見出し画像

Podcastはデータ分析が鍵? TBSラジオが欲しがるデータドリブンなシステム

上記の記事を読んで(記事公開日時2019年1月29日)

TBSラジオがradikoのリアルタイム聴取数を表示するダッシュボード「リスナーファインダー」を導入してリスナー動向を深く把握、データドリブンな放送局を目指すそうです。

今までのラジオ業界の重要指数としては「聴取率」があります。

ラジオの聴取率を計測する方法はカーラジオや携帯式ラジオでの聴取が一般的な事を背景にテレビのように専用機器を設置する事はできず、個人へのアンケート調査を行う日記形式を採用しています。

全国民を対象としてはおらず、ランダムに選出された人にアンケート依頼し特定の決められた週に調査を行う。これが「聴取率」の調べ方となっています。

聴取率を調べる週を「スペシャルウィーク」として普段の番組に関わりがある有名人などをキャスティングする特別な回が聞けてメリハリが出て私は好きな週間だと捉えています。

ですが、TBSラジオは2018年12月からこの「スペシャルウィーク」を廃止。radikoを通したリアルタイムの聴取数を見ることで番組の聴取傾向を把握し、編成に活かす方針を打ち出した過去があります。

今回のニュースはその続報、より強くその方針を打ち出しているということだと思われます。

TBSラジオはデータ分析を行い番組編成や改善に力を入れたい方針ですが、現場レベルではなかなか浸透せず、現場に否が応でも目に入る「ダッシュボード」を設置して理解を得ようとしているようにも読み取りました。

しかし、この「データ分析」は曲者で、インターネットを活用して大量のデータを収集できても有効活用できるかは別問題であることは理解しておきたいところです。

データの並べ方次第でどうとでも読み取れますし「この理論の根拠が欲しい」という目的がなければ調査できず、特定の年代に聴かれているからといってもその方向に舵を切るのは番組の演者や裏方の意に介せず反発を貰う可能性もあるからです。(あくまで想像ですが)

web系エンジニアを生業としている自分としてはログデータから番組の改善や制作するための指標として取り組み、スペシャルウィークが無くなっても素早く改善して幅を広げる決断をしたTBSラジオには期待して行きたい所ですが、この話はPodcastに置き換えると既に環境が整っていると言えます。

ラジオ業界からすると喉から手が出るほど欲しい「ユーザーの聴取データ」が既に見られる環境が整っています。

各種プラットフォームでは以下のようなアナリティクスデータが閲覧することができるダッシュボードが存在します。

Spotify

Google

Apple

TBSラジオはメインであるラジオ機器からの聴取データを捨ててまで、radikoから取得できるリアルタイム性と詳細なデータ傾向を重視しているにも関わらず、Podcastで聴かれているユーザーデータは捨てること無く全て収集することができる環境が揃っている。

ラジオ以上の「俊敏性」や「特定のユーザーのためのコンテンツ作成」がPodcastなら実現することができます。

この重要な武器を使いこなし、チャンスを見逃さないで、改善し続ければ、素晴らしいコンテンツになり、価値となり、聴取しているリスナーのためになります。

Podcastを公開しているのであれば、取り組むべき重要な課題だと思われます。


サポート頂けると配信中のポッドキャスト「3時になったら休息の話をしませんか?」のためにより良いコンテンツ作りの励みや時間を作る事ができます!あと、どら焼きとか買えます!