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「コスメと無縁アラフォーのコスメづくり」はじめての試作品完成。

これは、コスメと完全無縁生活を送るアラフォーが、コスメを企画・開発する過程をつづったものです。

肌刺激に弱いため、コスメを使うことに臆病になり、その結果アラフォーでもいまだ「コスメと無縁」の私ですが、この私がなぜコスメ開発に携わることになったのか!?

実はこの私、島根県にある「湯の川温泉」の旅館で温泉ソムリエとして勤務しており、この度、島根県の誘客推進事業の一環で温泉を利用したオリジナルコスメ開発を担当することになったからなのです!

note ノート 記事見出し画像 アイキャッチ (1)

コスメをつくる上での意気込みや想いはこちらにもつづっています。

フェイスマスク試作品第一号が完成

温泉水コスメをつくるにあたって、全くの初心者の私。
特にフェイスマスクは、処方成分をどのようにするかがかなり重要になってきます。

ろくにパックなどしたこともなく、右も左もわからない私に、「まずは、スタンダードな処方のものを試作品として使用して、その使用感を基準に広げていった方がいいのでは」と製造メーカーの方からご提案をいただきました。(ありがたいです!)

そして、20㎏の源泉を汲み、試作用としてメーカーへ送りました。

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源泉は、工場にて無菌化処理され、約1か月ほどたったころ、試作品が送付されてきました。
試作品は、少しずつ処方の内容を変えた4種類(さっぱりタイプ①・②、しっとりタイプ①・②)が出来上がりました。
※さっぱりタイプとしっとりタイプの違いは、温泉水の配合率です。
①と②の違いは、防腐剤の種類です。

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そこから「試作品の使用感を伝え、次の指示を出す」という、コスメとは無縁のアラフォーがコスメをつくりはじめて、まず最初の課題があたえられました。

試作品については、私の感想だけでなく、幅広い世代や肌タイプの人に意見を聞いた方が良いと思ったので、私を含め10名弱の方に試してもらいました。
では、それぞれの方の感想をまとめてみます。

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試作品4種類の感想は?

【60代 女性 普通肌】(草菴女将)
◎使ってみて、肌に刺激などは特に感じない。
◎さっぱりタイプでも十分すぎるほどしっとりしている。
◎化粧液の粘性が強すぎる感じがあるため、サラッとした湯の川温泉水の質感をもっと意識して、美容液の質感を考えた方がよい。
実際の湯の川温泉はさっぱりとした泉質であるため、泉質と美容液の質感が
あまりに違うと違和感を覚えたり、不自然な感じがして、敬遠されるのでは?
⇒なるほど!さすが女将!
湯の川温泉の泉質から離れたものは作りたくない、あくまで温泉をバックボーンに持つコスメ、という点を意識した感想です。

【40代 女性 敏感肌】(スパサロン経営者)
◎基本的に使用感は悪くない。
◎①と②を比べた場合だと、②の方が良い。
◎処方成分に含まれる一部の保湿剤に、若干肌への刺激が心配なものが含まれている。敏感肌の人は気になるのでは?可能であれば別の成分に変更したほうがよいと思われる。
◎可能であれば、温泉水の配合を増やしてみてはどうか?
◎美容液の粘性が強いのが少し気になる。
⇒スパサロンを経営し、ご自身もとても美しい方。日ごろから色々なコスメに接したり、実際にお客様へ施術をしていらっしゃるため、具体的な処方成分への言及があり、とても参考になりました。これはなかなか素人にはわかりません。
またここでもやはり、美容液の粘性の強さが指摘されていますね。

【40代 女性 混合肌】(草菴サービススタッフ)
◎いつもは「しっとり」をウリにした化粧品を選ぶことが多いのですが、今回のパックはさっぱりタイプでも十分しっとりすると感じました。
◎たっぷりの美容液で、お肌がしっとりとしました。
◎パックをした直後はもちろんしっとりしていましたが、翌朝もしっとりが残っていて、化粧ノリも良かったです。
⇒化粧ノリ、なるほど、これも普段化粧をしない私にはまったくわからなかった感覚です。大変参考になります!また当日だけでなく、翌日も効果が続く・・・これも良いですね。

【30代 女性 混合肌】(草菴専務夫人)
◎シートを外した後、肌がしっとりもちもちになり、とくにしっとりタイプはリッチな感じがありました。
◎美容液がひたひたに染み込んでいて、シートに重みと厚みを感じました。
さっぱりは、しっとりに比べシートを広げやすかったです。
⇒ここで、使用している「シート」への感想も上がりました。このシートパックは使い捨てなのですが、たっぷりの美容液と厚みを持たせたシートで、とても高級感があったようです。

【20代 女性 乾燥肌】(草菴サービススタッフ)
◎乾燥肌なので、普段からしっとりタイプの化粧品を選びますが、
このパックはさっぱりの方でも十分効果を感じました。
◎少し美容液の粘り気が気になりました。
◎自分には、パックのシートが大きすぎましたが、
シートのサイズが合うか合わないかは個人差があることなので、仕方がないかなと思います。
⇒パックシートの大きさが合うか合わないかは、確かに個人差が出るところかもしれませんね。
ここでも、美容液の粘り気が指摘されています。

【私の感想 30代 敏感肌】
◎①のさっぱりタイプは、シートを貼っていると、ピリピリとした刺激がありました。
◎①のしっとりは、シートを貼って5分後ぐらいにむずむずとしたかゆみが出ました。
むずむず感に耐えられず、途中ではがそうかと思いましたが、テストのためと思い、そのまま10分間貼りました。
ただ、かゆみや刺激を感じたのはシートを貼っている間だけで、ずっとこの感覚が続くわけではありませんでした。
次の日も、赤みや湿疹などの肌トラブルはありませんでした。
◎②は、かゆみや刺激が①と比べるとずっと少なかったです。
正直、ここまで①と②の違いを感じるとは思いませんでした。
(他の方々はあまり①と②は違わなかったようです。やっぱり私は化粧品に敏感だなと実感しました。)
◎さっぱりでも十分なしっとり感がありますが、よく言えば「しっとり」、悪く言えば「べとべと」と感じ、美容液の粘りが気になります。
◎シートをはがした後の肌の表面はしっとりしますが、もう少し肌の中に浸透するような感覚があるといいかなと思いました。
◎翌日になっても、お肌のしっとりが保てている点はとても良かったです。
パックをした日より、次の日の方がお肌の状態が良く感じました。
◎シートの切込みがお肌に合わせやすく、顔全体に隙間なく伸ばすことができた点が良かったです。

使ってみた感想をまとめてみると

それぞれ、使ってみた感想をまとめ、メーカーへ再度試作品の作成を依頼しました。

【良かった点】
◎基本的に使用感は良い。たっぷりとした美容液で、さっぱりタイプでも十分しっとりとした感覚がある。
◎翌日でもしっとり感が続き、化粧ノリがよい。
◎シートに厚みがあり、リッチな感じがする。また、シートの切込みが肌に合わせやすい。

【改善してほしい点】
◎美容液の粘性が強いのが気になるので、もう少しサラッとしてほしい。
(湯の川温泉の温泉水がもつサラッと上質な泉質をもっと意識してほしい)
◎温泉水の配合をさらに高くしたい。
◎防腐剤は、肌刺激を抑えるためできる限界まで減らしてほしい。
◎現時点での保湿成分を、敏感肌の方を意識したものに変更してほしい。
◎お肌の表面だけのしっとり感ではなく、もっと浸透するような感じがほしい。

また、温泉水のコスメをつくる上で大事にしたいことをいま一度、お伝えしました。

【商品をつくる上で大事にしたいこと】
私どもの考えとしては、このコスメを使用することで「湯の川温泉」に思いを馳せてもらえる商品であってほしいとのことから、できるだけ本来の温泉の泉質と離れすぎない使用感の製品であってほしいと思っています。
また、肌の弱い人や、男女、年齢等に関係なくお勧めすることができ、長く使っていただける商品を作りたいと思っております。

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この感想のまとめをお伝えした後、メーカーより「よいものを創っていきましょう!」と心強いお答えをいただき、新しい試作品の処方を考えていただくことになりました。

最初の大きな課題をクリアしましたが、また次の試作品が出来上がってきます。
出来上がりを楽しみに待ちたいと思います!

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