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10/16(土) 東京都2部リーグ戦 第18節vs玉川大学 マッチレポート #15

10月も半ば、まさしく秋晴れという表現がぴったりの空模様の中、昇格のかかったシックスポインター、2位玉川との頂上決戦に臨んだ。

前節は3位一橋との一戦、6連勝の勢いそのままに前半からペースを掴み、後半の早い時間帯には3点をゲット。後半は反撃を許すも1点に抑え、3-1で勝利を収め、7連勝を飾り、昇格に王手をかけた。

そして対するは2位に位置する玉川。前々節、一橋との上位対決で痛恨の敗北を喫したものの、前節の東京理科大戦では逆転勝利。勢いに乗って首位攻防戦に乗り込んだ。

前回のマッチアップでは鈴木が奪った虎の子の1点を羽藤を中心に守り切り、1-0で薄氷の勝利。今節も勝利し、シーズンダブルを達成したいところ。

上智のラインアップは以下の通り。

羽藤 宏太朗(C)(4年/#1/GK/國學院久我山高校)
髙野 陽 (3年/#56/MF/県立川和高校)
池田 総一郎 (4年/#10/FW/県立川和高校)
菅 雄太郎(2年/#55/MF/八千代高校)
三谷 宗 (4年/#7/MF/日本大学鶴ヶ丘高校)
野田 祐成 (2年/#48/DF,MF/國學院久我山高校)
大山 諒(3年/#88/MF/武南高校)
古山 悠人(2年/#80/DF/新潟高校)
古宮 由視 (4年/#4/MF/東京武蔵野シティFC U-18)
三井 慎司 (3年/#82/DF/藤枝東高校)
神田 辰丸 (3年/#14/MF/國學院久我山高校)

サブは以下の通り。
小熊 崚介(2年/#28/GK/暁星高校)
松本 浩己(4年/#9/FW/東京都市大学付属高校)
伊藤 大心 (3年/#78/MF,DF/國學院久我山高校)
鈴木 陽太(2年/#37/MF/市立橘高校)
松村 勇人(4年/#99/DF/学習院高校)
林 陵(1年/#20/DF/桐蔭学園高校)
宮原 正弥(4年/#8/MF/國學院久我山高校)


強い風が吹く中、玉川ボールでキックオフ。

10分、いきなりチャンスを迎える。高い位置でプレスを仕掛け、左サイドで菅がボールを奪取。PA内に切り込んでいくと、相手がたまらずエリア内でファウル。2試合連続で序盤にPKを得る。

PKを落ち着いて沈め、3戦連発

キッカーは池田。これを落ち着いて沈め、3戦連発となる今季10ゴール目をマーク。

その後両者ペースを掴めず、天王山らしい拮抗した中盤のせめぎあいが続く。

38分、上智が久々のチャンスを迎える。いい形で右サイドを攻略し、大山がクロスをあげる。中で池田が合わせるもシュートは大きくバーの上。

静かな展開のまま、前半終了。

前半終了し、ベンチに引き上げるイレブン

後半、またしても流れは上智に。7分、またしても相手のパスミスを奪った菅がそのまま切れ込み、ファウルを誘発。いい位置でFKを得る。これは古宮が壁に当てるも、徐々に追加点の匂いを感じさせる。

13分、右サイドで古宮がボールをカットすると、カウンター開始。一気に数的優位を作ると、右サイドを駆け上がった池田へ。これを池田が内側を駆け上がった大山へダイレクトでスルーパス。GKと1vs1となった大山が落ち着いてファーサイドに流し込み追加点。昇格を大きく手繰り寄せる1点を後半開始早々にゲット。

大山が2点目をゲット

攻撃の手を緩めず、昇格を確実なものにしようとする上智。18分、野田のロングボールに反応した池田が左サイドを抜け出す。深いところまでえぐると、切り返しから右足一閃。ニアサイドに飛んだシュートは相手GKに阻まれる。

30分、大山に代えて松本を投入し、勝負を決めにかかる。

そこからは徐々にペースを掴まれるもDFラインを中心にシュートを打たせない。

そのまま相手の反撃を封じ込め2-0のまま勝利。2年ぶりの一部復帰を決めた。


序盤に先制点を奪い、そのままペースを渡すことなく危なげなく90分間戦い抜いた。試合を決定づけるゴールこそ生まれなかったものの、天王山だから、昇格が決まる試合だから、と浮足立ったり、変な力が入ってるようには見受けられなく、いい意味でいつも通り堅実に試合を運べていた。そして何より上位陣との3連戦を文句なし無傷の3連勝で切り抜け、今年の一つの大きな目標でもあった「1部昇格」という目標を3試合残して、ひとまずクリアすることができた。これは誇るべきことであり、喜ぶべきことだ。しかしながらまだ優勝という最大の目標をクリアできていない。マジックナンバーは”1”。次節しっかりと勝利を収め、無傷で優勝を決めたいところだ。

このゲームで輝いたのは池田。このゲームだけ見れば1G1Aの活躍、そして昇格、優勝の行方を大きく左右する上位陣との3連戦では5G2A、チームとして奪った全7ゴールのすべてに絡むという大爆発っぷり。得点ランクでも単独トップに躍り出た。サイドを爆走し、豪快な1撃を叩き込んだと思えば、繊細なスルーパスやポストプレーで攻撃のリズムを作る。今季は試合を重ねるごとにプレーの幅を広げ続けた。今なお進化し続け、上智の攻撃をけん引し続けた”Fenómeno(怪物)”は大学サッカーの集大成でどんな景色を我々に見せてくれるのであろうか。

3戦5発と止まらない池田

そしてもう一人は三井。スピードを生かした突破からの正確なクロスや、機を見たオーバー、インナーラップといった、積極的な攻撃参加はもちろん、守備ではGKと1vs1になるかというピンチ、そして迂闊に足をかければPKを献上するというシーンでは上手くボールだけにアタックし切り抜けるなど、大きく貢献。インテンシティの高い試合が続き、疲労の色がどうしても濃くなるこの3連戦の終盤でも、周りの空気を読まず右サイドを走って走って走り続けた。決してゴールを決めたり、中盤顔負けの足技で魅せたり、カッコいいスーパーブロックをしたりするわけではない、いわゆる「バイプレーヤー」だが、チームに不可欠な存在。そんな”機関車”三井の行先はきっと無敗優勝でしかないはずだ。

右サイドを制圧した三井

以下出場選手・学生監督のインタビューです。

三井 慎司 (3年/#82/DF/藤枝東高校)

・試合を振り返って
まずは勝てば昇格という重要な試合に無失点で勝ち切れた事を嬉しく思います。
前節同様、早い時間に雄太郎(影のエース)がPKを獲得してくれて得点できた事が勝利の大きな要因だったかなと思います。
その後、特に前半は風下でロングボールの処理など難しいところもあり、望んだようにゲームをコントロール出来た訳ではなかったですがそれでも無失点でゲームを終わらせる事が出来たというのは今年のチームの力の表れですし、無失点というのはDF陣の一人として嬉しいです。同時に、それはGK羽藤くん両CB高野、野田が最後の笛の鳴るまで集中を切らさず声を出し続けてピッチ内に緊張感をもたらしてくれている賜物に違いないですし、シーズンを通してチームを支えてくれたなと思います。
追加点のシーンは古宮くんが自陣でボールを奪った所からゴールまでがあっという間で、僕は後ろから見ているだけでしたが、とても興奮しました。
本来ならばもっとゲームをコントロールして楽にゲームを終わらせたかったですが、個人としてもチームとしても納得のいくプレーを見せ続けることは簡単なことではないので、今日のように結果の必要な試合で力のある相手に対して求めた結果を得られたというのはチームとして着実に成長している証だと思うのでこれからも成長を続けられるようチーム全員で努力していきます。

・今後に向けて
まずは、日頃の上智大学体育会サッカー部の活動を応援、ご支援して下さっている方々にこの場を借りて感謝申し上げます。
2年ぶりに1部昇格を決める事が出来ました。
今シーズンの自分達の目標はあくまで優勝なので優勝に向け残りの試合も全て勝てるように頑張ります。
そして、リーグが終われば少し休んで、また強く逞しい集団を目指して日々の活動を積み重ねて行きたいと思います。
なにより我々上智大学体育会サッカー部は1部昇格がゴールではなくもっともっと上を目指しているので今後も応援、ご支援のほどよろしくお願いいたします!

南出 直人(3年/学生監督/星稜高校)

・今日の試合を振り返って
昇格に向けて緊張感が高い試合のなか、今年築き上げてきた攻守における「こだわり」を選手達がよく体現してくれました。
一方で、ボール支配率80%、シュート数20本、被シュート数0本という目標は達成することが出来ず、細部に課題が残った試合と捉えています。要するに伸びしろですね。

・今後に向けて
相手のプレッシングを止めるようなポゼッション。相手に3秒以上ボールを保持させないハイプレス。以上2つは、今季アジア1こだわってきた部分です。来季1部リーグに向けて、残り3試合どれだけ成長させることができるかが私の使命だと考えているので、その仕事を全うしたいと思います。


次節は10月23日(土)、東京理科大との一戦。このゲームに勝てば、自力での優勝が決まる。破竹の9連勝で一気に優勝をかっさらいたいところだ。次節も無観客での開催となるので、Player!、Twitterでの熱い応援よろしくお願いします!

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