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小さな畑はじめました。

曽爾の野菜はとっても美味しい。
1年ほどこちらに暮らして実感しています。

農家さんやご近所さんからいただく、旬の採れたて野菜がとびきり美味しいのは言わずもがな、瑞々しい夏のトマトや、厳しい冬の寒さで甘みを増した寒熟ほうれん草など、豊かな自然と高原地帯特有の気候を生かして栽培された曽爾村の野菜は、一味違うように感じます。

そんなわけで、きれいな空気と美味しい水に恵まれたこの土地で、私もとびきりの野菜を作ろうと、この度小さな畑をつくりました。

去年の草刈りを最後に、足を踏み入れることのなかった家の裏手の広い敷地は、隙間なく草が生い茂って完全な芝生状態。この芝生を鍬で掘り返すところからのスタートです。

石がゴロゴロ出てくる上に、草の根が張り巡らされた土が固い…。家にあった鍬一本では日が暮れる、ということでお隣さんに鍬を借りに行ったら、鍬の先が三又に分かれている『備中鍬』という道具を一緒に貸してくださいました。鍬2本と備中鍬1本。応援に駆けつけてくれた友人一家と、みんなでせっせと掘り起こします。

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土を耕し、ひとつひとつ石を除き、柔らかくなったところに肥料を混ぜて、小さな畝を4本たてました。植えた苗は、ナストマトピーマンキュウリ枝豆レタス落花生イチゴ、、などなど盛りだくさん。目指すは少量多品目栽培です。

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そして曽爾村で野菜を作るうえで、最も重要なのが獣害対策。野菜畑だけでなく、漆の植栽地でも若くて柔らかい新芽を狙った鹿の被害が多発しています。今回畑をつくった場所も、実は彼らの遊び場で、季節を問わず、夜な夜な集う鹿たちの姿をよく見かけます。

とりあえず周りをネットで囲んでみたものの、野生の鹿の跳躍力は、私の身長も軽々超えるほどとのこと。周りだけでなく、上からもネットをかけたほうが良いのでは、とアドバイスを頂いたので、追加のネットを購入予定です。*本格的な規模で畑をする場合には、村の獣害柵ネットの補助金を活用することもできます。

土を耕し、畝をたて、苗を定植した後の仕事は、毎日の水やり。
家の裏手にあるこの場所ですが、家の表から回らなければ畑まで降りれません。夕方、仕事から帰ったら、まず家の裏に行き、ホースを繋げた水道の蛇口をひねって、家の表をぐるっと回って畑に降りて水やり。このひと手間をかけることができたのは、最初の2日間だけでした。3日目からは、2mほど上空からホースで大胆に水やり。これからの時期、スコールのような雨が降ることも多いので、自然の脅威に負けず強く育ってくれ、との想いも込めて、始めから厳しく育てることにしました。(畝が崩れたり、苗が傷つく可能性があるため、オススメはしません)

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色々と一筋縄ではいきませんが、畑を作れば美味しい野菜も食べれるし、草刈りの範囲も減るしで一石二鳥、かもしれない。小さめの耕運機を借りて、この草刈り必須地帯、全体を耕そうかなと計画中です。

ちなみにですが、実はここ最近、移住の相談に来る方の中には自給自足を目指す方も多いのです。『家庭菜園をしたい』という希望は、以前からよく聞く田舎暮らしの醍醐味かもしれませんが、今後の世界の食糧危機を見据え、自分の食べるものを自分でつくれるようになっておきたい、という意識の高まりを感じます。

雨ニモマケズ、鹿ニモマケズ、雑ナ水ヤリニモマケズ、たっぷりの日光を浴びて、豊かに育った野菜を収穫するのを楽しみに、曽爾村で過ごす2度目の夏を迎えたいと思います。

inoko



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