見出し画像

おひとりさま旅行記vol.5 新潟

先月の熱海は、方位取りを始めてから初めて禁を破った旅行だった。

大凶方位ではないからまあ大丈夫かなと高を括っていたのだが、帰ってきてから2週間、首が回らない。

これは方位取りを始めたばかりのときに起きたことなので、ああ、逆にねじれたんだなとピンときた。
それもあって、今回はリカバリーの旅となった。


新潟へ行ったのは5度目だろうか?

いや、それ以前もスキーや友人の結婚式で訪れたことはあったけれど、観光で行ったことはなく、方位取りを始めてからは確か5回目だ。

北の吉方位で200キロ以上okなときは新潟が私の定番になっている。

最初は緊急事態宣言の明けた頃だったか、なんとなく遠慮してほとんど出掛けずホテルに缶詰めだった。

その次は体調不良でホテルで本を読んで過ごし、ようやく出掛けるようになったのは3度目から。
駅周辺の名所にいくつか行き、その次にやっと少し遠出をして彌彦神社へ行ってきた。

その程度なので何度も行っている割には新潟のことをほとんど知らない。

ただ一つだけ、その間の新潟駅の変化はずっと見てきた。


新潟って大都会だと思っていたから、初めて来たときは古くて寂れたような新潟駅と駅ビルを見て、正直衝撃を受けた。

それからほどなくして工事がはじまり、駅構内のお店は閉店や移転をしていく。
来るたびにお店の場所が変わったり、通路が通れなかったりといつも迷ってばかりいたが、着々と新しくなっていく駅舎に期待を膨らませた。

そして今回行く前に少し調べたら、今年の5月に駅ビルがリニューアルオープンしたとのこと。
実際に改札を抜けてみるとピカピカの駅ビルに生まれ変わり、当初私がイメージしていた新潟にやっと追いついた感じがした。


駅近くの美術館を鑑賞した後、バスに乗って展望室へ行こうとしたらバス停がなくなっている。
観光案内所で聞くと、移転したらしい。
時刻表をもらい、そのまま行こうかと思ったら案内してくれたお姉さんが追いかけてきて、

「スーツケースをホテルに置いて行かれますか?身軽な方が楽かもしれませんから。余計なことでしたらすみません。」
と仰言った。

ホテルは近いし、それもそうだなと思ってお礼を言い、新たに駅ビルに入ったお店でソフトクリームを食べ、翌朝食べるおにぎりを買ってホテルに置いてから展望室に向かった。

そしたらなんと、到着した時間が日の入り時刻で、雲はかかっていたものの日本海に沈む夕日を見られたのだ。
日が暮れた後の街の灯りのきらめきもまた素敵で、観光案内所の女性はこれを見せようとしてくれたのかもしれないと感謝した。


毎度同じホテルに泊まっていたので、駅とホテルの往復は慣れたものだ。
近くにたれカツのお店があって、夕食用に持ち帰るのは何度目だろう?

外食はどんどん高くなっているから費用を抑えたいのもあるし、ホテルの部屋で一人で食べるのは気楽で好きだ。
しかも私の記憶が確かなら、お気に入りの丼はお値段据え置きだった。ありがたいことこの上ない。

お弁当の袋をぶら下げて、何度も歩いたこの道をまるで家に帰るかのような気持ちで歩いた。


ぐっすり眠って気持ちよく起きた朝は晴れていた。
台風の心配があった時期だったが、帰りまで好天に恵まれそうだ。

とはいえ、暑いから極力屋内施設を狙っていたのだが、新潟市美術館は一週間休みで、県立美術館は恐竜展なのであまり関心がなく、行けるところがあまりないことに気づく。

ダメ元で酒蔵見学の予約が可能か問い合わせたところ、なんとか滑り込めたので夏でなければ歩く距離をバスで移動した。


酒造メーカーの店舗はいかにも映える素敵な作りだった。

日本酒以外の商品もとても魅力的で、あれこれ欲しくなるくらい。
ガチャガチャもあって、子供心をくすぐられる。

時間になって呼ばれたので靴をスリッパに履き替えて蔵に入り、説明を聞いた。

ところが蔵がとにかく暑い。
私は体温調節が下手なので、寒さも暑さもなかなかスイッチが効かない。

暑さで頭がぼーっとしてきたのですみません、とちょっと失礼して少しマシなところへ避難した。(ちゃんと聞けなくてすみませんでした。)

それでもちゃっかり2種類の甘酒を試飲させていただき、少し変わったヨーグルト風味のほうを買った。
お酒は日光へ行ったときの日本酒がまだ残っているので、今回は諦めた。

そうそう、1000円で14種類(だったかな?)の試飲もできるそうなので、お酒の好きな方にはオススメしたい。
私も昔のように飲めたら絶対チャレンジしていたと思う。


こちらで酒粕アイスを食べて満たされていたのでなんだか食欲が湧かず、お昼はとりあえずお蕎麦を食べることにした。

天ぷらも何もつけずにざる蕎麦のみ。
十割蕎麦なので蕎麦湯が楽しみで、そのまま飲む用に器をお願いをした。

「そんなにおいしくないですよ〜」と笑って蕎麦屋の品の良いマダムから器を渡されたのだが、私は蕎麦湯が大好きなのだ。
むしろ蕎麦より好きかもしれない。

美味しすぎて全部飲み干した。
また是非とも蕎麦湯を飲みに行きたいと思う。(もちろん蕎麦もおいしいです!)


新幹線の出発時刻よりだいぶ早めに駅へ行き、駅ビル探索で練り歩く。

普段あまりいかない本屋さんには、こういう隙間時間にゆっくり見るのを恒例としている。

売れている本の棚は時代を現すものだけど、5年、10年前だったら見向きもされなかったであろうスピリチュアルな本があるのが特徴的だ。

やはり時代は精神的な充足を求めているんだなと感じる。

気になる本があったが荷物が増えるのでまた今度にして、前から気になっていたたまごのお店が駅ビルに入ったので、嬉しくてプリンを買った。帰りの新幹線でおやつにするのだ。

ピッカピカの駅ビルで新しく出会ったお店があれば、前に好きだったお店がなくなった寂しさもある。

すべては諸行無常だから仕方ないけれど、あのレトロな雰囲気も好きだったなとちょっとセンチメンタルな気分になる。

今回は旅のあいだ中気掛かりなことがあって、常にそれが頭の片隅にあったんだけど、旅の途中で出会った人たちの笑顔にとても癒された。

私は接客業をやっていた事があるからスマイル0円で仕事だとはわかっているけれど、それでも人の笑顔というものはとてもあたたかくて硬くなった心を溶かしていく。

それはきっとお店が新しくなっても変わっても、根底に流れるものが愛であるならばどんな状態でも人は癒されるのだろう。

新潟の人たちの人懐っこい笑顔はこの先もずっとあって欲しい。

私の中ではもうすっかり、「ただいま」と言いたくなる場所になっている。


新潟駅の外はまだ絶賛工事中。完成が楽しみです。
美術館へ行く途中に出会った大黒様。弁天通商店街といって、七福神の像が通り沿いにありました
駅ビルに入ったハッピーターンのお店のアイスクリーム。
ハッピーターンの粉がたっぷりかかっています。面白い味です(笑)
工事現場でいつも出会うトッキッキ。次に来た時も会えるだろうか?
朱鷺メッセ(Befcoばかうけ展望室)からの眺め。次は雲がかかっていない夕日を見たいな
窓にモビールが飾ってあって、揺れているのをのんびり眺めるのも贅沢な時間でした
今代司酒造の店構え。素敵でしょ。
杉玉というそうです。日本酒を作ったばかりの時は緑色で、
これが茶色になると熟成が進んだサインだとか
1位は重いし5位はちょっと要らんかな…と思い結局チャレンジはしませんでした。
(遊び心がない私)
そんなわけで、軽くて小さい甘酒を自分土産に。
木桶仕込みをクラファンで復活させたそうです。
綺麗だな~ってぼんやり眺めちゃいました 映え大事♪
バス停へ向かう途中に神社があったのでお参り。
沼垂白山神社といって、菊理媛命と天照大神がご祭神。良いご縁があるかも♪
キリっと冷えたお蕎麦はのど越しが良く、蕎麦湯は最高でした!
帰りの新幹線のおやつはプリン。なんだかおやつばっかり食べていた旅だったな。。。


【今回の旅で使ったお金】

ツアー料金   23,400円
クリームパン    237円
美術館       500円
アイスクリーム   378円
おにぎり      382円
バス代       1,040円
タレカツ丼       615円
サラダ      246円
酒粕チョコアイス    320円
蕎麦       1,000円
プリン       250円
甘酒(自分土産) 442円

合計             28,810円



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?