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単焦点コンパクトカメラ好き

1990年代。
デジカメがちょうど出始めた頃ではあったけど、まだまだ主流は35mmフィルムカメラ。

大学で学生をしていた1998年当時、フィールドワークをすることが研究で当たり前だった頃。資料として写真を撮ることが必要でもあった。どんなカメラを使って撮ろうか。カメラや写真に興味を持つ様になったのはその頃。

そうなってくると、それまで興味を持ったことがなかったカメラに興味を持ち始める。当時、カメラを持っていないわけではなかった。中学2年のときに、当時購読していた報知新聞が○周年とかなんとかで、クロスワードパズルがあって、それに応募したときに当たったキャノンオートボーイを持っていた。最初は、そのカメラでフィールドに出かけた時に撮っていた。

ゼミの先生は、その頃京セラのCONTAX T2を持っていた。同じように撮影したはずなのに、仕上がりがぜんぜん違う。びっくり。カール・ツァイスのレンズがいいということを教えてもらった。

そんな時代。
カメラ雑誌などを調べてみると、コンパクトカメラだけれどレンズの性能の良いという個性的なカメラが出回り始めていた。しかも、単焦点。時代的にはズームレンズが流行していたけれど、単焦点で個性的なものが各メーカーから出ていた。ズームレンズのコンパクトカメラはどうしても暗いレンズになる。なので、単焦点のものに狙いを定めた。

しかし、当時アルバイトでためたお金で買うことのできるカメラはしれている。部活も頑張っていた。フィールドワークに出かける旅費もそれなりにかさむ。だから、CONTAX T2の様な高級機は買わないことにした。
予算は2万5千円。そうすると、候補に上がってくるカメラは幾つかに絞られた。
リコーR1、オリンパスμ2、コニカビックミニ、京セラT−Proof。どれにしようか迷った。図書館でアサヒカメラや日本カメラの記事を参考にした。そして悩んだ。
そして、いざ出陣。

神戸三宮のセンター街には、当時カメラ屋が何軒もあって、その中で買うことにした。何件か回っていて、カメラ屋さんの店員さんに話を聞く。
「リコーは焦点距離が少し広角ですね。なので、使い方によっては、画角の橋が歪むかも。35mmのレンズならあまり気にならないかもしれませんね。」
そのアドバイスに、すごく納得した。ということで、狙いを35mm単焦点に。レンズの明るさはオリンパスだけが2.8。コニカと京セラは3.5。すごく悩んだ。何件も行ったり来たりして行く中で、京セラが数千円安い店があった。そこで、ゼミの先生の「カール・ツァイスはやっぱりいい」という言葉が頭の中をよぎった。

そう、京セラT-Proofは、カール・ツァイスのTessarが付いている。

決めた。
そして、差額でフィルムを買って帰ることにした。

じゃあ、なぜ扉の写真がオリンパスなのか?
答えは、働くようになってから、結局悩んだカメラを買い集めていったから。
オリンパスだけは、中国版の名前の製品だけれども。

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