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【お料理】 牛丼 (調理時間:10分)

・出汁を利かせて風味豊かに。
・牛肉を入れるタイミングがコツ。
・お酢を入れて味を引き締める。

牛丼は日本人が好きなメニューのひとつだと思っています。
牛丼を提供するチェーン店は変わらず人気で、某マンガのキャラクターだってあんなに美味しそうに食べている。

大学の授業で料理の持ち寄り会をした時に、「豚丼」を持ってきた学生が「浪人時代よく牛丼屋さんにひとりで行っていた」と話していたことをきっかけに、「そういえば、本当に長らく牛丼屋さんって行ってないけど、どんな味だったかな」と思い、実際に行って食べてみたのがきっかけで生まれたこのレシピ。

「あ、やっぱりよく出来てる。」
そう思いました。昔の私はそれで満足して帰ったと思いますが、日々お料理をする私の心に火が付きました。
この一杯の値段と同じくらいかけていいなら、最高級の牛丼が作れる。」

☆材料はこちら

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・牛肉の切り落とし(少し脂身もあった方が美味しい)
・玉ねぎ
・出汁
・濃口醤油
・酒
・みりん
・砂糖
・酢
・生姜(すりおろしたもの)

だいたい一人分で牛肉80〜100g、玉ねぎはサイズにもよりますが1/4〜1/2ぐらいをお好みでお使いください。
牛肉を柔らかく仕上げるコツは、冷えたまま調理せずに、冷蔵庫から出して少し常温で休ませておくこと。

この牛丼は出汁が本当にいい仕事をします。ご家庭での出汁の取り方はこちらをご参照ください。

まずは玉ねぎを薄く切っていきます。薄く切ることで、火の通りが早くなり、牛肉と合わせた時にその柔らかな食感を邪魔しません。
出汁を鍋に入れて、切った玉ねぎを入れて火を付けます。

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ふつふつとしてきたら、調味料を入れてアルコールを飛ばしていきます。
この時に入れるのは、酒・みりん・濃口醤油です。
みりんと濃口醤油は少し多めに入れます。

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アルコールの匂いが消えたら、ここで一度味見です。
この段階でみりんのほんのりした甘さが残り、けっこうしっかりとお醤油のしょっぱさが残るぐらいに味をつけておきます。
ご飯のおかずとなり得るための塩分がお醤油にしか入っていないので、ここでお醤油が薄いと味気ない牛丼になってしまうからです。

しっかり味がすると感じたら、お砂糖で甘みをつけていきます。
ここでもう一度味見です。
これまで紹介してきた煮物とは違って、この段階でもうすでに濃い味にしておきます。
なぜなら、最後に牛肉を入れた時に、その牛脂により味が少しぼやけるからです。

しっかり味がついたと感じたら、ここでワンポイント。
生姜のすりおろしたものとお酢をほんの少し入れます。(お酢は入れすぎると味が劇的に変わるので、本当に小さじ1程度にしてください。)

牛丼屋さんに行くと必ず備え付けられている「紅生姜」をこれで演出するのです。
それに、ただ甘辛いだけのおつゆが、一気に引き締まってすごく美味しくなります。

このように調味料を合わせていって、あとは玉ねぎに火が通るまで煮込んでください。あんまり強火で煮込むとせっかくの出汁が飛んでしまうので注意です。

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玉ねぎに火が通ったら、火を極めて弱火にして、切り落としの牛肉を入れます。

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「なるほど、ここからお肉を煮込んでいくんですね?」
いいえ、煮込みません!
牛肉はこの火の強さのまま、しゃぶしゃぶのように熱い出汁の中を泳がせて熱を通していくだけです。

牛丼のメインは間違いなく牛肉です。その牛肉を柔らかくつゆに馴染ませることが、美味しさの秘訣です。

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これでもちゃんと牛肉に火が通っていることがわかります。そして牛脂が溶け、つゆが少し白く濁ってきます。
ちゃんと丁寧に牛肉全体に火を通していきましょう。火が通ったら、少し休ませることで、しっかり牛肉にも味が入っていきます。

丼ぶりにご飯を盛って、出来た牛丼のもとを乗っけて、最後に好きな量だけつゆをかけて完成です。
(鍋ごと入れたら、雑炊みたいになるので注意してください。笑)

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たぶん、「アタマの大盛り、つゆだく」みたいな感じでしょうか。(最近「アタマの大盛り」という存在を知りました。)

せっかく作る牛丼なので、絶対に失敗したくない!
そのためにはちょっと面倒がらずに、丁寧に味見をしていくことです。

ざっと計算しましたが、おそらくあのお店の「牛丼並盛り」と同じぐらいの値段です。
一度作ってみると、もうその美味しさに3日後ぐらいまでは幸せに暮らせそうです。

あ、食べ過ぎには注意です。本当に美味しいですから。

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