自分を振り返る② 中学時代


中学生になって、新体操部に入った。
小学4年の時から毎年参加していた、
キャンプで出会った友達(先輩)に誘われたからだ。

それまで新体操なんて知らなかったし、
ましてレオタードを着ることも知らなかった。

身体が硬かったので、柔らかくなりたかったのと、
新体操の手具を使うことが面白く感じたものあった。


新体操の基礎は、ほとんどが柔軟と筋トレ。
そして持久力。
走って、体を温めて柔軟、身体の使い方の基礎、
ピボット(回転)、ジャンプ、
腹筋・背筋・腕立て・ブリッジ、足上げなど。

キープという足を上げたまま、
キープするトレーニングが一番きつかった。


手具はフープ以外のボール、クラブ、ロープ、リボンをやった。
手具を使った技ができるようになるたび、
とても嬉しくて楽しかった。


それだけの運動を始めたので、
食欲が出て、気づいたら嘔吐恐怖は消えていた。
筋トレで体重も3kg増え、足が太くなった。


2年生の秋の団体競技で優勝。
全員が「優勝する」と信じて、
的確な指導者・演技構成でやれば優勝できることがわかった。


1年の頃は、自分はそんなにできないと思っていたが、
顧問の先生から「なるちゃんは逆転現象を起こせる」と言われていて、
本当にその通りになった。

その時から「逆転現象」という言葉が好きだ。


運動神経が格段に良くなって、
体育のバスケットボールのチームでもキャプテンをやったり、
短距離ではクラスで一番のタイムになったりした。

それでも、自己評価が低かったのか、
運動神経のいい友達を羨ましく思うこともいっぱいあった。


中学2年の頃から、わたしは「人間は2度生まれる」を体感した。

笑いの神かと思えるほど天才的に面白い友達がいて、
毎日毎日よく笑うようになって、笑い上戸キャラになった。

本当に毎日が楽しくて、
気づいたらクラスのムードメーカー的存在になっていた。


中学3年になって、仲の良い友達が、
学年一番くらいに可愛い子のいるグループになった。
わたしはなぜ、自分がそのグループに入れているのか、
まるで分からなかった。

自分だけ顔全体のニキビとくせ毛も出ていて、
自分は醜い、自分は可愛くないと思っていたからだ。

友達はそんなことは全くお構いなしで、
毎日下品なことを言っては大爆笑していた。

わたしも友達といると本当に楽しくて、大好きで、毎日しあわせだった。




そして、その友達はみんな恋をしていた。


わたしは相変わらず男の子が苦手だったが、
みんなといると「朱に交われば赤くなる」状態で次第に、
そういうのもいいかもと思えるようになっていった。




相談を受ける体質も相変わらずで、手紙のやりとりが流行っていたから、
10枚くらい書いてくる友達もいたし、
電話で2時間くらい相談を聞いていたこともあった。

自分は男の子が苦手なのに、
大半が恋愛の相談で、仲を取り持ったりもした。


友達に恵まれていたが、
なぜかどこかいつも孤独感と嫉妬心があり、
「親友」ができればいいのかと考えた。
友達に「親友になって」と言うと、「いいよ」と言われた。

でもそれだけでは満足できなくて、
どうすればいいのかは結局分からなかった。




受験でも逆転現象を起こし、
最初は考えていなかった、共学進学校の一番いいところに合格できた。
それも担任の先生から「本田さんなら〇〇高校いける」と言われたからだった。
猛烈に、深夜まで受験勉強した。


中学卒業の時には、
いつまで泣いてるんだというくらい最後まで友達と一緒に泣いた。


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