てんてん@地球育ちの宇宙人

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最近の記事

ものを書くということ

物心ついた頃、初めての将来の夢は絵本作家だった。 やがてマンガを読むようになると、マンガ家になりたいと思った。 中学生になると今度は小説家がいいと思った。 そして、高校生になる頃には、物書きで食べていくのは難しいと現実を見るようになってきた。 漫画でも小説でも、売れる作品は時流に乗ったものだ。 勿論、作者の才能やセンス、努力も大切だけど、良い作品であれば売れるとは限らない。 売れるものは、世の中の多くの人が求めているものを与えてくれるもので、見ていて気持ちのいいものだ。 作

    • 学ぶとは生きるということ

      高校に入学して間もなく、オリエンテーション合宿があった。 3日間の合宿を通して学校について知り、有意義な学校生活を送るための心構えをつくるというものだ。 まだろくに話したこともない級友と寝泊まりするというのは最初はドキドキするけれど、これを期にクラスみんなが仲良くなることができて概ね好評だった。 合宿の最終日、「学ぶとは何か」についてグループで考えプレゼンテーションするという課題が出された。 ぼくが出した結論は、「学ぶとは生きること」だった。 たくさん勉強して、いい大学に

      • オーストラリア留学 現地の日常を体験する

        高1の11月、オーストラリアに留学した。 南半球のオーストラリアでは真夏、既にクリスマスの準備が始まっていた。 サンタはサーフィンでやって来る。 留学の期間は1か月、日本人の感覚からしたら長いが、向こうの人達は「えっ、1か月しかいないの!?」と驚いていた。 様々な国から留学生が来ていて、みんな半年とか1年とかいるらしかった。 ホームステイ先には何と先客がいて、ホストファミリーはぼくともう一人、ベルギーからの留学生を同時に受け入れた。 彼女はフランス語話者だったが、英語も流

        • 自分軸と社会軸(中学校編②)

          中学2年は、周囲の人間が不真面目で、自分自身も腐りかけていた時期でした。 余談ですが、当時ぼくはブギーポップにハマってて、ブギーポップと一連の上遠野浩平作品は、ぼくの中二病時代の象徴であると同時に人生観に大きな影響を与えたものでした。 そんな時期に聞いた“If you want to be happy, be.”の文言は、覆い被さっていた闇に一縷の光が差し込んできたかのようでした。 (詳しくは中学校編①を参照してください。) アドラー心理学の『嫌われる勇気』が話題になった

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        • 自分軸と社会軸
          2本

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          自分軸と社会軸(中学校編①)

          自分と社会を二軸にして、エッセイを書こうと思います。自分の人生の大きな転換点として、中学時代から話を始めたいと思います。 今思えばそんなに大したことではなかったけれど、入学当初は中学校がすごく嫌だったんです。 どこの地域でも多かれ少なかれそういうものかも知れませんが、中学生になるとみんなちょっとだけ不良になりました。ジャージをダラしなく着て、くるぶしソックスが流行りでした。美術や家庭科の授業では、生徒達はいつも喧しく授業が全く進みませんでした。 ぼくは真面目なタチで学級委

          自分軸と社会軸(中学校編①)

          Time is “NOT” money.(前編) 無駄こそが人間の本質である。

          "Time is money." (時は金なり) そう言ったのは、ベンジャミン・フランクリンだ。曰く、時間を無駄にすることは損をすることであり、一分一秒がお金になると思って効率的に行動せよ、ということである。 これは仕事のできる人間の処世術という話ではなく、社会で生きる全ての人間が実践すべき倫理だとフランクリンは述べている。 つまり、時間を有効に使うことが、人として正しい生き方だということである。 まず、自分の時間を有効に使うことは、自分が享受できる幸福を増やすことであ

          Time is “NOT” money.(前編) 無駄こそが人間の本質である。

          働くということ

          なぜ働くのか。 お金を稼ぐため。 では、なぜ金が要るのか。 ……お金があることが幸せだから? いや、金がなければ生活できないからだろう。 1.貨幣経済は交換の仕組み そもそも労働とは何かということを考えてみる。 元々、貨幣経済は交換で成り立っている。 物を売って金を得て、その金で物を買う。 このような交換ができるのは、物と金とが等価だと見做されているからだ。 ここで、万物の価値を同じ尺度で量的に測れるのかという問題はあるが、便宜上貨幣がその尺度ということになっている。