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ものづくり夫婦世界一周紀

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2018年8月19日から12月9日までの114日間。 5大陸11カ国を巡る夫婦世界一周旅行。 その日、何を思っていたかを一年後に毎日連載したエッセイです。
外に出ることが出来ない今、旅をできること自体に価値が生まれつつあります。僕たちが見てまわった世界は… もっと詳しく
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2019年10月の記事一覧

コップ一杯分の怒り<夫婦世界一周紀71日目>

マラケシュ随一の観光地。コブラも革製品もタジン鍋も手に入るフナ広場に着いた時には、フウロ…

草作
4年前
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ジャッキーチェンも李小龍も日本人でしょ?<夫婦世界一周紀70日目>

今までになかった価値観に触れるには、空白地帯に足を踏み入れるしかない。そのことを如実に思…

草作
4年前
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「職業に就いていない筈がないだろ」 <夫婦世界一周紀69日目>

「お前たちはこっちに来い」と連れて行かれたのは警察の待つ透明な箱の中だった。 どうしてこ…

草作
4年前
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負の連鎖 <夫婦世界一周紀68日目>

マイナスな気持ちは不幸を呼び寄せるものだ。深夜バスは散々だった。 深夜バスに乗っている時…

草作
4年前
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さびついた心の行方 <夫婦世界一周紀67日目>

ヨーロッパは本当の意味でくつろげる場所だった。予測できない危険に晒されることなく、心を落…

草作
4年前
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豚肉のかたまり <夫婦世界一周紀66日目>

ポルトガルとスペインの大きな違いは二つある。一つ目は、ポルトガルには僕たちが大好きな白カ…

草作
4年前
4

紙作りの折り返し地点 <夫婦世界一周紀65日目>

ポルトガルの紙のテーマは秋を散りばめたタイル。 日本を感じる葉っぱたち。銀杏やプロペラのようにくるくる回るカエデのタネ。日本ではどんなに頑張っても名前が出てこなかったマーブルの白インゲンを半分に割って埋め込みアクセントに。 ポルトガルといえばコルクが有名だ。ポートワインの栓を薄切りにして規則正しく並べ、最後に拾ったオリーブの実で模様をつけた。土台には落ち葉の粉末が入っている。 市場などが少なくて、日本にも様々な商品が店頭に並んでいるヨーロッパは特に紙作りが難しかった。

石造りの家たち <夫婦世界一周紀64日目>

アジアは木造が多くヨーロッパは石造りが多いというイメージがあったけれど、実際に世界を回っ…

草作
4年前
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カステイラの味 <夫婦世界一周紀63日目>

Mという名の親友は、もうかれこれ25年近い付き合いになる。フウロと一緒に住み始めてからあい…

草作
4年前
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さびしい街リスボン<夫婦世界一周紀62日目>

これがポルトガルの首都なんだ。 全てのものがセピア調に見えて、空っ風が路面の紙ゴミを散…

草作
4年前
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クジャクとぼく <夫婦世界一周紀61日目>

僕には鳥と距離を縮められる特殊能力がある。じーっと目を見ていると心を許してくれるのだ。ペ…

草作
4年前
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ポルトガルがもっているもの <夫婦世界一周紀60日目>

ワインの旨味とブランデーの甘み。アルコール度数が高くてコスパが良く悪酔いしない。 ポート…

草作
4年前
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ポルトにも日本の秋がある<夫婦世界一周紀59日目>

日本はもうすっかり秋の色が濃くなったそうだ。実家の両親が留守中の家の庭を点検に行くと台風…

草作
4年前
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フランセシーニャではじめよう <夫婦世界一周紀58日目>

びくびくしながらライアンエアに乗ったのは夜8時を過ぎた頃だった。 格安航空の中でもとびきりルールが厳しいライアンエアは、チケットの印刷が出来ていないだけで50ユーロ徴収されるという。しかもルールがちょくちょく変わるので恐ろしい。 2ヶ月近く旅を続けてきたけれど、トゥヴァのNord starで肝っ玉が冷えたくらいで大きな問題に遭遇したことはなかった。今回も拍子抜けするほど簡単にチェックインを済ませ、離陸したと思ったらもう着陸態勢に入っている。距離はだいたい東京から沖縄ぐらい