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アドラー心理学の目的論と自分

今更だが、アドラー心理学の目的論がとても興味深い。人は現状を理解する際に、原因があるから、と考える。一方、この目的論では原因はなく、現状があるのは、現状が何らかの目的を達成するためにある、というものだ。

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例えば、現状、全然収入が上がらなくて、その原因は自分が高卒だからと考える。よくある話だろう。しかし、これに対してアドラーは、収入が上がらないことに高卒は関係なく、収入を上げたくない自分がいて(そこには何かしらの理由があり)、その目的のために収入を上げないような動きをしているのだ。

これはとてもいい。フロイトの言う原因論で考えてしまうと、例えば、自分は三流大卒だから社会で成功することはできない、となる(一般的に)。でも、もし自分が成功してない平凡な人生を送っていたら、それは自分が無意識にやってしまっていることなのだ。なんでやねん。

今の自分に置き換えよう。私は長年痩せたい。そして、今年一念発起してパーソナルジムに行き始めた。これは痩せるフラグだろう。加えて、年明けから料理にハマりだして、今料理が楽しくて仕方がない。これらの事実から抽出される目的とは。

痩せたくない。

ということだ。ジムにいきながら、どこかで痩せたくないという現状バイアスがかかり、無意識に料理にハマりだしている。おかしな話であるが、アドラー的にいうとこういうことなのだろう。

人とは矛盾した生き物である。


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