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相続対策、親がやって当たり前?

前回、相続が揉めるのは親御さんが『うちは大丈夫!』と思って何も対策をしないから、とお話ししました。
確かに一理あると思っていますが、私はそれだけが問題だと伝えたい訳ではありません。
子ども側にも相続対策を進めにくくする要因があると思います。それは、

子どもが「親が自分の相続対策をするのは当たり前!」と思っていること。

この想いが強い中で、親御さんは果たして子どもの想いに応えてくれるでしょうか?

数多くの相続対策を実践してこられた相続専門税理士の大御所・天野隆先生は著書の中でこう述べておられます。

少なくとも相続対策について、次のことを頭に入れておいていただきたいのです。
「親にとってみれば、事前に対策をしても経済的メリットはない」という事実です。
子どもとしては、親に相続対策をしてもらえると有難いですが、親御さんのほうには経済的にも精神的にもメリットが何もありません。
ひと言でいえばただ子どものためだけの行為なのです
引用:「やってはいけない『実家』の相続」天野隆著 青春出版社、p128


前回まで、相続対策は遺される家族のために行うもの、という事をお話してきました。相続後の煩雑な手続きや税金で困るのは確かに子どもたちです、親御さんではありません。

勿論、親御さんとしても、自分が築き上げた財産や信用を自分の子や孫にうまく繋いでいきたい、という願望があると思います。
それでも、親御さん自身がうけるメリットは、子どもが受けるメリットに比べて小さいかもしれません。

しかも、自分が亡くなった後の話、なんならあまり積極的に話しにくいし、楽しいことではないかもしれません。

それでも、なぜ、そんな楽しくもない相続対策を親御さんはしてくれるのか?それは、

紛れもなく愛する子供たちのために他なりません❗️

そんな親御さんに、常日頃から私たちは本当に感謝しているのでしょうか?想いをしっかり伝えているでしょうか?

小さいころからたくさん愛情を注いでもらい、大切に育ててもらい、叱ってもらい、褒めてもらい、なんでも願いを聞いてもらい、ある程度独り歩きできるような大人に成長させてもらった。それも無償で。
それで十分なのに、そのうえ、親が死んだあとのことまで色々お願いするなんて、どこまで親に甘えるつもり?

そんなお叱りを親御さんから受けてしまいそうです。

相続対策をお願いする前に、これまで大切に育ててくれたことに感謝しましょう!
相続対策は、親御さんへの感謝から始まるのではないでしょうか?

ちなみに、今、私は親への感謝の手紙を書いていて近々伝えてこようと思っています♪(お盆はコロナもあって帰省できなかったので)
皆さんも是非感謝のプレゼントを送ってみてはいかがでしょう。

それではよい一日を🎵






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