仕事中に訪れる暇な時間

私は、事務員として働いて5年、仕事中に暇な時間が訪れるようになった。


私の仕事は、主にデスクワークなので、ある程度は自分のペースで仕事を進めることが出来る。仕事の内訳は、7割が会議の資料作りや、届出書類の作成、2割が会議や打ち合わせ、残り1割が雑務。大半を資料や書類の作成が占めている。


入社当初は時間のかかっていた資料の作成も、5年経てば慣れてくる。年々任される仕事は増えているのだが、今までの経験や学んだことを活かして効率的に仕事を進めれば、所要時間は今までより短い。


経験を積んでいくうちに、仕事のスピードは上がり、余裕が生まれた。最初の頃は、余った時間で次の仕事の準備をしたり、仕事の効率を上げる方法を考えたり、上司を手伝ったりしたが、それでもまだ余裕があった。私のいる会社はとってもホワイトだったのだ。


気付けば仕事は溜まらなくなり、来たものを順番に処理するだけ。新しい仕事が来るまでの時間は暇になっていた。



「仕事中に時間があるならば、やれることを探しなさい」と言われるかもしれないが、そもそも私はたくさん仕事をやりたいわけじゃない。任された仕事は責任をもってやるし、上司や同僚が困っていたら手伝うが、出世したいとか、会社を良くしたいという高い志は持っていない。


「余った時間で勉強をしなさい」という人もいるだろうが、インターネットで調べれば、何でもわかるこの時代、知識の暗記は実務に必要ない。技術を身につけたとしても、技術が必要なことは中途半端な自分よりプロに頼んだ方が良い。


科学技術の発展とサービスの充実により、中途半端な勉強はこの世から必要なくなったのだ。(※勉強嫌いな自分を正当化するための文章なので気にしないでください。)



ともかく、仕事中に訪れる暇な時間をどの様に過ごせば良いのか、明確な答えはまだ出ていない。



ここからは、仕事中に訪れる暇な時間を、私がどの様に過ごしているのか紹介していく。どこにも需要の無い空虚な文章になるだろう。



仕事中に暇なとき、私はネットサーフィンをする。ネットサーフィンで重要なのは、情報の波を読み、不正確な情報に呑まれないこと。これは、仕事中のネットサーフィンで身につけたノウハウだ。ネットサーフィン初心者は、偽の情報や、偏った情報に呑まれ、いつの間にか現実で溺れている。ネットから得た情報は、無意識に現実に反映されるので注意が必要だ。


私ほどのネットサーファーになれば、情報の真偽を見極めることはもちろん、肯定的な情報、否定的な情報、中立的な情報、プロ視点の情報、一般視点の情報など、様々な情報の波を読み、情報を乗りこなす。


一見、仕事とは関係のないネットサーフィンだが、そんなこともなかった。仕事で必要な情報を調べるときのスピードと正確性が格段に速くなっていたのだ。情報の検索や選択、審査や比較などのスキルが成長していたのだ。



ネットサーフィンに疲れると、会社敷地内をパトロールという名目で散歩する。一応、異常が無いか見て回るのだが、ほとんどは散歩だ。何も考えずただ歩いている。会社の敷地がそこそこ広いので、外を回るとそれなりに時間がかかる。良い暇つぶしだ。


ネットサーフィンは頭を使うので、仕事と関係ないところで疲れてしまうが、散歩は違う。何も考えていないので、頭をリフレッシュできる。デスクから離れられるのもポイントだ。散歩の後は不思議と仕事への意欲が沸く。何故だろうか、リフレッシュしたからだろうか、否、散歩後の仕事への意欲は罪悪感から来ている。


同僚や上司は仕事をしているのに、私はネットサーフィンとお散歩。流石に申し訳ない気持ちになり、仕事をしなければと思う。後ろめたさや罪悪感から生まれた意欲とはいえ、仕事に積極的になれることは良いことだ。


暇から生まれた仕事への意欲は、私の仕事を早め早めに進め、未来の私を暇にする。



無駄だと思っていたことも、回りまわって自分の為になるので、暇な時間は何をしていたって良いのだと思う。

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