【人との繋がりを生み出す空間】~一期一会を大切に~
こんにちは!学生コミュニティSoraの森本です!学生生活や就職活動などを行う過程で、様々な人との出会いがあると思います。人との繋がりはとても素敵な縁ですよね!
今回は玩具映画復元プロジェクトを通して人との繋がりを大切にされている「京都おもちゃ映画ミュージアム」の太田米男さん・文代さんにインタビューさせていただきました!
≪体験用に太田さんが手作りした「ポリオラマ・パノプティーク」。19世紀に誕生した透かし絵を楽しむ覗き眼鏡です≫
【京都おもちゃ映画ミュージアムとは】
太田さん夫妻はそれまでも取り組んでおられた、映画の発掘と復元、そして保存と活用を促進しようと、2015年5月に私費で「おもちゃ映画ミュージアム」を開館されました。拠点があれば「映画」をキーワードに人と物が集まるのではないかと考えられたのです。せっかく開館するならと、映画がどのようにして誕生したのかを子どもたちにも体験を通して学習できるようにと、様々な道具を並べた常設展示もしておられます。
静止画が動いて見える“光学玩具”、投影した画を大勢で見ることができる“マジックランタン(幻灯機)”、画を記録して残せる“写真”を「映画前史」と位置付けて、19世紀産業革命の時代に“映画”が誕生する前の道具たちに触れながら学ぶことができます。
ほかにも日本独特の紙フィルムや元祖アニメーションともいえる錦影絵(関東では写し絵)など珍しい展示も見ることができます。
館名の「おもちゃ映画」とは、映画館で上映後に面白いところだけを切って編集して、家庭用に販売していた35ミリフィルムのことを言います。日本の場合は無声映画の残存率が極めて低く、わずか20秒から長くても3分程度の断片ですが、それでも貴重だということで保存活動に取り組まれ、デジタル化した約900本の映像は館内で自由にご覧いただくことができます。それらのフィルムを見るための手回しのおもちゃ映写機や、実際に撮影現場で使われていたカメラ、小型映画(16ミリ、9.5ミリ、8ミリ)のカメラや映写機など多数展示されています。
私も実際に光学玩具を体験させていただき、絵が動く仕組みを見させていただきました!手に取って体験するのは初めてだったので感動の嵐でした!
【映像クリエイターさんや作家さんとの出会いはどこからなのか】
これまでは講演会や研究会などの後に懇親会を開いておられました。そこで出会った方との繋がりを大切にして、それぞれの得意分野を活かした催しを提案し、実現してこられました。若手研究者には発表の場を提供することで実績になりますし、一般の方も最新の研究成果に触れ、その時の質疑応答がさらに研究を深めることにもなっています。
しかし、長引くコロナ禍で人を集めることや懇親会を開くことが難しくなっているそうです。それでも太田さんご夫妻は、これまでの出会いを活かしながら様々な企画展や催しを継続。
ぜひホームページhttp://toyfilm-museum.jp/ をクリックして、訪ねてみてください。
【おもちゃ映画ミュージアムの活動について】
おもちゃ映画ミュージアムの取り組みの一つとして「パテ・ベビーフィルム発掘プロジェクト」があります。フィルムのコマとコマの間にパーフォレーション(送り穴)がある9.5ミリ幅の珍しいフィルムには1930年代を記録した貴重な映像が残っています。その映像を次世代に継承できるよう、パテ・ベビーが誕生して100年の今年から保存活動を始められました。広くフィルムの寄贈を呼びかけ、そのお礼にフィルムをデジタル化してお渡しする取り組みです。「古いフィルムがあるけれど、どうしたら良いのか?」という声を耳にされたら、「そのフィルムを活かせる場があるよ」とぜひお声がけください。
【今後の展望】
「まずは映像の保存です。フィルムは生ものなので劣化が避けられません。見られなくなる前に救出したいです。そのためにも、こうした取り組みをしていることを多くの方に知っていただきたいです」と太田さん。意外な感じですが、最近のハリウッドで製作される映画にはフィルムにこだわった作品が増えているのだそうです。フィルムもデジタルもそれぞれの長短を活かして選択できる環境になれば良いと願い、これからもフィルムの良さを広めていきたいそうです。
【最後に記事を読んでいる大学生に向けたメッセージ】
映画に限らず、若いうちはいろんなことに積極的に挑戦してください。安定な道に進むことも大切ですが、勇気を出して一歩踏み出し新たな道を開拓し、その過程で出会った繋がりを大切にしてください。
インタビューを通して、自分自身で新たな道を切り開くことの大切さを感じました。やる前から諦めるのではなく、実際に行動に起こし、そこで出会った人との繋がりを大切にして前に進んでいきたいです!
■執筆者情報
名前:森本紗衣
学校:龍谷大学
出身:大阪
特技・趣味:音楽を聴くこと
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