【Apple Watchのあの曲 】 WAZGOGG 「Yes,Yes,Yes 」 FIREへの旅路 ♯438
Apple Watchの新CMの、後ろで流れるあの曲。
超シンプルな音色で、こんなにもグルービンに仕上げられていて思わず調べちゃいました。
海外のアーティストの曲だと思っていたら、
日本の秋田県のアーティストさんでした。
【 DJ WA-TA / WAZGOGG 】
DMCのファイナリストのDJ!
ということは、テクニカルなDJプレイをできる方ということですね。
さらに、BeatMaker という肩書きもあり、今回の曲も作られているようです。
また、ヒップホップ、レゲエのビートも作られているようです。
非常に、多彩!多才!
今回の曲以外も、最高です。
【 WAZGOGG 「Yes,Yes,Yes 」】
こちららが、オフィシャルのYouTube動画です。
終始、音色は、4つほどに絞られている上で、思わず体が動いてしまうのは、
音と音の配置と、組み合わせが最高だという証拠です。
▶︎ キック&ベース
音の配置は、PANという設定があります。
映画を見ていて、右の方から音が聞こえるとか感じることがあると思いますが、音楽の、それぞれの音色が、さまざなな場所に配置されています。
キックと、ベースは、音楽の骨組みとなる音色です。
これらの音色は、センターに配置されます。
そのために、この曲でも、ベースの音が最も聞こえてくる音色になります。
この曲でも、キックとの絡みで、グルーブを作り出すメインの音色です。
▶︎ ハイハット系
メインとなるベースの音に耳がいってしまいますが、
実は、ハイハットの音がこの曲の構成上、とても重要になっています。
ハイハットは、この曲では、大きく分けると、3パターンあります。
① キックの裏の「ツ ツ ツツ ツ!」の5発
② キックの裏に配置された、「 チチ!!」の2発
③ キックの裏に配置された、「ツァ!!」の1発
① キックの裏の「ツ ツ ツツ ツ!」の5発
このパターンの配置は、キックのビートをつぶ立てる効果があります。
それを狙って、音自体も短い音になっています。
ビートを縦乗りにする感じです。
ドンはキック
ツはハットです。
基本的に、キックの裏に入るハットの音は、音楽に疾走感を与えますが、
その音色を短く、刻むことで、縦の動きを作ります。
② キックの裏に配置された、「 チチ!!」の2発
キックの裏に、さらに、2発が入ります。
1:03くらいから入ってきますね。
ここからベースラインも変わり、疾走感のあるものになります。
ここからは、基本的には、同じラインとなります。
しかし、1:35からさらにハットが加わります。
③ キックの裏に配置された、「ツァ!!」の1発
1:35から裏に1発、長めのハットの音が加わります。
ベースラインを維持したままですが、ハットの新しいパターンが加わることで、曲の印象がこんなにも変わります。
さらに、2:55あたり、また違うパターンが入ってきます。
メインの音色ではありませんが、無意識の位置に耳に入り、曲の印象を大きく変えます。
ハイハットの音の配置はとても重要です。
▶︎ スネア
スネアの音は、ドラムの「タン」という音ですね。
スネアの音は、基本的に、3と7の位置に入ります。
こんな感じです、
スネアの音は、ハットの音のように、キックの裏ではなく、
キックと被ります。
この曲では、3の位置のスネアと、7の位置のスネアの音色が異なります。
3のスネアは、手を叩くようなクラップ音に近い音です。
「タン!」
7のスネアは、その音に、リバーブを効かせた音です。
「タァーン!」
この違いで、3のスネアのタイトさが際立ち、ビートが気持ちよく刻まれている印象になります。
▶︎ 声ネタ
さらに、この曲をスタイリッシュにしているのは、曲の節目で出てくる
「YES YES 」、「wazgogg」、などの声ネタの配置です。
イントロでは、スクラッチされているネタもあります。
この曲のような、4つ打ちと呼ばれるハウスビートは、特に音楽を「聴く」ことの方に慣れている人にとっては、同じ音の繰り返しという印象になってしまいます。
声ネタを挟むことで、曲に展開をつけたり、
パートを区切ったりするのに効果的です。
それは、しつこいと、邪魔になります。
この曲では、その配置が絶妙で、
1:03「wazgogg」の声も、いいですね!
外人ウケしそうです。
彼の他の曲にも使われているようですが、めちゃいいです。
【 音の入れ方 】
1:35あたりを聞いて欲しいのですが、
2回「ツァ!!」「ツァ!!」と、ハットの音が入ります。
その後から、キックの裏にこの音が入ってくるのです。
これも、キックの裏の入る前に、2回音を粒立てて配置することで、耳にその音が残り、
キックの裏に入ってからもその音に耳が行きやすくなる効果があります。
要所では、キックの音をあえて消したり、
声だけにしたり、
ハットの音だけにしたり
といった変化を加えることで、曲にメリハリが出ます。
これがないと、どんなにいい曲も退屈な曲になってしまいます。
【 まとめ 】
DJ WA-TA WAZGOGG 「Yes,Yes,Yes 」を紹介しました!!
本当にクールで、グルービン。
AppleのCMに起用されるのはうなずけます。
日本のダンスミュージックシーンから、しばらく離れてしまっていますが、
その音楽ジャンルのアーティストよりも、世界で活躍していることを日本人がもっと知るべきですね!
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