徳島お笑いライブ

一次落ちの作品です。

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―ステージに凸凹コンビ、マイクに向かい漫才を始める―
 凸:徳島ってなにもないとこらしいよ、阿波踊りと渦巻きナルトぐらいかな?はい終わり。
 凹:いやいやいや、なんかしゃべってよ、せっかく徳島の人に呼んでもらったんだから。
 凸:そんなこと言ったって阿波弁なんてしゃべれないし、おれの御国はふぐしまだけんどもわかりにくんべ?
 凹:福島弁?朝ドラかよ。標準語でいいから、なんかしゃべって。
 凸:うーん徳島については特にないなぁ……。
 凹:いやあるだろ!控室でお前すだちのアイス美味しい美味しいって俺の分まで食べたくせに。
 凸:あー、まぁあったなすだち。で、ちょっと調べて来ました。
 凹:じゃあみんなに話せよ、福島のお前から見た徳島のいいとこを。
 凸:それが、何もない。
 凹:ないってことはないだろ!
 凸:そうだな、青色発光ダイオードを発明したうちの一人、中村修二氏を……。
 凹:そうそう、そういうことを言えよ。文化的な所なんだなぁ。
 凸:表彰しなかった。
 凹:え、なんで。
 凸:ちなみに中村氏は成果報酬を求めて元勤務先の日亜化学工業(徳島県阿南市)と裁判まで起こしている。
 凹:なんで払ってあげないわけ。
 凸:和解したけどな。
 凹:ふーん、そういう徳島の話もっとして。
 凸:そうだな、大鳴門橋が徳島と兵庫を繋げただろ。
 凹:これで徳島も栄えるぞ。
 凸:それが逆にみんな徳島から本州へ行っちゃって。
 凹:Noooo!
 凸:まぁでも他にも、淡路島なんてどう考えたって兵庫県のものじゃないですあれは徳島のものですよ、ねぇお姉さん?
 凹:いやいやおかしいから。
 凸:それをこいつ小柳ルミ子さんの名曲「瀬戸の花嫁」も徳島違うって。
 凹:あの歌の舞台は徳島かどうか定かじゃないだろ。
 凸:こんなやつだから楽屋でアクエリアス飲んでいたんですよ、ねぇ?
 凹:悪いかよ。
 凸:そりゃあんたいけません、ポカリスエットを飲むべきです。
 凹:好きにさせろよ、ってか、俺のぶんまでアイス食うなよ、アイス返せ!
 凸:皆さん聞きました、これが年収××の言うことでしょうか。
 凹:高っ!そんなわけないから。
 凸:え?そんなに儲かってない?それじゃジジババでもできる葉っぱあつめを始めたほうが儲かるかもしれませんね。
 凹:サイドビジネスは確かに魅力的だけど、もうちょっと別なのをやるよ、株とか。
 凸:株ですか、それだったら日亜化学工業株式会社とジャストシステムなんかおすすめですね。
 凹:え?詳しいのか。
 凸:日亜は発光ダイオード、ジャストシステムは一太郎とATOKと、どちらも徳島に名高い知らない人はいない商品を生み出す一流企業じゃないですか、ねぇ。
 ……あれ?一太郎っていつ使ったろう?もうみんなwordじゃないかな?
 凹:こらこら、人に薦めておいて不安になるな。そもそもお前はパソコン使えるのか。
 凸:ちなみに日亜はね、ここです、中村修二さんを評価しなかったのは……。
 凹:ダメダメだなぁ。
 凸:でももっともうかる話があって。徳島では週刊漫画が早売りしているから、メ×カリで売ればいい。 
 凹:送るころには発売されているだろうが。

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