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映画『カモンカモン』を観て

映画『C’MON C’MON』
監督:マイク・ミルズ 
主演:ホアキン・フェニックス
   ウディ・ノーマン

2020年4月初旬、予想以上の早さでコロナの感染者が首都圏を中心に増え、遂に1度目の『緊急事態宣言』が発令され、日常は奪われてしまう…。

今振り返ると、あの時の緊急事態宣言中は、自分にとって、かなり有意義な時期だったんだと確信が持てる。

もちろん、家族と過ごす時間が必然的に増えたことも一因。

もう一つは、立ち止まってこれまでの自分を振り返ったり、見つめ直すことが出来たこと。

自分の人格形成に影響を与えた音楽や映画、本なども、年表やリストやPLAYLISTにしたりすることで、自分の思考・嗜好が明確になった。

特に映画。

高校までは、誰もが観る平凡な作品しか観ていなかった…(笑)

大学に入ると、やはり音楽関連の影響から色々な作品を観たが、メッセージ性が高く音楽性のセンスに秀でたスパイク・リーや、シンプルなストーリーと新鮮な手法を用いたモノクロの世界観が秀逸だったジム・ジャームッシュ の映画作品に感銘を受けた。

その後、青臭い20才の頃にはゴダールやトリフォー、フェリーニ、キューブリック等の作品を観たりして理解しようとしたのでしたが、なかなかに難解でした(笑)

あらためて、自分の映画の趣味をまとめると、簡単に自分派手なアクション・シーン等や著名な監督、俳優が主演していることよりも、シンプルなストーリーでありながら(社会性やメッセージ性があるなら尚良い)、センスのある映像と音楽の選曲が良い作品が好きってことに行きついたのであった。

そして、今回、自分のツボにハマった作品がこの『C'MON C’MON(カモンカモン)』でした。

新鮮かつも、懐かしく感じるモノクロの世界観は、かつてのジム・ジャームッシュ の映画を彷彿させるなぁ〜と思ったら、何とこの監督はジム・ジャームッシュの映画を観て、映画を作りたいと思ったらしい。

子供の不安定な感情に振り回された経験のある大人は多いのでは?
そんな時、どう対話すれば良いのか?

その場を取り繕う会話が出来るか?
子供を無邪気に笑せられる術はなんだろう?
黙ってれば、その時間が過ぎ去ってくれる?

素直に自分の気持ちを、自分の言葉で真摯に伝えれば子供なりに理解してくれる。
または、分からないって感情を示してくれる。

心配しなくても大丈夫。
人はお互いが理解できなくても尊重できる生物だと信じてみよう。

現在を生きる私達は、現在を諦めず、と未来のある子供達に向き合いながら、優しく背中をを押してあげよう。

そんな気持ちを抱かせてくれた素晴らしい作品でした。

#カモンカモン
#ホアキンフェニックス
#マイクミルズ

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