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「好きなことだけして生きていく」の意味

この言葉に悩まされている人は多いのかもしれない。


ボイストレーナーになってよく言われるようになった「好きなことが仕事に出来て良いね」という言葉。

前職は紙雑貨や冊子などを印刷する会社で務めていた。可愛いデザインや素敵な写真に触れることが好きだったし、やりがいもあった。

なのに何故か今のボイストレーナーの方が、「好きなことを仕事にしている」と言われるのだ。

一般的に考えるとなんとなく楽しそうで、特別感がある仕事なのかもしれない。

でも正直に言うと今の仕事の方が不得意分野が多いし、自分の無力さに度々直面する。
私にとってボイストレーナーという仕事は、終わりのないトンネルを探り探り歩くような感覚だ。
好きなことが仕事になった人達の、好きと嫌いが錯綜する心の葛藤は使命なのかもしれない。

続けていける人はきっと好きだからじゃない。楽しんでいるから続けられるんだ。
好きなことが楽しいのは普通だが、好きじゃないことを楽しむのは結構難しい。

例えば私の場合寝ることは無条件で好きだ。
だから何も努力しなくても好きでいられる。
一方、家事全般はあまり好きではない。
要するに普段ぐうたらなのだ。

家事は最近実家を離れたばかりで慣れてない。不得意なこと=嫌いなことになっている場合は努力しないと好きにはなれない。私みたいな若輩者は殆どが不得意なことなので、最初は努力なのだ。

その努力する腰が重い時。私はまず自分の価値観を飛び出し、楽しいイメージを作ってとりあえずやってみる。

例えば料理。
楽しむために音楽を聞きながら切りものを終わらせる。同じ材料でも味付けやレパートリーをいつもと変えてみる。盛り付け方を工夫する。
先の事を考えると憂鬱になるので、今の工程のみに集中する。

そうするといつの間にか楽しくなってくる。
楽しいとどんどん好きになってくる。

特別なものが求められがちなこの世の中だけど、笑い・幸せ・楽しさの沸点を低く保つことが本当の好きなことだけして生きていくことに繋がるのかもしれない。

1日1回でも笑ったり、幸せだと思ったり、楽しいことが出来たら最高じゃないか。
そしてそれらを多く感じられることは、心の豊かさにも繋がっていくだろう。

私の周りにはとにかく毎日ハイテンションで楽しそうな大人が多い。その事が何よりの未来への希望になっている。私もそんな連鎖を生めるような人になりたい。

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