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「食の風景・最中の可能性を探る会・・遊び」

食品ロスの魔の手より「一寸待ったあー!!」と救い出されました、最中の皆々様をゲストにお迎えしまして、一緒にあそ・・・一緒に、その可能性をとことん探って参りたいと思います。新しい遊び。ああ言っちゃった。「遊び」と云って、間違っても無駄にしてはいけません。必ず全部食べること。これがルールです。目標は美味しい内に一枚残さず完食すること。因みに六十枚あります。最中三十個分です。

最中と聞けば、先ず小豆餡の入った、完成した和菓子を思い浮かべられるだろうと思います。自分もやはり美味しい和菓子を想像します。そしてあの皮の香ばしいところ、匂い。煎茶を淹れなくちゃ。となります。けれども今回は違います。皮だけ。完成していない。つまり、目の前に、洗って乾かしたアイスの暴徒化・・・この変換ミスは余りに面白くて消せないな。アイスの棒とか、お菓子の空き箱とか、タイルの破片とか、好き放題しても良い材料が広げられていると云う事です。やったー!遊びましょ!幸いにして、いちは食いしん坊です。では参ります。

最中にとって大事なのは適度な水分。ジューシーな部分。つまり口の中の水分を最中に奪われない工夫が必要なのです。これは昔からですから、歳の所為ではないと思います。子どもの頃から最中の皮が上顎にへばりついて苦労してきましたから。歳の所為ではないと思います。

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一番最初に作ったのがこちらの二つ。お手製の玉子焼きに蜂蜜、ブラックペッパー。フルーツカクテルはりんごとゴールドキウイ。家にあったから。卵と蜂蜜の相性は抜群です。保湿面もクリアしていますし、黒胡椒が好い塩梅でした。フルーツも文句なしのジューシー感。早く食べなければ皮がふにゃふにゃになるので要注意です。でも待って下さい。なんだこれ、かわいいな。既に楽しくなっています。外はぱりっ、中はじゅわっの二つでした。

「ああ!待って下さい!まだ帰らないで!!他にも作ったんです」


続いて作ったのが下の二つ。最中云々よりも、朝ご飯食べたい欲が出て来てしまっているようです。ナポリタンスパゲッティ作ろうと思って久しぶりに買ったウインナーを、急遽最中に使ってしまいます。粒マスタードと春キャベツを一緒に挟むと、バランスよく仕上がりました。最中に入っている事で、箸要らずでした。お隣はサラダ。見た目も楽しめるようにトマトを輪切りにしました。下にはレタスを敷いています。とってもジューシーですが、こちらも鮮度が命。そして最中の必要性はあまり感じられません。でもお味はよろしゅうございました。

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こうなるともうお弁当箱。


二日目。

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もっと最中の可能性を探る為に、クリームチーズを買ってみました。フルーツカクテルにナッツとレーズンのきな粉掛けたの足して、そこへ更にクリームチーズを載せます。見た目はお洒落で、最中の香りとも合います。うん、美味しい。


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黒豆茶飲んで、残った黒豆と新じゃがと人参を甘辛煮にしました。これが案外良かったのです。黒豆は相性がいいですね。流石豆です。他を邪魔しないお味。そしてじゃが芋が素朴で、お互いの風味を損なわないのです。口に入れると優しい味が広がって、美味しかったです。ちょっと癖になりそう。


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更にクリームチーズを使い回して見ます。レタスとトマトのサラダにクリームチーズ。蜂蜜とブラックペッパーを掛けて仕上げます。見た目が楽しいですね。器ごと食べられる屋台商品みたいです。はっ!!売り出すか!?

食べた感想は、クリームチーズは要らなかったなと云う処です。自分が乳脂肪滅多に必要としない人だからでしょうか。入っていない方が、ジューシーで、野菜の旨味を感じました。蜂蜜とブラックペッパーは最早何処にでも対応できる食材ですね。


それではここで、そもそもの最中を御紹介致します。

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形に注目して下さい。最中の内側は真ん中が盛り上がっています。具を入れて挟んで、かぶりつくと、具が、周りにぎゅっと詰まるんです。それで齧ったところの断面が、一層奇麗に見えました。フルーツのなんかは、透明感あって輝いていました。この最中作った人は、最中愛に溢れていますね。凄いです。

こんなに最中があるのだから、王道を行って、小豆と餅を挟みたいです。けれどあんこは作る時間がいるからなあ。どうせやるなら美味しいあんこを作りたいのです。けれど今は難しいかなあ。残念ですが、今回は諦めるしかないようです。


そんなことを思った翌日のこと、なんと、あんこの入った蕨餅を頂きました。なんてことでしょう。本当に驚きました。これはもう、やるしかありません。こうして、こうです。

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やあ美味しそうだ。早速頂きます。わらび餅が一層美味しくなりました。あんこと最中。最高です。やっぱり和菓子です。ただいま、と云う気持ちになりました。


三日目。最後の一袋は形の違う子。アイス用の最中らしいです。まん丸だ。そしてもう、最中の可能性を探っているかは分からない。けれど今日のご飯はこれだ。牛もも肉のたたき、グレイビーソースと三食野菜炒め。グレイビーソースというのは肉汁を使って作るソースですが、牛たたきを焼いた後の肉汁に、みりん、酒、醤油を入れて煮詰めるオリジナルレシピです。本物は違います。赤ワインが在ればもっと風味豊かなソースになるでしょうが、和風仕上げで。

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ナポリタンスパゲッティ作ろう思って久し振りに買ったウインナー。大体二袋組ではありませんか。はい、これで使い果たしました。ナポリタン、またね。ナポリタン、ごめんね。ケチャップライス作ろうと思って。玉葱とキャベツとウインナーのケチャップライス。コーン缶忘れたけど美味しく出来たからよしよし。ご飯は試してみたかったので、味を考えてケチャップライスにしました。サンドして食べると、ご飯のもちっとした触感が際立ちます。最中もちゃんとパリパリしています。外で食べるに楽しそうです。

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グリーンキウイ。やっぱり果物系は良いですね。食べやすいです。齧ると勝手に詰まって上記のようになります。アイスをお供にするのも良いかもしれません。

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おまけ。一見玉子が飛び出して行きそうですが、齧ると潰れて見事に中へ納まりました。お祭り屋台のたませんのようでした。たませんと云うのは、海老煎餅に黄身を潰して焼いた目玉焼きを挟んでソースで食べるお菓子みたいなものです。広島では見た事無かったのですが、こちらの地域では当然のようにいつでも並んでいます。地域性でしょうか、面白いですね。卵は最中との相性が良いです。ぺろりと食べてしまいました。

もっと色々と作ってみる事が出来れば良いのですが、今回の集いは此処迄です。最中は全部、美味しく頂きました。ごちそうさまでした。

結論・・・最中の可能性はこれからも益々広がるでしょう。近頃は脱プラスチックの運動の一環で、屋台の品が最中の器に入っているものもありますね。あれ素敵だなと思います。遭遇してみたいです。何よりも、最後迄美味しく、楽しく頂く事が大切ですね。最中の世界、大変に奥が深い、想像と発想の世界でございました。

今日は一風変わった「食の風景」をお送りしました。それではまた。 いち

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