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20210705 通院メモ 認知行動療法で練習させられる「課題の分離」はアドラー心理学でも出てくるもの

今日のリハビリは、グループワーク。
テーマを出したのは、自分ではなく他の人。

クリニックでは、定期的に職場へ面談に行くというプログラムがある。
長い期間の休職で、職場との関係性をつないでおくことを目的としている。さらには、復職時に急に職場へと出向くことで大きなストレスを生みやすいこともあり、ある程度の慣れを作っておいて復職時のハードルを下げるというのもある。

今日、テーマを出された方は、休職してから初めての職場面談をすることになり、そのことで気になっていることをテーマとして出されていた。

その中で、たくさん出てきたのが他人の思考をグルグルと考えてしまうという状況。
どうしても休職している立場からすると、後ろめたい気持ちがものすごく大きい。
だから、「あの人は、こんなことを考えているのではないか?」とか、「きっと、自分のことを悪く思っているに違いない」といった思考が出てきやすい。
そうした思考は確かめようがなく、ゆえにグルグル思考になりやすく、脳の負担が大きくなる。

ここで起こっていることは、他人の思考について考えていること。
しかし、他人の考えを話もせずに理解することなど出来るわけがない。
ただし鬱や混合状態だと、自分の思考なのか他人の思考なのかを区別することが出来なくなっていることもある。

対策としては、とにかく頭に浮かんだ思考はまず書き出して、アウトプットすること。
そして、そのアウトプットしたものの内、事実、自分の思考、他人の思考と分類をする。
見える化することによって、冷静に書き出したものを見てみると、考えても仕方ないことが見えてきたりする。
ましてや、他人の感情というのもはわかりたくてもわかることなど出来ない。

休職した側の立場というのは、ただでさえ負い目を感じている。
自分の場合、仕事を休むことになり職場に多大な迷惑を掛けたのは間違いない。
そのあとのフォローを職場の人たちがしてくれたのも事実。
感謝しかない。
しかし、休職するほどの状態まで身体や脳の調子が悪くなって閉まっていたのも事実。
こうした事実は、打ち消しようがない。
その時に、フォローした人たちの中で、嫌な感情を持たれていてもそれは仕方のないこと。
しかし、そこにとらわれ続けてしまうと、元気になることが憚られるような気にもなってくる。

そこで、自分の場合は、「今は今、過去は過去」と考えるようにした。
また、
「クリニックでは脳の状態や身体の状態を健全になるように治療してもらうと同時に、再発の予防のtめのリハビリを行っていて、それは過去に経験した辛い状態や周りに迷惑を掛けるような状態になることを繰り返さないように取り組んでいる」
と考え、またそのことを職場面談で管理職の人に伝えることに努めている。
自分をよくしていくことができない限り、周りに迷惑を掛ける状態になってしまう可能性があるのだから。
自分ひとりの力では、仕事など出来るものではないわけで、必ず誰かの力に頼るのは当たり前のこと。
ならば、よりよい協力関係を作れるように、リハビリに取り組んだ方が前向きにもなれる。
復帰するにあたり、レッテルを貼られているのは当然覚悟をしないといけないことでもある。
しかし、自分はリハビリで頑張って、繰り返さないことを課題としているわけで、人がどう思うのかと言うことについては、その人の問題でもある。

こうした、自分の課題と他人の課題は切り離すというのが、クリニックの認知行動療法の中ではよく出てくる。
これは、アドラー心理学でも同じようなことが出てくるわけで、おそらくストレスというものを軽くするにあたっての基本的なスキルなのだろう。
アドラーは、「ストレスは対人関係によっておこる」とも言っている。
仕事といっても、それは必ず誰かとの関係が存在する。
自分の能力と他人の求めることに落差があれば、当然ながら齟齬が生じる。
この関係の中で上下関係やマウントを取ってくるような人との関わりがあったりすると、ストレスは大きくなりやすい。
クリニックの先生が自分にアドバイスをしてくれるのは、
「相手にわかってもらえる形で伝えることも大切で、ただ『○○なんだから配慮しろ』と言っても配慮してもらえるわけもなく、協力もしてもらえないですよ。」

ADHDやASDの性質があることで、そうした他人との関係をよくするようなコミュニケーションの取り方が出来ていないことが多い。
自分もそう。
そうしたことも含めて、自分を見つめて、自分の課題を明確にし、そしてその対処としての工夫をして行くことが必要になってくる。

今日は、自分がグループワークのテーマを出したわけではないが、そこから考えることがとても多かった。

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