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新卒研修(後編) 電話営業の思い出

こんにちは、Sontackです。

今回は、新卒研修の中で最も過酷だった研修をピックアップして、記述したいと思います。

新卒研修は、以下のように進んでおり、電話営業は、そのうちの「各部署の業務アシスト」の部分でした。

ビジネス基礎 → マインドセット → 製品知識 → 各部署の業務アシスト → 配属面談

 研修内容はいたってシンプル。担当エリアを新卒全員に割り当て、リスト生成から商談クローズまで、すべてを電話で行う。KPIは商談成約数1件、期間は1か月半。週一回、インサイドセールスの教育担当による指導のもと、改善を重ねる。

業務経験の無い新卒もいましたが、コンフォートゾーンを抜け出ない目標設定でした(新卒研修では、それが妥当なのかもしれないです)。

私自身は、この電話営業を「絶対に誰よりも多く契約とってやる!」とか全く思っておらず、反対に「やりたくないから、適当にやろう」とも思っていませんでした。

営業があらゆる業務の基本というのは、着手がしやすいうえに、コミュニケーション能力と業務推進力を同時に、バランスよく習得できるのが目に見えていたので、当初から納得度が高かったのです。

とはいえ、営業職を希望していなかった当時の私は、「KPI達成まで戦略的に考えて、達成できれば、大体のことはわかるだろう」という高をくくって、最低限の活動量で、最大限の成果を得ようとしていたのです。

営業経験がある人はわかると思いますが、最初は圧倒的に「量」が大切で、量なしに「成果」を作れるようになるのは、経験や知識が量を凌駕していない限り、不可能に近いのです。

1日目の架電終了時に、まともに決裁者へ取り次いでもらえなかった結果を受けて、このことはよく身に沁みました。「あ、網を張らなければ無理だ」と(笑)。

上記を理解してからは、1日の架電量を倍増させ、3日目くらいで、商談成立が決まりました。自分でいうのも、煙たがれると思いますが、センスは及第点レベルにあったと思います。

しかし、センス以上に重大なものが欠けていることに気づきました。

それが、ストレス耐性でした。

これは人材配置の観点から、一番欠けてはならないものだと、私は思っています。

販売している商品には、絶対の自信がありましたし、顧客の売上にも貢献できるという意義も、もちろん理解していました。しかし、本来目指している職種でないことと、ずっと同じ部屋で同じ業務の繰り返しをしていることに嫌気がさして、2週間過ぎないくらいで、半分鬱のような状態になっていました。

架電しない時間は、窓から見える電車を見ながら、「あれに乗ってどこかへ旅にでたいなぁ」とつぶやいたり、これまで始業1時間前に必ず出社してきたルーティンを壊して、ぎりぎりの時間に出社するようになりました。黄色信号というか、あと数秒で赤に変わりそうなラインでした..。

こういった経験から、「もし営業に配属されたら、まずいな」と感じ始めていました。能力と適性というものは、必ずしも一致しないことを肌身で感じ、自分が負えるリスクの範囲を大幅に超えていることにも、気づき始めたのです。

案の定、成果・能力ベースの配属前面談では、「営業」を勧められましたが、私は断固として拒否・抵抗しました(笑)。

この選択に関しては、これからどんなキャリを展開しようと、間違いだとは思わないでしょう。理由は端的に、適性(今回でいえば、ストレス耐性)の無い業務は、そもそも持続しないので、どれだけパフォーマンスが高くても、損益分岐点を超えないうちに離脱するからです。

そもそも、「適性がないハイパフォーマー」なんていう事例が少ないかもしれないですが、私の身の回り(20代半ば)は結構事例が豊富で、大体在籍の平均期間は1年です。「適性がなく平均的なパフォーマンス」であれば、そもそも損益分岐点がもっと高く設定されてしまうので、より達成困難なのではないでしょうか..。

つまり、会社にとっても、働き手の自分にとっても、良いことなんて一つもないんです。わたし、本当に、配属されなくて良かったです(察してくれて、ありがとうございました..)。

とまあ、私にとっては、この1か月半は地獄のようでしたが、そういう経験ほど「良い思い出」として、この先も経験に生きてくるものなんでしょうね。複雑な気持ちですが(笑)。

最後まで、ご覧いただきありがとうございました!

次回は、新卒の配属後について、記述したいと思います。もし、興味があれば、次回もぜひご覧いただけますと嬉しいです。

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