違和感をキャッチする境界~それは本当に自分の感情か?【後編】
身体感覚からのアプローチで生きづらさを卒業し強みで働く
HSPのための自律神経ケア×強みプログラム
そういう個と。主宰の皆川公美子です。
私皆川がお一人おひとりに深く関わり
「感覚疲労や生きづらさから卒業していく」を目指せる第14期は
現在ご参加を受付中です。
12/8のグループセッションスタートまで一カ月を切りました。
カモメスタイル、ハチドリスタイルにはまだお席があります。
さて、今回は「境界線」と「人間関係」というテーマを
前回に続いて掘り下げてお話ししたいと思います。
人間関係の深層にはさまざまな要素が絡んでいて、
境界についても一筋縄では語り尽くせない複雑さがあります。
私たち人間は動物の機能からいうと哺乳類ですが
哺乳類には「腹側迷走神経」というつながりの神経が備わっていて
仲間と群れで暮らす、繋がりを大切にする、そういう機能が身体にセットされています。
人間は最初から最後まで一人で生きることはできないですよね。
ちょっと極端な例かもしれませんが、
人生の最後を修行として洞窟の中でひとり迎える方がいらっしゃるとしても
赤ちゃんから青年期、熟年期までは
社会の中で暮らしたのちに卒業できたのであって
生まれた時から一人、は身体機能にも重大な欠陥が生じます。
実験によって赤ちゃんにはぬくもりや肌と肌の触れ合いなどによって
安心感やつながり感を得られないと
食べものだけでは体が上手く育たないとわかった、
という研究結果もあります。
前置きが長くなりましたが・・・
つながりが必要だけどそれに対して境界を持つという
一見矛盾したことについて今日も見ていきたいと思います。
今日はポイント3と4です。
ポイント3:自分の価値観を大切にする
自分の価値観、というと皆さんそれぞれ
好きな映画や本、趣味、好きなタイプの人など
何かしら思い当たるものがあるかもしれません。
しかし、ここでいう価値観は
「好きなもの」と「違和感を感じるもの」の境目を意識することを指します。
身体感覚的に言うと、わたしたちは身体の前面ばかり意識する教育、前進が価値がある、という教育を受けてきているかもしれません。
教室の前の壁には常に「めあて」が掲げられ
運動会では「クラス対抗で1番!」のために団結しました。
それはもちろんいいことです。楽しいです!
でもそれと反対側にある
休む感覚や、後退、後ずさりする感覚については
幼少期に教育を受けてこなかった人が大半ですよね?
目標・夢・希望といった
「前に進むこと」「目標に向かうこと」が重要視される教育を受けてきたと思います。
これってすべて「熱量=好き」の方向ですよね。
これまで、日常的に自分の「好き」に意識を向けることはあっても
「違和感」を覚えるものについては、あまり意識を向けてこなかったのではないかと思います。
違和感のあるものってなんだかネガティブな感じがするから
言っちゃいけないような感覚がありませんか?
例えば、小学校時代を振り返ると
好きな科目については「国語が好き!」と堂々と言えたとしても
先生や親に対して「体育が苦手」とはなかなか口にしにくかった、
という経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
多くの場合、嫌い・苦手と感じることに対して周りの大人たちから
「そんなこと言わないで頑張ってみなさい」
「まずやってみるの」
「やってみれば、続ければきっと好きになるから」
という言葉を受けて、無理にでも受け入れようとする経験があったかもしれません。
自分の身体が違和感を持っている、
なんか上手くいかなくて楽しくない、
そういう感覚について大人になっても
口に出すのははばかられる文化の中にわたしたちはいますよね。
こうした「嫌い」と感じるものに対する周囲の反応は
成長とともに私たちの感覚に影響を及ぼし
「違和感を感じること」に意識を向けることが難しくなる要因となります。
違和感の原因が、幼少期の我慢経験からきた反発かもしれないし
純粋に本人が本当に苦手としているのか、または好ましくないと思っているのか・・・
この区別はなかなか難しいですが、
それを見極めるために、まずは日常の中でふと感じる
自分の「違和感」に対して注意を向ける、というアクションを
ぜひ取っていただきたいなと思います。
それは境界をつくるスタートです。
いやだ、と言っていいのです。
ポイント4:身体感覚に意識を向けて境界を強化する
次に意識したいのが、自分の身体感覚を大切にすることです。
違和感は思考や頭からくるものではなく、身体の感覚です。
違和感ってなんだか感じることで、判断的でないし
ぼわっと漠然としているから捉えにくかったりしますね。
どこでそれを感じるのかちょっと踏み込むと、皮膚や内臓感覚あたりじゃないかといわれていますが
現在の科学ではまだ正確には解明されていません。
例えば、「ぞわぞわ」と感じるとき
皮膚のあたりに何かを感じたり、腹の底から何かが来る感覚をもったことはないですか?
のどの詰まりを感じるパターンもありますよね。
これってすごく大事なことなんです。
身体感覚を通じて、自分の根底にあるトラウマや違和感の出所に触れることで
心身のつながりを深めることができるようになります。
こうした感覚を無視せず、丁寧に感じ取ることで、自分にとっての境界を知る手がかりになるということなんですね。
ざわざわしたり、胸が詰まるような感じがするのは
ただの「嫌い」や「苦手」では片付けられない
身体のメッセージかもしれません。
自分のトラウマやトリガーに優しく向き合う
境界を築くうえで身体感覚に注意を向けるのがなぜ大事なのか
それはその違和感に自分の本質やトラウマが隠れているからです。
トラウマと聞いたら身体感覚に向き合うのが怖くなっちゃうでしょうか?
大丈夫です。
トラウマというとものすごく激しい感じがする方は
『幼少期からの圧倒感』くらいでも大丈夫です。
それは「自分を守った歴史」なのです。
幼少期に圧倒されたことと同じようなことがきたら
逃げる、不安を起こして無防備に入り込まないよにする、
という身体叡智です。
トラウマに向き合というのは無理に克服しようとする、
かさぶたをひっぺ返すようなことではなく
あくまで「そうだったんだね」と自分に優しく話しかけるような姿勢を持つことです。
自分のトラウマやトリガーが何かを理解し、
そうやって優しく向き合えると、自分の身体が軸を持ち始めます。
身体だってわかってほしいんです。
どれだけご主人様であるあなたを守ってきたか!
自分の身体とつながる=身体の感覚がわかるようになると
身体も安心します。
内臓ちゃんたちもわかってもらえると安心して
ざわざわがおさまったりする。
科学的にお伝えすると
内臓は今こんな感じ、ここが硬い、ここに滞りがある…
というのは迷走神経を伝って情報として頭脳に送られています。
でも身体の感覚が感じられないということは
その情報が抑え込まれて身体感覚から解離しているということ。
この解離が解けて身体の感覚がわかるようになってくると
その先に、他者との関係においても自分の立場や軸を保つことが可能になります。
他人の軸に引きずり込まれなくなるということですね。
この感覚を日常生活に取り入れることで
他者との関係においても、無理なく、自然に自分の立場や軸を保てるようになります。
これが「境界を持つ」ということの本質であり
結果として、心身のバランスを保ちながら人間関係を築く力になるのです。
今日お伝えしたことは体感のお話なので
こうやって言葉でお伝えするのが本当に難しいのですが…
身体感覚ワークショップやそういう個と。プログラムの中では
何十分も時間を割いて一緒にワークをやって丁寧にお伝えします。
境界を身体感覚から育てて
感覚過敏やわかりすぎで疲れることのない人生にしていきたい、という方は
ぜひそういう個と。プログラムでご一緒しましょう。
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そういう個と。プログラムは第14期終了後、
新規開講を一旦休止しますのでこの機会のご利用がおすすめです。
月に一度のグループセッションは日曜お昼
12/8 , 1/19, 2/16, 3/16. 4/20, 6/1 13時~16時となっています。
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生活にラクに入れられるサイズ=各15分くらいです。
ご自身に必要なタイトルを自由に選んで、知識的学びも
同時にしていただけます。
◆ライフブックという「ひとりアウトプット」ができる仕組みがあります。
「自分の気持ちやニーズに気づくのに本当に役立ちました!」
というご感想をいただいています。
◆FBグループでは
「〇〇のワークをやると泣けてくるのですがなんでしょう?」
「あれこれ気になって疲れて、なのに眠れないってなんでしょう?」
「〇〇のような場面で不快感が起こるのですが」
などシェアをいただきつつ、ゆるやかにお答えしながら対話を行なって
います。
防衛反応を解除して、強みを活かせるサステナブルな自分へ
【知識】と【体感】の両輪による学びで
HSPとしての資質を強みにして生きる人生に
シフトチェンジしましょう。
自律神経を扱うと、「感じ方から変わっていく」ので不思議です。
いくら「その行動をかえろ」と言われても
身体がイエスをだしていないことは「できない」のです。
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