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ARKの新しい宇宙関連ETF:ARKX、上位組み入れ銘柄を勝手に予想してみる

この記事の後日談としてまとめたARKXトップ10銘柄予想。市場考察や類似ETF分析など、この記事をもとにさらに調査を進めた完全版を本体HPで公開しています(2021/2/17update)。こちらもごらんください。っていうか、こっちの方が超大作です!!!!! 

↑この考察記事をふまえて、ここでの銘柄予想記事はいったん保留にしました。では、本文に行ってみましょう。

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ヴァージンギャラクティックの爆謄記事を書いたのだが、その元ネタは「ARKインベストメントが宇宙関連のETF上場申請を出した」ということから上位組み入れの思惑買いが入った、というもの。

わたしはARK社が日興アセットマネジメントに助言して宇宙関連の投信があるのを知ってて、最新のマンスリーリポートでその組み入れ銘柄トップ3にヴァージンギャラクティックが登場したのを読んでいた。ARK自身が宇宙関連ETFの運用に乗り出す、ということなので、この投信とARKXの発表済みテーマから組み入れ上位銘柄候補を勝手に予想してみよう、と思う。

注意:これは筆者が何の根拠もなく勝手気ままにARKXの組み入れ銘柄を妄想しているものです。投資は自己責任でおねがいします。

ARKXのアウトラインを改めて見てみる。

再利用可能なロケット、衛星、ドローン、その他の軌道および準軌道航空機などの宇宙関連ビジネスに関与する企業へのエクスポジャーを提供しようとしています。これらの革新は、ロジスティクス、観測、農業、通信、ドローンを変革し、火星に人間を置く可能性さえあります。

で、そのあとにカテゴリーリストがあった。

Reusable Rockets
Orbital Aerospace
Suborbital Aerospace
Aerial Drones
3D Printing
Enabling Technology

SeekingAlphaは、もうちょっと詳細にこれを伝えている

1)ロケットや衛星の打ち上げとサービスを行う軌道航空宇宙企業
2)ドローン、飛行電気自動車の製造とサービスを行う軌道下航空宇宙企業
3)イネーブリングテクノロジー企業。人工知能、ロボット工学、エネルギー貯蔵の分野
4)インターネットアクセス、建設、イメージングに関与する可能性のある航空宇宙受益企業

飛行電気自動車?人工知能?建設(宇宙基地ってこと?)?と、キーワードがなにかひっかかるw

グローバル・スペース株式ファンドの組み入れ上位10銘柄とその変遷

ARKが助言をしているからには、このファンドの組み入れ銘柄がベースになるのではないか、と思う。

2020年5月時点

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2020年6月

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で、最新2020年12月のリスト

IRDM  イリジウム・コミュニケーションズ 電気通信サービス
TRMB  トリンブル ソフトウェア
SPCE  ヴァージンギャラクティック 航空宇宙 & 防衛
JD.O  JD.com Inc 小売
KTOS  クラトス ディフェンス&セキュリティー 航空宇宙 & 防衛
FLIR  FLIR システムズ 通信 & ネットワーク
LMT  ロッキード・マーチン 防衛
DE  ディアー 重機
LHX  L3ハリス テクノロジー 航空宇宙 & 防衛
HON  ハネウェル インターナショナル 消費財コングロマリット

しかし、2020年5月のリストと直近12月のリストを比べてみると、かなり入れ替わっていて、常にトップ10に入っている銘柄は次の通り。

IRDM イリジウム・コミュニケーションズ 1位→1位→1位
TRMB トリンブル 10位→4位→2位
LMT ロッキード・マーチン 7位→8位→7位

この3銘柄はARKXにも当然ながら上位組み入れの可能性が高いと思う。

あとの候補は、当然ながら、最新の組み入れリストのその他7銘柄。

SPCE 宇宙旅行ビジネス&超音速移動 ◎確定でしょう
JD.O 中国版アマゾン?ドローンを使ったラストマイル配送 ×入るか?
KTOS 米軍向けドローン、人工衛星 ×入るか?
FLIR 撮影用の小型自動運転車、ドローン強化中 ×入るか?
DE 自動農業機器 ○「農業」で確実
LHX 航空管制システム ▲当落線上?
HON ドローン基幹技術。無人飛行システム事業など ○

この中でARKXがうたっているテーマがないのは、人工知能、飛行電気自動車、イメージングか。

このリストではドローンの企業が多すぎる印象があるので、数社を外し、ARK独自の見解で新銘柄が登場するのではないか、と思う。では、その新銘柄はなんだろうか?

注記:2021/2/17 以下の銘柄予想はARKXの目論見書をちゃんと読んでない時に出したものです。マクサーテクノロジーズ以外は、ARKXが投資対象として宣言しているセクターではないセクターの銘柄なので、ほぼ採用はない、と思っています。それを踏まえたうえで、話題・ネタ・シャレとして温かい目で読んでいただければ、と思います。

大胆予想その1:マクサー テクノロジーズ

市場が反応しているので、たぶん入るでしょう。この会社はイメージングを満たしていますね。NASAの次の月面着陸計画の協力会社リストにも名を連ねているようで。Procure Space ETF(NASDAQ:UFO)には組み入れられている。

大胆予想その2:SPACE X! がないので、TESLA!(*次点です)

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もう、言うまでもない宇宙企業。スターリンク(宇宙インターネット構想)、クルードラゴンによるコスト大幅カットの衝撃などなど。しかし非上場。。。しかししかしイーロンマスクはテスラのCEO。常にささやかれているテスラがspace Xを買収、という噂。

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テスラのHPに行ってみると、今はソーラーパネルの営業してますねw テスラは火星銘柄ですので、ARKXの「火星に人間を置く可能性さえあります」に該当します。

大胆予想その3:GM!(*次点です)

1月12日に家電見本市「国際コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(International Consumer Electronics Show、CES)」で、自律飛行の空飛ぶタクシーのコンセプトを発表。一人乗りのVTOL機「空飛ぶキャデラック」の内容を公開している。

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資金力・規模からいうと、ぶっちぎりですが、大企業ゆえに動きがトロいかもしれず、コンセプト発表してそれから音沙汰無し、という可能性もなくはない。けれど、EV化への道は、フォルクスワーゲンと同じくらい激しくやってるなー、という印象があり、もしかしたら入るのではないか、と思っています。

本命は非上場の会社ばかり。手詰まり感も見える

ブルー・オリジン、space X、ダインティックスなど月面着陸系やすでに活躍している企業は非上場のところばかり。ゆえに、まず人工衛星やロケット、それを支える基幹システム技術の中核企業で構成し、その後これらが上場したら上位に組み入れていく流れではないか、と思います。初期のメンバーにはおそらく日本の部品メーカーなどもリストされると思われますし、意外な日本銘柄が10位くらいに登場するかもしれません。

逆に言うと、今の銘柄リストでは手詰まり感も垣間見えます。ロケットなどは弾道ミサイルつながりなど軍事転用を目的にした銘柄選びになってしまうし、夢があるとはいえヴァージンギャラクティックは実用化しつつあるけれど商業化まであと一歩の状況で、軍事系とは収支的に天地の差があります。ARKXが既存の宇宙系投信やETF(UFO)とどう違いを出すのか?ブルー・オリジンにかかわるアマゾン(AMZN)や、CEOが同じということでSPACE Xのつもりでテスラ(TSLA)を組み入れてしまうのか?


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