりしますか?

ないですね(即答)。一緒にやっている山田さんもないんじゃないかな~。

-潔い!納得です(笑)。


この春に起きたある事件のこと


-松山さんは炭焼の杜でアマゴの保護活動もされていますね。始めた経緯について聞かせていただけますか?

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3年前に炭焼の杜を始めようと現地を視察したとき、場内を流れる河には魚が何もいなかったんです。みんな釣りをしたら持って帰ってしまうから、だからいなくなってしまったんでしょうね。エサ釣りでもフライフィッシングでも、釣りとはだまして釣るもの。だまされやすいのって、どうしても子ども(幼魚)からなんです。だから、増えなくなってしまった。

僕の祖母はこの地域の近くに住んでいて、僕にこのあたりの自然のことをいろいろ教えてくれました。祖母が言うには「夏の夜になると、アマゴが踏んで歩けるほどいた」と。最初はオーバーに話してくれたのだと思っていたのですが、イエローストーン国立公園に行ったときに同じような現象を目の当たりにしました。イエローストーンでも、ハッチ(羽化)が起こると今まで静かだった河に、ニジマスがボコボコと現れて本当に歩けるほどになったんです。イエローストーン国立公園は、世界自然遺産の登録第1号であるフライフィッシングの聖地。細かく厳しいレギュレーションで環境を守っているイエローストーンだと、こんなにも魚がいるんだと驚きました。「100年前におばあちゃんはこれを見ていたんだ!」と、目の前にあるこの現象にしばらく呆然としたのを覚えています。

炭焼の杜も、キャッチアンドリリースにして1匹も殺さないルールにしたら、あの光景が見られるかもしれない。100年前の姿を取り戻せるかもしれない。そう考えて、アマゴを増やして保護することを始めました。

-そうだったんですね。

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釣り仲間も応援や協力をしてくれましたね。ある日知り合いが「佐藤さん連れてくるよ!」と。佐藤さんとはジャパン・フライフィッシャーズ(JFF)の名誉会長の佐藤盛男さん。佐藤さんにアマゴを卵から育てて増やす方法を教えてもらいました。JFFの会長というだけでもすごい方なんですが、聞いたらあの芦沢さんと友達で、一緒にフライフィッシングもやった仲だと。まさに映画の「フィールド・オブ・ドリームス」のようで、憧れの芦沢さんに一歩近づけたように思えて嬉しかったですね。

-活動を通じて、素晴らしいつながりが生まれたんですね。

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県や漁協もとても協力していただけて、道の上から見てもすぐにわかるくらい魚も増えました。今年(2020年)の3月に試しにフライをやってみたら、1時間で20匹も釣れたんです!すごい増えて楽しみにしていたのですが、4月中旬に河に入ったら、誰かに踏み入った痕跡がありました。ちょうどその頃はコロナの影響もあってキャンプ場は閉鎖していたので「おかしいな」とは感じたのですが、河を見てみると魚がいなくなっていました。誰かが侵入して盗ってしまった。

一生懸命育ててきて、それをこのような形で奪われて……。あまりにも悔しかったのでFacabookで発信したら、多くの人が励ましてくれました。コメントもたくさん、シェアもリツイートもしていただけて、多くの人にこのことを知ってもらうことができました。

-読んでいて、心がギュッと痛くなりました……。

本当に悔しくて許されることではないですが、それでも僕は逮捕とか、そういうところに重きをおけなかった。仮にその人を逮捕できても、魚たちは帰ってきません。そうであれば、僕が望むのは、二度とこのような悲しい事件が起こらない状況。悲劇が起こらないためのシステムが欲しいと願っています。FacebookやTwitter、そのほかたくさんの方の力を借りてその方法を模索しているところです。

-確かにそうですね。

ここは一般の自然河川なので、入ってもいいけど釣ってはだめなんです。釣っているという現行犯を押さえないと逮捕はできないんですね。なので対策のひとつとして、ハンターカメラを設置しました。赤外線センサーで、夜間でも見えるようなものですね。また、そのカメラで捕らえた“不審な行動をしていた人”の情報も公開することにしました。

今回の件に関しては、警察も市も協力してくれました。全国ニュースでも取り扱ってくれましたし、地元のニュースも複数回報道してもらえました。みんなが関心をもって、今回の件だけでなく広い意味で自然保護について考えてもらえる機会につながればと願っています。

-豊かな釣り場をみんなで守っていこうという意識が大切ですね。

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自然河川でキャンプしながら釣りができるところは、日本でも実は数少ないのかと。それができたら素晴らしいキャンプ場になるのではと考えています。

そういった理念に賛同し、協力してくれる仲間もたくさんいて、多くは“アウトドアのがっこう”の卒業生。彼らはアウトドアフィールドでの活動が楽しいのを知っているので、進んで手伝ってくれるんです。先日も放流体験をやったのですが、とても賑わっていい機会になりましたね。現代の大人って忙しく働いていて、息抜きができていない状態。アウトドアを通じてうまく息抜きしながら、新しい楽しさを見つけてもらいたいですね。


今後、目指していくこと


-現在の営業についてはいかがでしょうか?

コロナ対策として、受付にウォールを設置したり消毒をしたりと、感染予防のための対応はひと通りしています。そんなに混み合ったキャンプ場でもないので、密に関しては今までとあまり変わらないですね。ただ、地域住民は各地のナンバーの車が往来するのは怖がるので、そこは考慮しながら臨機応変に運営しています。

普通であれば、掛川なんて通り過ぎてしまうエリア。でも歩いてみると、掛川城があったり、ソフトクリームがおいしい「しばちゃん牧場」があったりと、見どころは実は結構あるんですよ!キャンプをきっかけに、そういう周辺の観光地にも来てもらえたら嬉しいですね。地域を発信するものとしてのキャンプ場があってもいいのかと思います。美味しいものもたくさんあるので、コロナが早く収束して全国からお客さんが来てくれるといいなぁ。

-地元の魅力をたくさん知っている松山さんが、ベースキャンプとなるキャンプ場を運営しているのは強いですね。

地元の観光地は、キャンプに来たついでにぜひ巡ってもらいたいですね。ちょっと足を伸ばせば浜松。浜松には美味しい鰻屋さんがあるんですよ~。地場の鰻を食べて、夜はキャンプ場でゆっくりする。そんな“大人の楽しみ方”を見つけるのもアリなんじゃないかな。

-今のアウトドア業界に対して思うことはありますか?

単純に、今のアウトドア業界は賑わっていていいなと。いろいろな業界の人が入ってきて、それはそれでいいことだと感じています。

僕は「時の鑢(ときのやすり)」という言葉が好きなんですが、時間が鑢をかけてくれて、いいものだけが残っていくという意味合い。アウトドアギアも新作がたくさん出ますが、結局、残っていくのは名作と言われるテントだったり。今のブームも同じで、何割かは新規で始めて何割かはやめてしまうけど、残りの何割かは長く楽しむ人が出てくるだろうと。そういう動きは僕としてはウェルカムです。間口が広くなって楽しむ人が増えるのはいいこと。振り子が振れるように、楽しみの幅を広げながらアウトドアと関わっていければいいのではと思います。

-「時の鑢(ときのやすり)」いい響きですね。その上でスペースキーに期待することはあったりしますか?

ひと昔前まで、キャンプ場を予約するという作業がすごくめんどくさかったのが、『なっぷ』が導入されて、楽天トラベルのように選べて予約できるようになったはすごくありがたいなと感じています。その点で、スペースキーさんの存在は大きいと思いますよ!

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できることなら、エントリーモデルの間口を広げる活動もしながら、ハイエンド向けの働きかけもあるといいですね。例えば、残間さんや芦沢さんの足跡を紹介するような活動とか。アウトドアに対して憧れを抱かせるような、奥行を魅せる動きもあると長く続ける人が増えるかもしれませんね。

カッコいい背中を見て学べるような、なにかがあると楽しいだろうなと。あの人たちのように遠くへ旅してみたい、こういう遊び方をしてみたいという幻想を掻き立ててあげることができたらステキだなと思います。アウトドアにおける“遠くに灯っているランタンのような存在”を示してあげる。

-奥行、あるといいかも。道しるべ的存在は、エントリー層にはなおさら必要ですね。松山さんの今後の展望、目標はなんですか?

正直、自分の背中を見ている余裕はなくて、やりたいことに向かって全力で走るだけですね。僕が尊敬する残間さんは67歳で亡くなったのですが、67歳まであと20回しか夏がないんです。(この夏も終わったから、あと19回しかないですね……。)そう思ったら、人からどう思われようと関係ない。やりたいことをやるだけです。

今年の夏は挑戦してみようということがありまして、「2週間のリモートワークの旅」に出てみる予定です。よく考えてみたら、僕のメイン業務は原稿執筆、電話等のやりとり、書類チェックなので、「旅しながら仕事できるじゃん!」ということに最近気づきました(笑)。ちゃんと働きながらフライフィッシングも楽しんでこよう。残間さんのようにロッド1本抱えて、旅をしながら売上を上げて帰ってこようと目論んでいます。うまくいったら、社員も連れてやってみたいですね。

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(取材後、実際にやってきました!)

-その話もすごく興味あります。今度聞かせてください!

今の楽しみは、たくさんあるギアの中からどれを持っていこうかの選別。テントだけでも30個くらいあるので、選び甲斐がありますね(笑)。

あと、キャンプ場のプロデュースも予定しています。朝霧高原にキャンプ場をオープンする予定なのですが、ここもロケーションがすごくいいんですよね~。(キャンプ場名:朝霧高原 英知の杜キャンプ場(仮)。オープン時期は来春です。)隣のサイトが見えないくらいスペースを贅沢に取って、森の中で楽しむキャンプを目指そうかと考えています。

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-うわぁ、ステキ!行きたい!

キャンプギアのプロデュースのお話もいただいているので、アウトドアに関するプロデュース業務にも注力していきたいですね。今手掛けているのは「てんぐの小太鼓」という名前の、燃やすと音が出るポータブルなロケットストーブです。おかげ様で様々なところからお話をいただくので、経験を活かして僕の思い描く“アウトドアの楽しさ”をカタチにしていくことをしたいです。

-最後に、我々を含めたアウトドアをするユーザーに向けてメッセージをお願いします。

アウトドア業界には、ほんとにカッコいい先輩がたくさんいます。川野信之さん、残間正之さん。小川博彦さん、佐藤雄一さん、小原悦子さん、ハラユタカさん、青山仁さん、野田純一さん、そういう人たちとの出会いが、僕にとってアウトドアから得た一番の収穫。仕事と家の往復だったら、絶対に出会えなかった人たちに出会い、生き様を学びました。彼らから学んだことはたくさんありますが、自分のやりたいことを愚直に素直に、脇目を振らずやるということなんだろうなと理解しています。

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佐藤さん

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野田さん

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小原さん

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ハラユタカさん

そういう背中を見たら、次の世代は自然と付いてくるのではないでしょうか。その意志であったり想いはきっと受け継がれるものだと思っています。

また、僕の会社のマツヤマ・デザインのモットーは「先を読むこと 身軽であること 不安や恐れは置いてゆくこと」としています。これはアーリング・カッゲさんというノルウェーの冒険家の言葉なんですが、僕はこの言葉が好きで自分自身のモットーでもあると感じています。今後においても、この気持ちで進んでいきたいなと。常に冒険家のように、旅をしながら人生を楽しんでいきたいなと思っています。

-ステキな言葉や想いがたくさんで、とても勉強になりました。スペースキーから見たら、松山さんもカッコいい先輩であり、追いかけたい背中です。今後もいろいろと教えてください。本日はありがとうございました!


【松山さんからおしらせ】

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道具の選び方から使い方、テントの設営・撤収方法、焚き火の楽しみ方まで、丁寧に解説したキャンプの教科書を執筆しています。この本に掲載されているギアは全部僕の私物!キャンプ初心者もライトユーザーにも楽しめる本となっています。よろしくお願いします!


■ キャンプ場情報 ■

炭焼の杜 明ケ島キャンプ場
住所:静岡県掛川市炭焼33-2
アクセス案内 :新東名「森・掛川IC」より 約30分

駐車場 :無料
※1サイトの駐車可能台数は1台です。 
 2台でお越しの場合は、管理棟前広場へお停めください。
 3台以上の場合は予約時にご確認下さい。

乗り入れ可能車両 乗用車 / トレーラー / キャンピングカー / バイク
立地環境 高原 / 林間 / 川 / 高台
施設タイプ バンガロー / 区画サイト
サイトの地面:土


■ 編集後記 ■

炭焼の杜さんを知ったのは、記事内にもあったFacebookの投稿がきっかけでした。コロナで多くのキャンプ場さんが活動自粛という影響を受ける中、このような形での被害もあるのかと胸が苦しくなりました。同時に、多くの人に知ってもらわなくてはいけないと考え、取材の依頼に至りました。

お話を聞いてみると、松山さんは生粋のアウトドアマンでした。自然の中で遊ぶことを純粋に楽しんで、気づけば仕事も仲間もアウトドアがらみに。中でも、尊敬する残間さんやアウトドアの先輩たちの話をするときの松山さんの目はキラキラと輝いていました(リモートでもわかるほど!)。確かに、今のアウトドア業界は、長く楽しみたいと思うほどの"奥行"や"深み"をまだまだ伝えきれていないかもしれません。先人たちの足跡を辿るという1つの楽しみを示してあげることも、アウトドア企業の使命ではないかと胸に刻んだ今回でもありました。(小野)