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[本]怒らないこと

読書苦手が読んだ本 #1

怒らないこと
著者:アルボムッレ・スマナサーラ


人は誰でも怒ります。
怒らない人なんて居るのでしょうか? 

例え修行僧だって
複数集まれば怒りや嫉妬はあるそうです。

怒りはどうして生まれるのか?
どんな影響があるのか?

何だか知りたくなってしまい、読みました。

■読んだ理由

◆尊敬する人に薦められたから
◆作者が生まれたスリランカに縁があったから
◆昔から仏教の教えに惹かれるものがあったから
◆父の「怒り」に対して思うところがあったから


私は、繊細さんという自覚はありませんが、会社員を辞めて穏やかな日々を暮らすうちに、人の"怒り" がとても苦手になっていました。

以前は、近くにそう言う人が居ても全然平気でしたし、自分自身も、会社員時代にオフィスで"怒り" をぶちまけた事が一度ありました。

でも今は、身体がサーっと引いてしまう。怖さにも似た感覚。何にでも怒ってる人とか、突発的、爆発的な"怒り"に対して恐怖を感じます。心拍数があがって寿命が縮まる感じがするので、自然と距離を取っています。

著者はスリランカ人なのですが、元々私は仏教やヨガ哲学に何となく惹かれるところがあり、昔からスリランカとはご縁があって、とても肌に合うので読んでみました。

■こんな内容


"怒り" について、やや過激な書き方と感じるかもしれません。著者ご本人もおっしゃっていますが、スリランカ人なので日本語が流暢に話せる訳ではなく、日本人独特の空気を読んでやんわり伝えると言うことはなく、ストレートな表現になっています。

私は、オブラートに包まないその伝え方が好きですが、中には不快に思う人もいるかもしれません。


"怒り" は、本当に良い事を何も生みません。

怒ってる本人も、その周りの人も、誰1人として全く幸せにしないと言っています。「 "怒り" も人間の素直な感情だ!」と言う人もいますし、基本的に私も「感情は唯一人間に与えられたもの」という尊敬するヨガインストラクターさんの教えにも共感していますが、この本では、"怒り"を全否定していて、完全に「×」を出しています。

 "怒り" は鎮めると言うより、それに気付いて流すみたいな対処で、瞑想で言うところの思考が出てきたら川に流すイメージと似ています。

とにかく "怒り" からは何も生まれないばかりか、人間を芯から蝕んで行くものとして捉えられています。

第一章は「怒り」とは何か?
第二章は、怒りが幸福を壊す
第三章は、怒らない人
第四章は、怒りの治め方

何があっても、びくともしない心を作りましょう。


■終わりに一言

嫉妬など、そういう類いの根源も "怒り" で、人に対しても、自分に対しても怒らないで生きなさいと書いてあります。

このご時世、TVに文句を言ったり、お惣菜のポテトサラダを買う人に文句を言うような、何とも理不尽な"怒り"を抱えている人もいて、そんな人は読まない方が良いかもしれません。きっと、この本に対してさえ怒ってしまうでしょうから。

「怒り」によって、身体が蝕まれて行くと言うのも何となく本当のような気がします。567になってから、年老いた両親に「少なくとも自分のご機嫌ぐらいは、自分で取って」と、生意気にも言ってしまいました。外に向けて作られ過ぎた自分で生きて来て、他者に対して必要のない怒りを抱える姿に、「一体いつまで、その自分でいるの?」と、ついつい思ってしまうのです。

怒り。こわやこわやです。自分に合った怒りの対処法を見つけると良さそうですね。

人のことは分かるのに、自分のことは全くダメです。サポート・招待を受けると、心の底から喜びます。どうぞよろしくお願いします。