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「形式知は1日にして成らず」小さいチームから始めるナレッジマネジメント

Sync Upというサービスを運営しております。竹下 壮太郎と申します。

 社会人3年目から自分のアイデンティティでもあるのですが、ナレッジマネジメントという題目について、自分の見解と考え方を主張したい、棚卸ししたいと思います。

 皆さん、日々「情報収集」をしているかと思います。

・ニュースを見たり
・日経新聞を読んだり
・NEWSPICKSやスマニューを見たり
・ラジバンダリ

という日々かと思います。

(今、ラジバンダリという表現を書いてしまったことに激しい後悔の感情が湧いたのですが、書いてしまった時点で負けだと思ったので、自戒を込めて削除、添削をせずにここに記しておきます。)

で、特に我々が運営しているような小さな組織・規模の小さな事業にとって、世の中やトレンドを司る情報は、本当に生命線です。

生命線という情報でありながら、実はそれがただ集めるだけでなんの組織の価値につながらない、現業に生きないってことってよくあるあるだと思います。組織を運営する立場の方であれば、なおさらそのもどかしさや垂れ流しになる感覚はあるんじゃないかと思っていたりして…

あらためて小さな組織から始めるナレッジマネジメントが、事業のMarketingやContentsもとい事業の価値訴求軸を司る生命線にするための自分が行っている活動を記事作成をきっかけに棚卸ししたいと思います。

そう思うようになったきっかけ

 私は、恵まれたことに社会人2年目から、大手顧客の採用支援を行う部署に配属されることになりました。

自分自身、その部署に配属されたタイミングこそ、なかなか成果の上がらない営業マンからビジネスパーソンに脱皮するための壁を感じた時期で、改めてその課題にはやく直面したことに今は感謝の気持ちすら思います。

で、どんな課題、ギャップだったのかというと

営業を日々行う上で「今相対する顧客の”未来”のための提案や価値訴求」ができなかった、ことでした。

他の営業諸先輩方は、自分では取り扱ったことのない案件を受注してきて、成果を上げる。扱う商材は同じであるにも関わらず、顧客の置かれる環境は同質なものでありながら、なぜか成果をあげることができないという壁に長く直面しました。

これを脱却するために、顧客の未来を読み取って先手での提案をしたいと思ったのがナレッジマネジメントにふれるきっかけでした。

そこで3回ほど呼んだのが以下の本です。この本に出会えなかったら知識を武器にするということをちゃんと自分のものにできなかったと思います。

この本を読んで初めて、営業マンという自分の存在意義を脱却し、自らBusinessを創る知的生産を行う職に昇華したいと考えました。

この自分のきっかけというものが、この記事を読んでいただく方々の気づきのきっかけの共通項になるとすれば、同質の顧客、同様な市況、同じ商材を扱う環境でありながら他社・他営業のほうが成果を上げる場合に、ナレッジマネジメントがひとつの差別化のための基本的な活動になるということであり、なぜか自分だけ成果が上がらないという環境での自分を変えるきっかけになるのではないかと期待しています!

私が考えるナレッジマネジメントとは

じゃあ、ナレッジマネジメントとはなにか?という話です。

野中先生は、著書の中で、

・暗黙知…個人のもつ経験や知識のうち、他社が理解することが難しいもの
・形式知…知識や経験をマニュアル/ドキュメントで他者に共有できる状態にしたもの言っています。

 情報に2つのセグメントを示した上で、暗黙知→形式知として、自分の知りえる情報をより汎用的に加工していく作業と自身では解釈していました。

しかし、この形式知化を行うことは、一つの暗黙知から導くことはものすごく難しく、自分の思考停止を導きがちで、この言葉を理解するのに半年以上かかりました。ではなぜこれが理解しづらかったのか?

それは一つの暗黙知から形式知を生み出すということを勝手に自分の制約としていたからです。

形式知を生み出すといことはとてもむずかしいことだと勝手に制約を決めてました。

しかし、点が暗黙知だとしたときに、以下の線は形式知に近いものだと捉えた瞬間自分の視点や形式知化はすごく前進しました。

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これどういうことかというと、ナレッジマネジメントは点と点を線にするという作業で、暗黙知→形式知は点の集合から線を導くというスタンスに変わった瞬間ものすごく視界がひらけて、他の営業の諸先輩方と同等レベルで今起こっている事実(点:暗黙知)を形式化(線:傾向や方針)にて形式化した提案によってお客様に納得いただける機会が増えました。

つまりナレッジマネジメントとは、暗黙知→形式知にする作業であることは街無い無いのですが、複数ある点を線にひとまとめにして形式化することと捉えています。

日々の情報収集が、点を積み上げる

では、日々の情報収集は線を引く上でとても重要になっています。

「ダイソー最近都心に出店した」
「GUが最近都心に出店した」
「ドンキホーテが最近都心に出店した」

というようなニュースを日々集めているから

「低価格帯メーカーの都心の出店が増えている」「都心が出店しやすい市況になっている」

ということが導けるようになります。自分の集めたい情報を毎日点として収集することで、このように線を導きやすくなり、点を積み上げる重要性を説明できます。

ただ、この情報って今の世の中ネットに溢れかえっています。この点を積み上げることはスマニューをインスローつしたり、毎日日経を見たりで、カンタンに行うことができます。

で、これらをどのように効率的に集めるかというツールの話は後半でお話します。


日々の議論・会話が、線の太さを太くする

ナレッジマネジメントで大事なのは、点を集めるということ自体ではなく、点から線を導き出す思考を常に持っておくということだと思います。またこれらは当たり前のように新卒研修や若手の研修にもよく言われることだど思います。

しかし、点→線の思考に慣れていない人は、本当にこの作業が苦痛だと思いますしものすごく難しいですよね。

そのために、点→線をなすために、分かりやすい方法は、点を他人に見せた上で他人が考える 線 と自分が考える 線 の内容に、どれほど違いがあるかを見て、学び直す事が大事です。

つまり、他人の形式化の思考プロセスをパクる、紐解くということから始めましょうということです。


じゃあ、どのように日々パクることができるのか?

これは私の答えは「朝会」です。

これらの点は毎日毎日ニュースで出てきますし、毎日自身が得ている情報をもとに積み上げることができます。しかし大事なのは冒頭言うている通り、それが線として共通項を見いだせるかということです。

朝会などかならず小規模な会議を設けて、そこで各人が得たニュースから「何が言えるか」を言語化して発表する時間を設けてください。我々も実は朝回でかならず30分間そういう時間を設けていたりします。

そうすることで、特定の点からこういうことが言えるのか?という論理展開が少しづつ個人の武器として備わっていきます。

え?まじでそうなる?という方 & 朝会をやっていない方。ぜひこれを意識してみて実践してみてください。朝会運営で出てくる気づきは想像以上に大きいです。

定期的なアウトプットが、次に起きる点を創る

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上の図の通り、私として朝回やったり情報を集めることで、本来得たいことはオレンジの「次につく点を導く」という先を読む思考です。

そのためには前段の情報を積み上げるという作業がとっても大事なのですが、線を日々意識することで、勝手にその線の延長線は見えてくるようになります。

具体的にどういうことかというと、

「ダイソー最近都心に出店した」
「GUが最近都心に出店した」
「ドンキホーテが最近都心に出店した」

こういう点が仮にある場合、どんなオレンジの点が生まれるか?を導く必要があり、

・薄利多売の低価格ブランド・小売が都心に出店する

・薄利のサービス業は利益率が低く、出店のスピードに間に合わない

・都心に出店できるかつ都心の物件は平時非常に高い

→ よって、都心の賃料、出店コストは これまでより少なくてすむ

のような線が生まれますよね?

これが、いわゆる線からオレンジ=未来のトレンド を読みときサービスの差別化にも役立つことができます。

具体的な実践について今回ご紹介するのは大きく2つです。

1. 朝会を運営企画して、勝手に点が積み上がるようにする

2. ITを通して、勝手に点が積み上がるように最適化する

特に個人的におすすめするのはやっぱり朝会です。朝会に情報の神はやどると言い切っていいほど、僕自身大事にしているイベントの一つです。


具体的な実践、いつも使ってる情報収集の便利ツール

ツールの前に、具体的にどんな情報をどうやって集めるべきか。まず大枠で捉えると情報はおおよそ3つの情報に捉えれます。

以下のベン図の3つの部分です。

・市場:相対する顧客の情報、顧客を取り巻く環境に関する情報
・競合:競合の情報
・自社:自分のプロダクトや組織の情報

日々集める情報を点だとして、点は以下の青丸のようにいろんな箇所に点在します。

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大事なのは、その点がどこに位置するもので、またそれがどんな意味をもつのかを頭で捉えておく必要があります。

事業を運営する上で、とても大事な情報は、ベン図の「差別」化をできる情報です。また「劣位」性となっている情報も同様に大事なことです。

意識を持った上で、情報収集を行うことがとっても大事です。
それぞれどの位置の点を集めに行くかで情報収集の仕方も変わります。

それでは、具体的にどんな情報をあつめる手段があるか…日経新聞、日経MJなど様々あるかと思うんですが、自分がやっててこれは役に立つなと思う方法を厳選して、以下に集めてみました。

1.  営業ヒアリング、営業同行

何よりも営業で集める情報が、鮮度が高く、得られるものが大きいです。競合も知らない唯一無二の情報だったりします。

で、営業しているタイミングで、最もこれらの情報収集に役立つタイミングは、やっぱり商談開始前の”アイスブレイク”です。

アイスブレイクのタイミングで雑談するのも良いんですが、できれば顧客側の関心あるトピックで話したいですし、アイスブレイクを有効活用していつも情報収集をしていたりします。

(同行している方々、いつも話を散らかしてごめんなさい。この場を借りて謝っておきます!!w)

2. News:スマートニュース

ニュース収集は最近個人的に、スマートニュース一択ですかね。これは皆さん担当するドメインごとにいろんな特化型メディアがあるのでそれを見ればいいかなと思っていたりしますが、効率的に集めやすいのやっぱりスマニューかなあ なんておもったりします。

3. Google Alert×RSSリーダー

で個人的肝な情報収集はこれです。てか、情報感度に差が出るとしたら、これをやってるかどうかだろうなと思うレベルです。

Googleアラートはみなさん知ってる人多いと思います。

自分の関心あるワードについて新たなニュースがでたらすぐにピックしてくれるものすごい情報収集に役に立つものですよね。

で、これ昔やってた!という方も多いと思います。でもいつの間にかこれ見なくなりません?そう、メールだと見なくなっちゃう。

また、SlackでRSS登録しておくと、それも楽なんですが、これも見なくなるんですよ。どんどん通知来て…かつアラートトピック毎に分けるのもめんどくさくて・・・・通知オフして・・・・とかってよくありません?

でも、以下のinoreader というRSSフィードをまとめるアプリはものすごく便利です。アプリやブラウザ版もあります。

Googleアラートで収集した情報を自分のトピックごとにニュースとしてまとめてくれます。

そもそもGoogle アラートをどうやってRSSフィード受信できるようにするの?っていう方はこちらをご覧ください。


最後に

と、つれづれなるままに、情報収集について熱く語ってしまいましたが、ナレッジが勝手に集まる状態にできるかどうかは、自分次第なので、ぜひこれをきっかけに情報感度を高めたいなと思う方はぜひ、いろいろ試してほしいですし、そのきっかけになればなと思ったりします。

以上です。

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