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菌活を諦めたらQOLが劇的に良くなった話

アラフィフ&女性、更年期世代に差し掛かっている。それは私にとっての、まぎれもない事実だ。
45歳を過ぎたあたりから、これまでと比較にならないぐらい、太りやすくなった。もう、今までのやり方ではまったく通用しない。

しかも、お腹の調子が悪い。大学生の頃から、すぐにお腹を壊す自分と付き合ってきたけれど、1年前からまたじわじわと悪いサイクルに入っている感じだ。毎朝、朝ごはんを食べるとお腹に来る。

お腹が弱い方が便秘よりは良いとは言われるものの、毎朝、とにかく朝ごはん後に4回か5回トイレに籠って、腸内のすべてを出し尽くさないと、1日が始まらない感じだ。とても不便であるし、なんというか、かっこ良くない。悲しい。

菌活記事との出会い~バラ色の未来に思いをはせる~

そんななか、あるネット記事を読んだ。40台女性が「菌活」をして、太りにくくなって、お肌がスベスベになって、健康になって、とにかくなにもかもがイイ感じになった体験談のリポートだった。

これだ!菌活だ!と、私はせっせと、発酵食品を買い集めた。
納豆・キムチ・玄米甘酒・そして以前から食べ続けているヨーグルト、だ。
菌活をして美しくなる!若返る!痩せる!なんて素晴らしいんだろう。想像するだけでうっとりする。

納豆・キムチ・玄米甘酒・ヨーグルトの完璧すぎる朝ごはん

菌活食材が揃うまでは少し時間がかかった。少しでもお腹の調子を良くしたいから、その間は、朝昼晩と毎回ビオフェルミンを飲んでいた。すると、とてもお腹の調子が良い。さすが、乳酸菌、やっぱり菌活最高だ!とワクワクした。

そして、ひととおりの食材が揃った。
納豆にはタレを使わずに、キムチと混ぜてお米と一緒に食べる。旨い。
ヨーグルトには玄米甘酒だ。玄米甘酒…体に良い予感しかしない。砂糖が入っていないのにこんなに甘いなんて、なんて凄いんだろう。
なんていったって飲む美容液だ。プラセボ効果だけでももはやひとまわり美しくなれそう!

朝ごはんは、発酵食品軍団と、あとは、生卵も一緒に食べた。ヨーグルトには黒ゴマペーストも入れた。完璧な朝ごはんだ。ジムのトレーナーさんもニッコリだ。

スッキリ快調でスリムになった自分を夢見ながら、菌尽くしの朝ごはんを数カ月食べた。

どう考えても、お腹が悪化している。下っているうえに、痛い。

完璧な朝ごはんを食べること数カ月。残念なことに、まったく、お腹周りの調子は改善しなかった。

どころか、さらに悪化した。

朝ごはんを食べる。キューっとお腹が痛くなる。トイレに駆け込む。我慢すれば通り過ぎるような腹痛ではないのだ。電車に乗るなら、グリーン車を選ばないと通勤時間持たない。電車のトイレなんてできる限り避けたいのに、耐えられない。

朝ごはんを食べてから1時間以内に、必ず4回か5回トイレに行く。とにかく、もう何も出てこないのではという状態にならないと安定した時間に戻らない。しかも、前はただお腹が下るだけだったのに、最近は、痛みを伴う。毎朝毎朝、トイレで丸まって痛みを堪える。

これは認めざるを得ない。どう考えても、菌活を始めて、私の体調は悪くなっている。

それまでも、世の中にはFODMAPと言われる食材が合わない人々がいるということは、知識としては知っていた。けれども自分が該当するとは夢にも思わなかった。

ただ、納豆は、だいぶ前にもしばらく朝ごはんに取り入れて、調子が良くならないのでやめたことがあったので、「やはり納豆は無理だったか…」と気付くことができた。

まず納豆をやめた

納豆…発酵食品のキングというぐらい発酵している上に、そもそもが大豆、血液もサラサラにしてくれる。こんな、身体に良いとしか思えない食材を諦めるなんて、つらい。

でも、どう考えても、お腹が痛い。
そこでまずは納豆をやめてみた。

割とすぐに、キリキリとした腹痛が減ってきた。

そして次に、キムチと甘酒もやめた。
朝ごはんの後の、お腹の壊し加減がマイルドになってきた。

さようなら、あこがれの菌活朝ごはん。
さようなら、山のような発酵食品で、美と健康を手に入れるという素敵なプラン。

とうとう、何十年も食べ続けていたヨーグルトをやめた

というわけで、菌活を諦めて、前と同じ朝ごはんに戻った。
それでも、ヨーグルトだけは、最後の砦のように食べ続けていた。
だって、乳製品は大好きなんだもの。私は、牛乳でお腹がゴロゴロするタイプの人ではないし、きっと、乳製品は大丈夫なんだと思ってきた。

朝のヨーグルトは、何十年も食べ続けてきたのだ。

けれども、朝の発酵食品を諦めるについれて、朝の時間のQOLは向上してきている。そして一方で、朝ごはんの後にお腹が緩くなることは、改善はしたけれども解決はしていない。

もしかしたら…。

試しに数日間、ヨーグルトをやめてみた。

そして、平和が訪れた。

菌活を諦めた結果、お腹の調子は、とても、とっても良くなった。
もう、朝ごはんの後に、トイレに5回籠るための時間を見積もらなくても良くなった。もう、眉毛を描いている途中で手を止めてトイレに籠るようなこともなくなった。

以前のように、パンパンにガスが張ったお腹をどうしようかと途方にくれることもなくなった。

ちなみに、私の場合は、そんなに深刻にFODMAPが合わないというほどではなさそうだ。納豆とキムチと玄米甘酒とヨーグルトというフルラインナップを諦めたほかは、あまり気にせずに食事をしている。

たとえば、FODMAPに含まれるような玉ねぎとかパスタとかは、出てきたら食べているけれど、それぐらいは大丈夫みたいだ。ヨーグルトや乳製品も、たまに嗜好品として食べるくらいなら影響はなさそう。

自分の身体の声を聴こう。

発酵食品は、大多数の方にとっては、すごく良いものだ。
でも、中には合わない人もいる。私には、合わなかった。

毎朝お腹を壊さなくなったので、また新たな痩せにくさと対峙することにはなった。けれどもやはり、ああやって、毎朝、お腹がぎゅうぎゅうに痛くて、腸内の全てを出し尽くしているのじゃないかと思うぐらいにトイレに籠らなくてはいけなかった日々は、不健康だったのだと思う。

何十年も、身体に良いと思ってヨーグルトを欠かさず摂ってきた私が、このことに気付けたのも、一度おもいっきり菌活朝ごはんに振り切ったからだったと思う。おかげで、さらに調子が悪くなって、結果的に、発酵食品尽くしとは相性が合わないことに気付くことができた。

「大多数のみんなにとって良いこと」が、自分には合わないってことが、あるんだなって、しみじみ思った。発酵食品で美と健康プランは振り出しに戻ったけれど、また新たな、自分に合う方法を探していこうと思う。

そして、自分の身体や心の声にちゃんと耳を澄ましたいと、改めて思った。





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