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妊娠6ヶ月:ウォーキングから逃れるための言い訳探しと、言い訳を許さないスマートウォッチ

妊娠6ヶ月目は、週数にして20週〜23週にあたる時期。
・胎動を感じ始める(いやこれは腸の調子が悪いだけだとしばらく思い込んでいた)
・さすがに周りには妊娠を気づかれる
などの変化がおき、自他ともに(?)妊婦としての自覚が芽生えてきた。

すこしゆとりも出てきたので、「いかに健康を維持し安産を迎えるか」に関心を寄せ始めていた。

だが自分は、常日頃から運動をしないだけでなく言い訳がましい人間なので、「毎日1万歩歩くと良い」なんて情報をみると、「なぜ1万歩なのか、9999歩ではなぜいけないのか」といちゃもんをつけたくなってしまう。

この問いの答えを見つけるために、自分なりに本や論文を調べてみた。
結果、「毎日1万歩歩くこと」と「良いお産」の関連性について、科学的根拠は見つけられなかった。
もちろんウォーキングそのものは良い運動にはなるし、体力もつくのだが、「歩いた歩数」が「安産」に比例するか、は別問題なのだ。
(そもそも「良いお産(安産)」の科学的定義が難しいようだ)

それなりに調べた結果だったので、「ほら別に歩いたって安産になるとは限らないんだ」と妙な確信をもってしまった自分は、堂々とゴロゴロ過ごしていた。

夫に「運動しなくていいの?」と聞かれても、「ウォーキングと安産に科学的な相関はないんだよ」とゴロゴロしながら答えていた。

そんなとき、ずっと黙って様子を見ていた夫から、一方的にプレゼントされたものがある。

見たことはあるが、使ったことのないスマートウォッチ。

メールが見れたり高性能なものもあるが、上記のように安価なものは、あくまで着信通知、メール通知、歩数ログ、睡眠ログ、心拍数ログなど、機能は限定的だ。

…なるほど、これを身につけてちゃんと健康管理しろということね…。

さすがにこの無言のプレゼントは堪えた。

正直自分も、ゴロゴロすることに罪悪感を全く感じていなかったわけではない。
きっと、ウォーキングの効果は、健康面だけでなく、精神的な効果として「毎日1万歩歩いた」という行い自体が、「やることはやったぞ」という自信をもたせ、安心して出産に挑めるんだろう、ということはなんとなく感じていた。

ゴロゴロして太って、それこそ身体のどこかを悪くして、赤ちゃんに影響がでてしまったら、後悔どころでは済まないだろうな…と。

この夫からの無言のメッセージにより、

よし、スマートウォッチとやらを身につけてみようじゃないか、
そして、お手本のような健康妊婦になろう!

とようやく決意した。

スマートウォッチのメリットデメリット

実際、身につけてみると、歩数のログが精度高く常に腕に表示されるというのは、なかなか気持ちが良かった。
会社から帰るタイミングで「4000歩」と表示されていると、「駅までバスのらずに歩くか…」という気持ちになるから不思議である。

「私自発的に歩いている…!」という達成感と肯定感まで与えてくれる。

しかもアプリをスマホにDLしておけば、自動的に連携してくれるので、グラフで毎日の歩数がウォッチできる。
そして、そんな「ガジェットを使いこなせている私」という自覚がとても心地よい。

これは楽しい…!と、身につけて数日は、普段バスの道を歩いてみたりと、楽しく過ごしていた。


だがデメリットもある。

スマートウォッチは正直すぎるのだ。

例えば、なんとなく疲れていて、5000歩未満で終わる日もある。
たった数日たくさん歩いただけで調子にのっていた私は、夫に連日「今日はバスにのらずに歩いたよ!」「今日は○○歩達成したよ!」と報告していた。
その報告がないという日は…と事情を察して欲しいものだが、夫は報告がないと無邪気に「今日何歩だった?」と聞いてくる。

正直に画面に映し出された数字を答えると、「じゃあ今から一緒に散歩いこう!(←平日21時とか22時!)」とこれまた心からの親切で言ってくれるのだ。

こういうときは「今日は…なんかダルいというか、調子悪いんだよね」という「妊婦本人にしか分からないちょっとした調子の悪さアピール」をして、引き下がってもらうのだが、言い訳探しを毎回するのもしんどい。

そうなると、

スマートウォッチの値をごまかす

ための情報を探す、というダメな方ダメな方に発想がいきはじめた。

ただ、結果、これも色々調べてみたのだが、性能が良すぎて、必死に振り回したところで歩数が増えるわけでもなかった。

目標は低く、持続性を大切に

「スマートウォッチ 歩数 増やす」で検索しながら、あれ、私は誰のために歩くんだっけ…?という根本の間違いにようやく気づいた。

そうだ、赤ちゃんのために、出来るだけのことをしておきたいんだった。

でも、毎日1万歩とか、仕事で疲れてる日もあるのに無理!となった私は、結果、

「毎日5000歩歩けていればよしとする」という低い目標を設定した。

もうこれは医学的根拠ではなく、ただの願掛けだ。
毎日5000歩。それ以上いったら私は健康、いかなかったら…まあいかなくても、4500歩くらいだったらよいんじゃない?という熱さで。

妊婦健診だってあって、体重管理だってしているのだ。歩いていない一日があったって、大きな問題じゃない。

そんな気持ちでこれから先乗り越えていこうと思った6ヶ月目だった。


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