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【新卒採用担当者の戦績、公開します。】あおきちゃんの就活(前編)

どうも~~
元アングラ女優、2年目社員・あおきちゃんです。

前回の記事で、あおきについて自己紹介をしましたが、


いよいよ、就活が本格始動し始めているのではないのでしょうか。
自己分析で病んでる人、ESの書き方で四苦八苦してる人、面接ビビりすぎて吐きそうな人、今まで何もしてなくてヤバい人。
大丈夫!私も似たような状況でしたが、そこから挽回して無事に内定をもらい、今ではこうして企業の人事をやっています!!

そんな人事社員・あおきが、当時の大学生・あおきの就職活動を改めて振り返り、これはやってほしい!これはマネしたらあかん!
というポイントを、これから就活に臨むみんなに伝えたいと思います。


役者志望から、会社員を選んだワケ

仕事選びって、
人生を大きく左右するターニングポイントですよね。

自分が何をやりたいのか?夢って何?できることって何?と考えれば考えるほど深みにはまり、やりたいことや夢があっても、現実とのGAPで思い悩むのが、就活あるある。

私も、子役時代から役者としてプロになる道を目指していたので、進学のたびに、職業として役者を続けるのか就職するのか死ぬほど迷いました。
目立った活躍をし始める俳優さんの多くは、10代からキャリアを積みます。

芸能界は、運や実力も左右される業界ではあるけど、私には「差別化できる個性」と「根気強さ」が足りませんでした。

「差別化できる個性」があれば、常に自分が何者であるかを世間にアピールする能力があると見込まれるし、「根気強さ」があれば、どんな辛い環境でも目標に向かって努力できる人間だと見込まれる。

俳優としてはビジュアルも平均、キャラクターも普通、かつ飽き性な自分が、そこまでして演劇に情熱を注げるのか?と長い間自問自答し、演劇一本ではなく、企業への就職も視野に入れて大学に進学しました。

そして、就活の時期が迫ってきた大学3年の春。
働きながら演劇を続ける情熱は自分にはなく、もう演劇はしないと決めて、企業への就職を選択しました。

そうと決めたら、次はどんな仕事を選ぶか。ようやく、ここからあおきの就職活動が始まります。


あおきの戦績

結果から言っちゃいます。
応募した会社は、結局4社でした。ワールド含め、すべてアパレル・雑貨業界の会社です。
アパレルA社 ⇒ 内定
芸能人がCMに出ている10代20代に人気のブランドを抱える大手アパレル アパレルB社 ⇒ 2次面接 不合格
オリジナル・セレクト商品をミックスした高感度なセレクションで人気の老舗アパレル
雑貨C社
 ⇒ 3次面接 不合格(最終選考の手前)
オリジナル小物の企画販売と卸売りを海外にも積極的に進出している会社
ワールド ⇒ 内定(入社)

戦績は、2勝2敗。
世の中では、平均エントリー数が20社から30社と言われているのに、あおきはたったの4社。
どうしてこうなったのか、これから説明したいと思います。


「就活 イズ 運」だと思っていた

人事が運ゲーとか言っていいのか!と昔の自分に突っ込みますが、就活生だった自分にとって就活は、「運」でしかありませんでした。

今自分がいるワールドも第一志望的な感じだったのですが、実は第一志望だった雑貨C社に落ちました。
落ちたのは最終選考の手前にあった、人事面接です。
事前に参加していたインターンシップも好感触、ESもグループディスカッションも合格。
アルバイトの面接では即採用の常連だったから、今回も余裕で通った!と思っていたのですが、見事にお祈りされました。

な ん で ?
志望動機もガクチカ(※学生時代に力を入れたこと)も、カンペなしで、自分の言葉で話したし、特にまずい事も言った記憶はないし、「御社が第一志望です」ってアピールしたのに。

ショックで3日間、引きこもりました。


採用担当になってわかった、自分の不採用理由

今、自分が新卒採用担当となって、なぜあの時の自分が選考を通過しなかったのか振り返ってみると、いくつか理由が思いつきます。


考えられる理由1.入社後にやりたいことを強調しすぎた
面接でよくある「入社したらどんな仕事がしたいですか?」という質問。採用した人ならわかると思いますが、引っ掛け質問です。
当時の私は、商品企画に携われる仕事に就きたくて、素直に「MD※がやりたい」と前面に押し出していました。
※MD(マーチャンダイザー)とは、商品の開発から販売戦略までを一貫して行う仕事

それがかえって、仕事をえり好みし、地味な現場の仕事や、愚直に作業を積み重ねる経験を避けようとする新人、と思われたのではないかと思います。
MDになるまでには生産、企画開発、販売、計数管理、物流まですべてを理解していないとならないのですが、当時の私はその仕事の難しさをよく理解せずに、アパレルなら商品を作りたい!商品を作るのはMD!と勢いでMDと言っていたので、図々しいど新人な上に業界のことをきちんと調べていない、と思われたのかもしれません。


考えられる理由2.社風に合わないと思われた
私の人生は物心ついたころから演劇中心で、大学も芸術学科の中で過ごしてきたので、自然と「自分らしさ」を押し出すことが当たり前の世界にいました。
ところが、キャリアセンターのカウンセラーが就職活動の説明で言うには、「芸術系の学生は、変人と捉えられやすい(から不利)」とのこと。

変人学部

いま思えば、第一志望の雑貨C社は、体育会系の上下関係を意識した明るく元気な社風が特徴でした。
つまり、その組織の色に染まることのできる、言ったことは素直に受け止め従う人が望まれていたのではないか、と推測できます。
演劇ひと筋という個性をアピールした私は、C社の社風に合わないと判断されたのではないかな、と思いました。


私だけに限らず、「この人はスポーツ一筋でやってきたから〇〇だ」「高学歴だから〇〇だ」のような、フィルターはどんな人にでも起こり得ると思います。

そのフィルターを破るには、自身の経験で何を学び何を身に着け、その能力は社会・組織でどう活かされるのかを意識して伝える必要があります。
今思えば、それを深く掘り下げて質問してきた企業は内定をもらっているので、その点を他の2社でも伝えていれば、結果は違ったかもしれないとすると、対策不足であったと思います。

当時は落ちた理由も受かった理由もわからなかったので、
〇〇を目指す!よりも、自分に合うところを探す!!と気持ちを切り替えて次の選考に臨むことにしていました。


出遅れスタートの私が始めたこと

私の人生は物心ついたころから演劇中心で、普段から普通の社会(?)になじみがなく、就活も後発スタートだったので、遅ればせながら、3年生の夏の終わりからあわてて準備を始めました。

具体的には、
1 キャリアセンター主催のイベントに行く、個別相談を受ける
2 単位を付与されるインターンシップ探す
3 ナビサイトでどんな業界があるか調べる
4 業界地図をめくってみる
5 ナビサイト主催のイベントに行く(セミナーや合説でESの添削をしてもらう)

いざ就活、となったのはいいけれど演劇ひと筋だった私は、一般的な業界地図やそこにどんな会社がありどんなことをやっているのか、ほとんど知りませんでした。そこでまず、ナビサイトや業界地図でザーっと興味のありそうな業界を調べました。
これはおもろそう!これは興味ないかな〜ぐらいの感覚で見てみて、少しでも興味のある業界を選びました。

その後、「働くとはどういうこと?」「みんな何考えて仕事してるの?」という根本的な事を、実際の現場で知りたくて、病院で医療事務のインターンシップに参加しました。

そこからアパレル業界に絞った理由としては、
同窓会でその日の服を母から借りたことがきっかけでした。
その服は、母が20歳の頃に着ていた思い入れのある服で、
今でも大切に保管していて、いざという時に着る服です。
洋服には、そういった人の思い出をつなぐ力があるな。と思った経験から、この業界を志すようになりました。

4社しかエントリーしなかったのは、数十社も同時に受けてしまうと、選択に悩むと思ったからです。もちろん手持ちが多くあれば選択肢は広がりますが、当時の私は就活を運だと思っていたので、第一志望の枠に入る企業だけを厳選し、短期集中型で選考に臨むことにしました。


自分に合った業界・企業を見つけるコツ

就活は運要素があるかもしれませんが、運を掴むにも努力は必要です。
では、運を実力に変えるにはどうすれば良いのか?

それは、志望業界や企業が抱える課題を知ること

落ちた2社と内定をもらった2社では、選考プロセスに違いがありました。

前者の選考ではグループディスカッションと面接だけだったのですが、
後者の選考では、プレゼンテーションが課されていました。

プレゼンのテーマはそれぞれ、その会社のブランドの店舗を見学し気づいたことを発表することと、新規事業を提案することでした。

その会社の現在運営している事業やブランド、商品のことについて知らなければ課題や提案はできません。そこでまず、私は店舗に行き、顧客として接客を受け、商品を見て触ったりしました。
聞き込み許可が下りていた販売員の方にのお話を伺い、店舗が抱えている課題もヒアリングすることができました。
こうして課題をまとめ自分なりの提案をプレゼンした結果、内定をいただくことができました。

当時は選考の課題として行ったことでしたが、人事になった今では、あれは最も効果的な企業研究だったと感じています。

採用する会社にとっては、顧客の声や、現場の状況や本社からは見えていない課題を発見し、積極的に改善提案してくれそうな人材を獲得したいと思うはずです。

そしてこれは、自分のためにもなったなと思います。
自分とその会社の価値観が合うかどうかを確認することができるからです。
落ちた2社については、店舗に出向いたりスタッフを観察する時間が圧倒的に少なかったですし、内定をもらった2社については、店舗での雰囲気を感じとることができたので、自分に合う会社だと確信を持つことができました。


次回ではいよいよ、あおきの無敗エントリーシートを公開します!(続く)

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