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具沢山の満足感

文・撮影/長尾謙一 
料理/横田渉 

・キユーピー 具沢山ドレッシングトマト 
・キユーピー 具沢山ドレッシング黒胡椒 
(素材のちから第33号より)

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たっぷりの具材は、見た目も食感もメニューのおいしさを増す。しかし魅力はそれだけではない。このドレッシングは合わせる素材の風味と重なり、味わいも深めるのだ。

次々と発売される具沢山ドレッシングの勢い
昨年の春に2品、そして今年の春に「具沢山ドレッシングトマト」と「具沢山ドレッシング黒胡椒」が新発売された。ドレッシングにとって〝具沢山の満足感〟は新たなコンセプトとして求められ、そして広がりはじめていると考えるべきだろう。

〝具沢山〟というコンセプトがドレッシングの柱になりはじめた

サラダに風味を添える役割に加え、さらに〝食感〟も添えるドレッシング

今回、「キユーピー 具沢山ドレッシングトマト」と「キユーピー 具沢山ドレッシング黒胡椒」をご紹介させていただくが、この〝具沢山〟をコンセプトにしたドレッシングは、ちょうど1年前の弊誌29号で「具沢山ドレッシングオニオン」と「具沢山ドレッシング和風」の2品をご紹介したばかりである。

わずか1年後に、さらに2品が発売されるということは、どうやら〝具沢山〟というコンセプトはドレッシングの一つの柱になりはじめたに違いない。サラダに風味を添えるドレッシングの役割に加えて、さらに〝手づくり感〟も〝食感〟も添えるのだから注目だ。ドレッシングを説明するのにとろりとかサラリなどその状態を表現することはあっても〝食感〟について触れることは少ない。

まず、「具沢山ドレッシングトマト」は具材の量が全体の39%(乾燥玉ねぎ水戻しの換算)、刻んだ玉ねぎとすりおろした玉ねぎの2種類をブレンドすることにより、玉ねぎ独特の風味とシャキシャキとした食感のよさを引き出している。

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これに、加熱したトマトの旨みとフレッシュな酸味を加え、オリーブオイルと香辛料で仕上げている。旨み、酸味、コク、そして食感が複雑に重なり、ドレッシングに今までにはない〝トマト感〟が上手く表現されている。

「具沢山ドレッシング黒胡椒」の具材の量は40%(乾燥玉ねぎ水戻しの換算)、刻んだ玉ねぎとニンニクチップを配合している。「具沢山ドレッシング黒胡椒」をメニューにかけて食べはじめると、口に入れた瞬間にガーリックの香りと旨みを感じ、同時に黒胡椒を感じるが、ここから味わいが変わっていく。

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黒胡椒の挽き方を変え3種類の粒度のものを使うことにより、はじめは黒胡椒独特の清涼感を、次に適度な辛みを、やがて噛むほどにピリッとした刺激を感じさせる。ガーリックペーストをさらに配合し旨みを加え、玉ねぎのシャキシャキした食感と甘みの中に、やわらかな酸味とガーリックのコクと旨み、そして黒胡椒の奥行きのある辛みをバランスよく仕上げてある。

新発売された「具沢山ドレッシングトマト」と「具沢山ドレッシング黒胡椒」は、〝トマトサラダ〟のようにかけるだけで手づくり感を増すが、その実力はこれだけでなないだろう。早速試してみたい。

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【そのまま】〝具沢山〟をソースのように使いこなす 

メニューの見た目、食感、風味を簡単にグレードアップさせる

〝具沢山ドレッシング〟は風味が素材にしっかり絡む
たっぷりとした具材感のある〝具沢山ドレッシング〟は、サラダのドレッシングはもちろんソースやタレとしても、そのまま使って実力を発揮する。

たとえば〝焼き野菜のマリネとカッペリーニのサラダ〟だが、「具沢山ドレッシングトマト」を焼き野菜のマリネ液と、カッペリーニのソースに使った。ドレッシングをマリネ液として使うことはあったが、「具沢山ドレッシングトマト」は仕上がりが今までとはまったく違う。焼き野菜に絡む風味が圧倒的なのだ。

よく考えてみると「具沢山ドレッシングトマト」の具材たちはボトルの中でマリネされているようなものだから、具材一粒一粒がしっかりと風味をまとっているのは当たり前だ。だからこのドレッシングはそのまま使うだけで素材に絡み、見た目や食感に加え風味までもグレードアップするのだ。

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「具沢山ドレッシングトマト」の風味はトマトの旨みと酸味、玉ねぎの食感、オリーブオイルの香り、まるでガスパッチョスープを濃くしたような味わいだ。そこでこれをカッペリーニにトマトのソースとしてそのまま使ってみた。食感がよく酸味のきいた夏にぴったりのさわやかなサラダができたと思う。

次は〝マグロのタルタルサラダ 黒胡椒風味〟をつくってみた。細かくしたマグロと「具沢山ドレッシング黒胡椒」を混ぜてセルクルで皿に盛り付け、刻んだシブレットをのせた。ソースとして「具沢山ドレッシング黒胡椒」をそのまままわしかけ、コリアンダーシードをふった。

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マグロと絡めて食べると生臭さもなく、黒胡椒とコリアンダーシードのさわやかな余韻とともに楽しめる。イワシやアジなどの青魚でもおいしいだろう。

鯖の竜田揚げに「具沢山ドレッシングトマト」をかけると、大根おろしごと洋風メニューになる。思いつきでやってみたがこれが結構おいしい。

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そういえば、鯖はトマトピューレで煮込んで鯖のトマト煮にしたり、フレッシュトマトと炒めて鯖のトマト炒めにするので、「具沢山ドレッシングトマト」と鯖の竜田揚げの組み合わせがおいしいのも無理はない。

〝鉄板温野菜サラダ〟は、下茹でしたペコロスと新じゃが、エリンギ、ズッキーニ、パプリカ、ベーコンなどにオリーブオイルをまわしかけてスキレットで焼き、「具沢山ドレッシング黒胡椒」を注いだ。

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温まった「具沢山ドレッシング黒胡椒」はニンニクの香りと黒胡椒の辛みが強く立ってくる。とても香ばしくてスパイシーだ。「具沢山ドレッシング黒胡椒」を使えば、これだけで簡単においしい黒胡椒炒めができあがる。

【アレンジ】〝具沢山〟が新しいメニューを発想させる

ドレッシングの濃密な風味を素材と組み合わせる

具沢山ドレッシングの細かな具材が風味を濃密にする
「具沢山ドレッシングトマト」の具材たちは、ボトルの中でマリネされているようだと表現したが、確かに具材一粒一粒が液体を吸収して強い風味を持っている。この風味をまとったたくさんの細かな具材が〝具沢山ドレッシング〟の風味をさらに濃密なものにしている気がする。そう考えると、〝具沢山ドレッシング〟と合わせてみたい素材がどんどん浮かんでくる。

まず、〝ハンバーグ 黒胡椒とわさびのワカモレ添え 黒胡椒風味〟である。ワカモレは「具沢山ドレッシング黒胡椒」1に対してアボカド3の割合で合わせ、すりおろしわさびは好みの量を入れ、オリーブオイルと塩を加えてよく混ぜる。

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「具沢山ドレッシング黒胡椒」の酸味と玉ねぎの甘み、黒胡椒の辛みとわさびの風味がなめらかなアボカドの中で一つになり、ハンバーグにたっぷりつけて食べるとさっぱりとした印象だ。

さらに、〝蒸し鶏のトマトソース パテ風〟をつくってみた。まず、オーブンで焼いたパンをフードプロセッサーでパン粉状にしたものと「具沢山ドレッシングトマト」、キュウリのコンカッセ、ラー油を合わせてなめらかなトマトソースをつくる。できたソースにほぐした蒸し鶏を合わせ、セルクルで抜いてチップスを添えた。

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チップスにのせて食べると粘度を持ったなめらかなトマトソースが蒸し鶏と絡み合っておいしい。

〝スズキのポワレ 黒胡椒風味〟のソースには、「具沢山ドレッシング黒胡椒」にバジルのペーストを加えて混ぜた。

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風味の点ではガーリックの旨みと香り、黒胡椒の辛みと清涼感に加え、バジル独特の風味が加わり味わいに深みを増すが「具沢山ドレッシング黒胡椒」の風味に深さがあるからこそ、バジルペーストを加えるだけでソースとしてここまで仕上がるのだ。

最後に豚肉のソテーを「具沢山ドレッシング黒胡椒」でつくったりんごソースで仕上げた。フードプロセッサーでみじん切りにしたりんご2に対して「具沢山ドレッシング黒胡椒」1の割合で混ぜ、炒めた豚肉に絡めた。

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黒胡椒とりんごの風味はもともと相性がいいが、そこにニンニクの旨みと香りが加わって豚肉の脂がさらに甘くてうまい。

ドレッシングに細かな具材がたくさん入っているメリットは、手づくり感を演出してお客様の目を楽しませることと食感を加えることだと思っていたが、今回の試作で、メニューのおいしさに深さを加えることが分かった。皆さんもお試しいただきたい。


協力/お問い合わせ:キユーピー株式会社

(2019年3月31日発行「素材のちから」第33号掲載記事)

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