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青春の後ろ姿のその先27 〜知の旅への誘い〜

 この本を読んだのは20代でしたが、今改めて読み返すと最近の哲学と違って、しっかりアカデミックというか、哲学しているというか、そういうものの一番最初の入口を初学者向けに優しく書いていて、地に足がついた安定感があります。
 もちろん80年代当時は、例えば『野生の思考』のような文化人類学の影響を受けた哲学が流行していて、この本もそういう色があると思います。今は民主主義とか寛容とか政治とか市民といった視点で哲学するのが流行っているので、たぶんその時代その時代で、一番失われているものが哲学の世界でも流行するのだろうと思います。
 でも、やっぱり若い頃に読んだ本を読み返すと、何だかしっくり来るというか、ホッとします。

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