片山 壮平

2020年で5歳3歳2歳になる子どもたちの日々の成長に後押しされ、40歳オーバーでスタ…

片山 壮平

2020年で5歳3歳2歳になる子どもたちの日々の成長に後押しされ、40歳オーバーでスタートアップベンチャーへ転職した話や、その他の雑考を書く事になると思います。プロフ写真は本人です。

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  • 40歳3人子持ちでスタートアップベンチャーに転職した理由

    転職関連コラムのまとめです。

最近の記事

加害者としての騒音問題が泥沼化して3年、とりあえず解決した後、答え合わせができた話

 リディラバという、社会の無関心の打破を理念に、日本の社会問題全てを対象にした事業展開を行うソーシャルベンチャーに転職して2年。自らが社会問題の当事者となっている自覚はいくつか思い当たるものの、その始めと終わりがはっきりした経験をしたので、Facebookに連続投稿したものを再編集し、記録としてここにまとめておきます。  ついでに、いつかやってみたかった有料コンテンツにもチャレンジしています。目次の4と5は有料設定にしましたが、私とFacebookで繋がっている方(実際お会い

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    • かこさとしの「かわ」83刷でテンション爆上がりする話

      この話は結構何度も妻や子どもたちにもしているし、実際に絵本も読み聞かせしながら説明しているから、家族には一定の理解はあるのかなと思っていたけれど、普通に考えたら結局酔っ払ったお父さんのどうでもいい長話の類に分類されているかも知れなくて、そういう話って正にnoteへログ残しておいたら良いやつじゃんと思って、深夜にまた酔って書き始めます。加古里子の「かわ」という60年近く前の、古い絵本の話。 作者の加古里子さんという人は、非常にたくさんの絵本を世に出した方で、だるまちゃんシリー

      • フルリモートで半年働いたら人生観がまた変わってきた話

        今、オフィスで2ヶ月ぶりに仕事して帰る電車の中です。2ヶ月前に行ったのは溜まりに溜まった歓送迎会をソーシャルディスタンス飲みで一気に消化した日だったから、仕事で行くのは3/26以来。そう、私の勤めるリディラバ は、4月の緊急事態宣言を機に、フルリモート勤務をベースとした働き方に切り替えたのでした。元々リディラバ はボランティア団体だったので、一定時間顔を合わせながら仕事をする文化が根強くありました(そうじゃないと仕事が進まなくなったり進捗に偏りが出やすい)。それを180度転換

        • 本屋大賞「流浪の月」から、リディラバ ジャーナルの社会問題記事を読む

          ※以下の内容は小説「流浪の月/凪良ゆう」のネタバレを激しく含みます。  今年の本屋大賞作は、緊急事態宣言とともに決定した「流浪の月」。毎年大賞作は読むようにしているが、特に今年は様々な社会問題が入り混じる内容で、かなり重厚な作りになっていると感じた。以下激しくネタバレ前提で、登場した社会問題を学ぶリンクを整理してみた。リンク先の内容は、私の勤め先であるリディラバが展開する「リディラバジャーナル」。リンク先の記事は今日(5/11)から一週間無料で読める。 文の小児性愛 文は

        加害者としての騒音問題が泥沼化して3年、とりあえず解決…

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        • 40歳3人子持ちでスタートアップベンチャーに転職した理由
          5本

        記事

          リディラバの会社紹介をしようと思ったら、思いの外こじれて「分断」について語る事になった(承前)

          分断が顕在化するほど、それを繋ぐ仕事が増える。例えば法人相手に、組織内の分断を繋ぎ成果を出すのはコンサルの仕事で、対価が高い。ここで難しいのは、対価の高さと価値の高さが必ずしも一致しない事だ。 例えば教育は大変に価値が高い仕事だと思うし、そこは誰しも一定は認めるところだろう。最近では就学前教育のコスパがいいという言説をOECDが採用した関係で、日本でも3歳以上の就学前教育は無償化された。でも一方で、保育士の賃金は低い(これはこれで社会課題だ)。価値が高い仕事に対価が支払われる

          リディラバの会社紹介をしようと思ったら、思いの外こじれて「分断」について語る事になった(承前)

          リディラバの会社紹介をしようと思ったら、思いの外こじれて「分断」について語る事になった

          前職を退職する際、ご挨拶のメールをBCCで400人近く送信した。まあ16年も在籍すればそれなりに交友関係もできたなと自己満足した次第である。その中から、転職先を返信で質問して下さった方が40名ほどで、その40名の中で社名を知っていたのは2人だった。 「リディラバ 」という会社である。 言いにくい社名だと思う。電話で名乗るとかなりの確率で聞き返される。何回言ってもうまく発音できなくなれば飲み過ぎのサインだし、爆風スランプのリゾラバを連想したあなたは高確率で私より年上だ。そんな会

          リディラバの会社紹介をしようと思ったら、思いの外こじれて「分断」について語る事になった

          ポーター、台風、ゆづり葉

          「業界の成長率が、その企業の勝ち負けに大きく影響します。」 ビジネススクールやモノの本では80年代から語られる事。ポーター先生の5Forcesで必ずある話。でもこういうの読み始める時の読者や、こと社会人学生は皆思う。 「分かるけど、今から業界は選べないわ。」 だからこそ、転職する時の業界選びは超重要。伸びる業界に行かなければならない。回るお金が大きい業界も良さそう。そんな基準で見ていくと、ある疑問に当たる。 「高い賃金をもらいたいのか?」 そりゃそうです。こちとら子どもは3人

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          Work Life Balanceはいかにして始まり、後に終わったか

          当時は姫路勤務で、こんなに子どももおらず(今や4・2・1歳の三兄妹がいる)年末年始は岡山と横浜の実家を妻と2人でハシゴしていたから、2014年末2015年初のことだったと思う。ちなみに一番上はお腹にいた。横浜の実家で、日頃見ないテレビを見ていたら(片山家には2009年からテレビがない)何となくある正月特番を見る流れになった。今でもやっているのだろうか。海外に単身赴任しているお父さんに、子どもたちが旅をしてサプライズで会いに行く「はじめてのおつかい」的な番組。本当に何の気なしに

          Work Life Balanceはいかにして始まり、後に終わったか

          優秀さのジレンマ、コンフォートゾーン、自分の子どもの未来を創ること

          最近4周遅れくらいでキンコン西野の著作とサイトを確認した。この人のすごいところは極端に先見して形にする動きが早い事。一度動き出したら実践度が高い事。漫才はそんな上手くないから、やっぱり戦略変えて正解だったわけだ。 彼の主張の中でも「若い世代は上の世代の自分たちより優秀」というものがあり、これには100%同意する。即戦力というレベルの意味でなく、本当に優秀である。一応教育業界に15年以上身を置く者としては、そうなってもらわないと困る。優秀な10代20代に出会う事は15年の仕事の

          優秀さのジレンマ、コンフォートゾーン、自分の子どもの未来を創ること

          三兄妹が真似ぶ時

          2018年、次女が生まれて片山家は5人家族になった。2013年に結婚しているから、5年で5倍の成長率である。改めて考えると、長男が産まれた2014年以来、赤ちゃんがずーっといる。自分の子どもがいない時は、おおよそ2歳半くらいまでの幼児は「赤ちゃん」のジャンルに入れていた。4年間ずっと大きくなる兄妹を見ていると、面白いもので観点の細分化が起こる。今、片山家において純粋な赤ちゃんは、生後6ヶ月くらいまで。拡大解釈しても1歳半までがいいところで、それより大きくなると幼児のジャンルに

          三兄妹が真似ぶ時

          妖怪の拡大、境界の喪失、あいまいさの果たす役割

          6月後半は、なぜか全身筋肉痛の夏風邪で寝込んでしまい(後にウイルス感染による流行性筋痛症と判明)、痛くてよく眠れない日々が続いた。熱もないのに結構朦朧としていたので、仕事の情報はカットして、全然関係ないトピックをひたすらインプットしていた。具体的には、妖怪の話、川崎殺傷事件の話、闇落ちするタイムラインの話など、主にダークサイド。病は気からとはよく言ったもので、全身痛い時は元気な話もロジカルな話も入って来ない。まだ残る痛みとともに揺蕩う浅い眠りの中で、ふと先の4つの話が繋がった

          妖怪の拡大、境界の喪失、あいまいさの果たす役割

          知らないうちに損なわれる能力

          先日、野球好きのおじいちゃんに誘われて、横浜スタジアムへ家族初観戦に行った日の事である。 夏日が盛りの炎天下で、熱中症予防に持ってきた保冷剤は、まず目玉焼きが仕上がるレベルに熱せられたベンチシートの冷却に使われた。もの凄い勢いでお茶をバキュームする長女を横目に、スタジアム名物のビールを早速いただく。700円といいお値段するが、予想通りの喉越し。そしてこのまま飲み続けるとやばい脳内アラームも鳴り始めた。炎天下のビールは美味い迎え酒のようなものかも知れない。 落ち着いて試合を観戦

          知らないうちに損なわれる能力

          異なるコミュニティへの帰属と、一貫性のワナ

          深夜1時を回って、一番下の娘が夜泣きである。ミルクを与え、オムツは変えた。母親の寝かしつけは今日に限って効かない。鼻水の音がするので、鼻吸い器で結構吸い上げた。湯冷ましを飲ませた。それでも寝ないのは久し振りのディープな夜泣きだ。もうこうなったら抱っこ紐で寝かしつけるしかなく、すっかり起きてしまったお父さんは2時半過ぎのソファーで、異なるコミュニティに帰属することの価値と、その一方で一貫性に惹かれてしまうジレンマについて作文するのだ。 友人から子どものいじめ相談を受けた時、必

          異なるコミュニティへの帰属と、一貫性のワナ

          創造力とコミュニケーション能力は二律背反か

          タイトルで疑問形にしといてなんだが、基本は二律背反だろうというお話です。 北野唯我さんというキレキレのキャリア論を展開する論客がいるが、近著に「天才を殺す凡人」http://a.co/1hA77rFいうタイトルのものがある。その中で、創造力を最大の特徴とする天才(マイノリティ)は、共感力を最大の特徴とする凡人(マジョリティ)に理解されず、多数決で殺されるという内容があるのだが、まさにその考え方が基底になる。 創造って、最初は個人的行為から始まるはず。その価値が分かるのは自分

          創造力とコミュニケーション能力は二律背反か

          選んではいけない教育コンテンツ

          4・2・1歳の子育てに勤しむ教育業界の人間、という今の立場になると、どこまで本気でかはわからないが(社交辞令的に話題を振ったら思いのほか相手が語り出して困ることとかある)、よく家庭内教育方針とか、教育コンテンツは何がいいとかの相談を受ける。社会的にも激変期なので、今までの教育を信頼して良いのか、疑問に思う気持ちが強くなっているのだろう。 正直、聞かれてもわからない、という答えになってしまう。あるべき姿はいくらか描けても、同じ理想を国全体で合意し、学習指導要領が先進的に変化する

          選んではいけない教育コンテンツ

          創る練習を始めなければならない

          子育てをしていると、子どもたちの創作活動に驚かされる。 長男には職業柄(夫婦ともに教育企業に勤めている)、読み聞かせを1万回やってみたのだが、子どもは、自分が使える言葉が増えると新たな組み合わせを創り出し始める。1歳9ヶ月ごろに撮った動画では「むかち、むかち、おさかなが、いました、んーー」と創作昔話を披露している。松谷みよ子好きの父と魚好きの息子を掛け合わせた結果とも言える。さらに意外だったのは、全く新しい表現を創り出したことだ。2歳ごろの夕食中、突如「やったーやったーやぼぼ

          創る練習を始めなければならない