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【放課後の茶道ポエム】#4「和を以って」

和を以って


和を以って貴しと為し
やはらぎと云う名のきらめき

焙煎された烏龍茶葉の艶

捻れたカタチは
絡み合う茶葉に心を映す


茶葉のスキマに
ふたつの光が
覗きこむ

茶則に触れた指
茶匙にのせた音
瞳に写した口元

振る袖に
道具は触れず
時の向こう側へ

雲間から龍の様な
温かい気体が立ち昇る

静寂な空間
連なる沸騰する湯
待ちわびる時の流れ

立ち込めた茶葉の香り


思い出す
台湾の旅

台北
北投
九份

台北の隠れ家
北投の丘
九份の夜空


香りは記憶を目覚めさせ

余韻は目の奥の光を
そっと抱いている

お茶のおもてなし
隠れ家に身をおいて

空間と時間が織りなす
たてとよこの
やはらぎ

和を以って

台湾のウーロン茶

癒された空間



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