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ちえの環 「全てには表と裏がある事から、両方を見る目を養う」 #11

日本は古くから陰陽思想があり、陰と陽の対極の働きが森羅万象を構成している要素の一つと考えられている。

陰陽思想は今から1600年程前の飛鳥時代に中国からの思想として伝わったとされているが、わたしは縄文時代の日本にはすでに似たような思想が定着していたのではないかと考えている。

それは六角形を展開していくと最初に出てくる2つの渦巻きの形があるが、これが陰陽思想の元になっているとわたしは推測する。

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陰陽とは例えば、太陽と月、夜と昼、光と影、火と水、男と女、目に見えるもの(物質)と見えないもの(魂、精神)や他にも創造と破壊など、性質が相反するものがバランスを取り合い調和が生まれているという考えだ。

 私たち人間はどうしても陽の当たる場所や、恩恵にばかり意識が向いてしまいがちだが、必ず陰の存在がバランスよく対象にあって初めて調和という形ができると気づくことが出来る。

これがお陰様という言葉の元に繋がるのだろう。

さらに陰陽には表と裏という2つの解釈が出来る。

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つまり、陽と陰は必ずセットになっているように、物事には必ず表と裏がある。

表とは目に見える形や結果などに当てはまる。逆に裏は目に見えない事象や原因などに当てはまる。

裏の見えない働きかけによって、現実に目に見える形として現れてくる結果が『表』である。

つまり、今の現実はそれまでの様々な事象や原因が大きく関連していると解釈できる。その逆の発想が巷でいう『引き寄せの法則』の元になっているのだろう。

大事な事とは、大抵は裏に隠れているものだ。裏を読むという言葉があるように、視点を変えて逆の方向に意識を向けることで、本質が見えてくる事がある。

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その訓練を繰り返して行く事で、自然と知恵をつかうことが出来るようになっていく。


例えば、1つの例として子供が不登校になってしまって悩んでいる親で当てはめて考えてみよう。

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意外と分析していくと、学校が不登校になってしまった子供よりも親が現実を認めたくない事が多いのだ。

無難な道を子供が行く事で親は安心するのだ。親は子供の為といって何とか学校に行かせようとするが、本当は親が子供に学校に行って欲しいのだ。それについて親自身は気づいていない。

子供も罪悪感や行かなければいけないのに、行きたくないという矛盾に苦しむことになり、現状に虚偽があるため悪循環になり状況が悪化する。

実は子供の問題のようだが、親の常識や固定観念に問題がある。それを変える事で物事は良い方に動くことがある。

このような状況は、渦中に入ると見えない。その為には客観的になる必要がある。

この図に当てはめて分析を行うことで、意外と問題の原因と解決の方法は自分が鍵を握っている事が多いのだ。

このように色々な事を考察していく事で、色々な気づきとともに知恵をつかえるようになる。

『知恵をつかう』と『知恵をつける』では似ているが全く意味が違うものになる。日本語とは難しいようだが、意味を理解していくと奥が深い。

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