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SDGs・探究への招待 #009~ほぼ間違いなく面接で聞かれるコロナに関して、備えておくべき観点2つ + 差をつけるネタ1つ~その4

 過去3回にわたって、コロナ禍について小論文や面接の準備をどのようにしていくか提案させてもらいました。
流れとしては

 社会を知る→自己を知る(ふりかえり)→社会と自己をつなげる

というものでした。でもこれって逆算型、探究型に関係なく、キャリアプランニングの本質ですよね。

 さて、今回は、かなりテーマを限定して、具体的に「差をつけるネタ」をご提供します。ずばり、テーマは、

「オンライン社会のコミュニケーションについて考える」

です。
 コロナ関連でも、SNS関連でも、最近気になるニュースは何ですか系の質問でも、答える際に絡めやすいネタです。このことについて一本言語化しておくと、小論文はもちろん、個人面接からグループ面接まで独自の意見が述べられるかと思いますので、今のうちにしっかり考えて準備しましょう。
 オンラインコミュニケーションというと、高校生のみなさんは「オンライン授業」を思い浮かべる方が多いと思います。日ごろから親しんでいるLINEやインスタ、TwitterなどのSNSもありますね。

 肝心の深め方、論の構成ですが、これも小論文の構成でお話しします。面接等で話す場合は、がっちり組み立てた下の4項目の内容をひと言ずつで答えるぐらいでいいかと思います。

1 オンラインの有用性
2 オンラインコミュニケーションの特質
3 コミュニケーションとは何か?
4 これからのコミュニケーションのあり方

 この4段階でいいと思います。それぞれについてお話ししますね。受験のヒントにしてくだされば、と思います。

1 オンラインの有用性

 これは序論ですから軽くです。つまり、インターネットが僕たちに欠かせないものになっているのは周知のことだけど、今回のコロナ禍によってそれがより鮮明に浮き彫りになったと。
 ここでは、事例を挙げていってもいいです。#ステイホーム 期間中での買い物や外食代わりのデリバリーなど、実用的な点でもインターネットは力を発揮しましたが、高校生のみなさんは動画リレーでつながりを感じられたとか、おじいちゃんとおばあちゃんはバーチャル旅行で思い出を残せたりだとか、お父さんはオンライン呑み会で親睦を深めたりだとか、大学生のみなさんはオンライン合コンで駆け引きできたとか、それぞれの世代にまんべんなく楽しみや癒しを提供しました。各自治体の議会でさえオンライン化することで感染拡大の危機を乗り越えてきました。

2 オンラインコミュニケーションの特質

 インターネットは、コロナ前と後で機能自体は何も変わっていませんが、そのあり方が大きく変わりました。

 これまでも僕たちはLINEなどでコミュニケーションを取っていましたが、みんなが現実世界の代替としてインターネットを利用したのは今回が初めてではないでしょうか? また、僕たちはゲームでもバーチャル空間をいくらも楽しんできましたが、現実とゲームはまるで別世界であり、現実世界と隔絶した別世界だからこそ楽しいわけです。
 しかし、今回のコロナ禍でのインターネットの利用は、現実の生活の一部をバーチャルに入れ替えて利用したという点で、あり方が全く異なります。
 
例えばみなさんの多くは高校や大学が休校期間だったとき(いまも大学は休校が多いですよね)、「オンライン学校生活」を送ったと思います。オンライン上での授業が、イコール現実の授業として評価されます。在宅勤務によるオンラインミーティングも、実質的にそれが現実の仕事となります。たとえ一部分だとは言え、オンライン上で日常生活そのものを送る機会になったのです。
 これが、この「2 オンラインコミュニケーションの特質」の総論部分です。

 次に各論ですが、これはみなさんそれぞれ個別に考えていくことなので、この場であれこれとは書けませんが、2種類の深め方をご紹介します。まずはごく一般的な深め方です。

Stage1 オンラインコミュニケーションの「デメリット」をウェビングマップ、または箇条書きで挙げていきます。
Stage2 オンラインコミュニケーションの「メリット」をウェビングマップ、または箇条書きで挙げていきます。

 次に、もうひとつの深め方です。

Stage1 オンラインコミュニケーションによって「失われるもの・こと」をウェビングマップ、または箇条書きで挙げていきます。
Stage2 オンラインコミュニケーションによって「新たに得られるもの・こと」をウェビングマップ、または箇条書きで挙げていきます。

 どちらがいい悪いというものではありません。考えやすい方で考えていくといいと思います。また、これらを併せて考えていってもいいと思います。
 ただ、論を展開しやすくするのは「メリット/デメリット」よりも「失われるもの・こと/新たに得られるもの・こと」の方です。
 なぜなら前者の形で考えていくと、結局「良い点はさらに伸ばし、悪い点は改善しましょう」という論調からのがれられなくなりがちだからです。
 その点、後者の考えを推し進めていくと、その「失われたもの・こと」は本当に失われたままでもいいのか、とか、失われたことでどこにどんな影響があるのか、など広げられますし、「新たに得られるもの・こと」は未来にどんな影響を及ぼしていくのか、とか、発見につながりやすいです。

※それから、箇条書きか、ウェビングマップか、という点についてですが、ウェビングマップはイメージを広げたり全く新しいアイディアを生み出すときに有効です。ウェビングマップを使って考えていくと、思いも寄らない事柄にたどり着くかもしれません。もっと言うと、ウェビングマップは自由であればあるほど真価を発揮するので、本当は「メリット/デメリット」とか、「失われるもの・こと/新たに得られるもの・こと」の縛りすら、ない方がいいかもしれません。
 ぜひA3ぐらいの大きめの紙を用意して、真ん中に「オンラインコミュニケーション」と書いて、頭を自由にして、頭に思い浮かぶたくさんの言葉を書き込んで結んでいってください。ムダなワードはひとつもありません。忖度斟酌無用です。
 思考を楽しんでください。
「知の冒険」の始まりです。

次回は

3 コミュニケーションとは何か?

に進みます。

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