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パイロットが心理テストを受けてみた結果 その3. 判断の根拠(Nature)理性(Thinking) - 感性(Feeling)

個人の性格を5つに分けて示す心理テスト「NERIS Type Explorer®」を受けた結果について、連載しています。→最初から読む

このテストでは、人が世界をどう見ているのかを、5つの座標軸で測定します。

1. 興味の方向(Mind)
外向(Extraverted) - 内向(Introverted)
2. 情報の使い方(Energy)
観察(ObServant) - 観念(INtuitive)
3. 判断の根拠(Nature)
理性(Thinking) - 感性(Feeling)
4. 外界への接し方(Tactics)
決定(Judging) - 未定(Prospecting)
5. ストレスの御し方(Identity)
平静(Assertive) - 多感(Turbulent)

https://www.16personalities.com/articles/our-theory
(日本語は筆者による訳)

私の性格は「INFP-A」でした。

前回は、このうち2. 情報の使い方(Energy):観念(INtuitive)について、パイロットへの適性と絡めて考えてみました。今回は、3. 判断の根拠(Nature) 感性(Feeling)について見ていきます。

私がニュージーランドでパイロットをやっていることに、もっとも関連が深いのがこの気質です。

3. 判断の根拠(Nature)理性(Thinking) - 感性(Feeling)

判断の根拠といっても、いろいろな「判断」があります。それこそ雲を避けるために右に行くか左に行くか決めるのも判断ですし、今ある職を捨てて転職を決意するのも判断です。そして、この項目の「判断」とは、どちらかというと後者よりのものだと考えます。つまり、人生の一大転機になるような大きな判断をするときに、何を重視するのかです。

そういう意味で、「判断」より「決断」という言葉の方が適切かもしれません。

判断と決断の違い

判断とは、情報が十分にあって、こういう結果が出るだろうからこうしました、と根拠を明示できる意思決定と考えます。先ほどの例で言えば、入りたくない雲をどちらに避けるかは、その雲の性質、航路、気流、など、客観的な情報を組み合わせれば自ずと答えが出てきます。

これに対し、決断とは情報が不十分な状態で、それによって結果が180度異なることが予想されるときに行われる意思決定です。

例えば、今就いている仕事をやめて、パイロットになるための訓練を始めようと決めたり、今の会社でトレーニングキャプテンまで上り詰めるか、転職して新しい飛行機の新米パイロットとして再出発するか。どちらを取ってもメリットデメリットがあり、正解が見つからないような状態です。

パイロットに限らず、ビジネスの実務上では「判断」の連続であることは自明のことです。そんなに「決断」ばかりしていたら、それはギャンブルになってしまいます。飛行中も同じことで、情報を集め、それを元にして最も合理的な意思決定をするのが、パイロットの実務であり、それは、どんなビジネスでも同じことでしょう。

決断の根拠は価値感

しかし、時にはどちらに転んでも正解とも失敗とも言えない事態が起きることがあります。その時に、どんな情報を重視するのか。つまり、「決断に置いてどんな価値観を根拠とするのか」をこの指標は示していると考えます。

そして、私の場合、それは「Feeling」寄りであるとのこと。思い返して見ても、自分の「感覚」を重視して決断をしてきた節が、いろいろと思い当たります。

私がニュージーランドでパイロットになったのも、おそらくこの気質が原因だったのでしょう。それが見て取れる瞬間が、私のパイロットとしてのキャリアで少なくとも2回ありました。一つは、飛行学校を決めたとき。

もうひとつは、海外訓練を終えて、日本での書き換え訓練のために派遣社員をしていたときの通勤電車での決断。

飛行学校をどうやって決めたか

最初の記事では、二つに絞られた最終候補の飛行学校に対し、その特徴をレーダーチャートにまとめています。これだけを見ると、ものすごく理性的に客観的な情報を重視しているように見えます。

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