惚れた弱みの八重桜
夫と出会い、恋をした。
一緒にいたくていたくて、実家暮らしだったわたしはほとんどころがりこむように、アパート暮らしだった夫宅に住み始めるようになった。
そんなふたりのはじまりの季節は、桜の季節を過ぎ、
八重桜の頃だったなぁ。
同棲だって、結婚だって、いつもわたしがぐいぐいとせっついた。
夫は、とにかく、いつも優しかった。
でも、最終的には決断をしてくれる。
もちろん、それがなければ二人の駒は進めない。
わたしも女として「最後は選んでくれた」というところを感じるのに
必死だった