J2再開!川中島ダービーは3-3のドロー決着!

おかえりJ2!
数々の関係者の努力で僕たちの大好きなサッカーが見れることに、本当に感謝しています。
サッカーは所詮エンターテイメント。衣食住より大切ではない。でも、心の豊かさにサッカーが必要なことを、この再開で改めて感じました。

新潟が目指すサッカーの輪郭

前節の群馬戦は、非常に風が強いこともあり、やろうとしたサッカーの全体図が見えない所もありました。甲府戦は気温が高いものの、ピッチ状態も良く、新潟の体現したいサッカーがよく感じれたと思います。

アルベルト監督のやりたいことは、以下のような感じ。
・ビルドアップは後ろから丁寧に繋ぐ
・人が足りなければボールを後ろに戻してやりなおす
・攻守の切り替えは激しく。でもリトリートははっきりと。
・アタッキングゾーンではダイレクトを使い積極的な姿勢で攻める

試合展開

前半、新潟は5-3-2。甲府は4-4-2。甲府はFW2枚とSH2枚が攻撃の要で、その4人に対して新潟は5枚のディフェンスをあてて、一人余らす形で守りました。この形はある程度ハマりました。ビルドアップでは数的優位を作り、守備ではペナルティで数的優位を作る。

予想外の5-3-2でペースを握った新潟は、いい流れのまま先制点を取ります。まるで練習のようにファビオのポストプレーから、新太がペナルティ外から足を振り切り、ボールはゴール左隅へ。ビルドアップの数的優位、アタッキングゾーンでの積極性。新潟がやりたいことが詰まった先制点でした。

その後、甲府に連続で2点取られ、逆転を許します。1失点目は甲府が上手かった。ある程度新潟の右サイド(泉澤の仕掛け)は後手を踏むと想定していたので、割り切れる失点だったと思います。2失点目はミスからの生まれた。ビルドアップをするチームのビルドアップミスからの失点は宿命みたいなものなので、そこはしょうがないと思います。残念なのは失点の直後にミスをしてしまったこと。そこはメンタル的なところだと思うので、しっかり修正して欲しいです。

前半終了間際、秋山の素晴らしいバックスピンのパスから、新太が裏へ抜け出しダイレクトシュート。秋山のトラップしてからの体の姿勢、無駄のない方向転換、素早いトラップ&パス、そして新太のプルアウェイの動きとコースを狙った落ち着いたシュート。個の力と発想力が組み合わさった素晴らしい得点でした。この得点のように、二人だけの関係で得点が取れるようになると、本当に強いので、ここはどんどん磨いていって欲しいです。

3点目は交代出場の至恩とシルビーニョの関係から。至恩はボール持ったら何かを生み出せる選手で、スペースがなくても仕事ができることを証明できた。きつい時間帯でも交代選手が違いを生み出せることを示した得点になりました。

残念なのは3失点目。甲府は金園とハーフナー・マイクを入れて、わかりやすく前に起点を作ることは想定できる中、ロングスローから高さで負けて失点を許してしまいました。新潟は交代枠2枚を残しいましたし、カードの使い方と終盤の戦い方に課題が見える失点となりました。今後、交代枠5枚ルールの中では同じようにパワープレーを仕掛けるチームが増えると思います。今後の対策を早めに考えることができる点でポジティブに捉える失点になるといいです。

試合全体としては新潟はやりたいことをできたし、課題もハッキリ見えました。再開一戦目でいい意味で調子に乗らないドローになったのは、前向きに考えたいですね。

良い点


・前からの守備
 →ファビオ、新太を中心によくチェイスしてました。後ろの連動を見ながらいいタイミングで動けてたので、時間が経つに連れ、もっと良くなると思います。

・秋山の散らし
 →アシストシーンも素晴らしいですが、良いリズムを作るボール回しの中心にいました。新潟にとって、替えのきかない選手の一人になりましたね。

課題

・中盤守備強度のバランス
 →前半、ゴンザを落とした5バックを形成。確かに後ろの守備が安定したものの、前プレ時の枚数不足を感じだ。後半は4-4-2に戻して中盤の人数を戻したが、守備時の人数配置をどうバランスとるかは課題となりました。
・交代選手の使い方
 →ロメロと高木が下がってから、相手に押し込まれるシーンが増えました。相手が前がかりになった影響もあるが、交代選手が同じ守備強度を保てなかった問題も見えた。攻撃的に行く分にはシルビーニョや至恩はいいチョイスだが、守備を切るカードが現状ないことは、少し不安要素
・右利きだらけの歪なビルドアップ
 →スタッツにも現れているように、右サイドに偏った攻撃になりました。原因は左利きの選手がいないこと。何も意識しないと、どうしても右になるため、チームとして意識して左も使えるようになりたいですね。
・後ろのロングフィードの質
 →舞行龍がいない影響もあり、ロングフィードから驚異を与えられる選手がいなかった。GKも含め、飛び道具を使えるようになると、攻撃パターンが増えていいと思いました。

全体を通して、良いところも悪いところもわかった試合でした。うまく修正しつつ、交代枠5枚は選手層を試されることがわかったので、チーム内競争がより激しくなり、チームが強くなることを望みます。連戦が続くので、一個一個の課題を解決しながらチームで戦えることが大事になるシーズンです。勝ち点を積み重ねつつ、課題を修正し、シーズンを通して一体感ある戦いを期待したいです。

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