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Tiktokがアメリカやインドで規制されるのはなぜだろう?【全文無料|そもんずラジオ】

こんにちは、そもんずです。

さて、日本でも人気のTiktokが最近のネットニュースを騒がせています。

このニュースをそもんずなりの視点も含めて、業界に疎い方でも理解できるように、ざっくりお話したいと思います。

インドでは中国のアプリが規制を受け、アメリカではマイクロソフトがTiktokの事業を買収交渉していて、トランプが買収するなら、その買収資金の一部を米政府に差し出せと、なんとも不穏な動きが満載なのであります。

1:そもそもあった不公平とは?

では、なぜ、こういうことが起きているのか?というと、もとはといえば中国のインターネット規制が大きな理由です。

中国に行かれたことがある方ならわかると思いますが、中国ではFacebookやLINEが使えなかったり、海外のメディアを規制していることが多いです。

海外のサービスや情報を利用するには、VPNというサービスを利用して、ややグレーな方式でみるしかないのです。

なぜかというと、中国ではグレートファイアーウォールを作り、情報を統制しているからです。メディアの情報をすべて中国政府が検閲していて、中国のメディアやSNSでは禁止ワードをすべてチェックされていたり、入力すらできない状態です。

中国国内でWEBサイトを立ち上げるには、ICPライセンスというものが必要で、これには2つあります。

1つは会社のホームページなどの簡易なものを登録する「ICP登録」と「商用ICPライセンス」です。

商用ICPライセンスは、Eコマースやオンラインビジネスを展開するときに必ず必要なライセンスなのですが、外資企業は商用ICPライセンスをとることはほぼできません。

だから、中国国内ではGoogleではなく百度が検索エンジンとして利用され、ツイッターではなくWeibo、YoutubeではなくBilibili、アマゾンではなくTaobaoが君臨しているわけです。

外資系のIT企業は中国国内には入れないが、中国企業は海外に出ることが自由。

「えっ、それって、めちゃくちゃ中国企業に有利じゃん」

はい、そういうことなのです。


もちろん、中国国内の競争も真似ては真似されるの超シビアな競争があるので外資がはいって戦えるかというとそういうわけでもないのですが、世界のGAFAあたりが中国市場を席巻できなかったのはそのあたりです。

中国すべきは Facebookで、ザッカーバークCEOが奥さんが中国系の女性ということで中国語も勉強して、中国進出にむけて触手を伸ばしていたわけです。

そんな中、ザッカーバーグは米国の反トラスト法に関わる公聴会で呼び出され「我々のこといいますけど、僕らなんかより、中国の企業のほうがやばいで。特にTiktokとか」と言ったものだから、CFIUS(対米外国投資委員会)の調査に火に油を注いで、トランプが「Tiktok許さん」という流れになって行政命令になっているものかと思います。

2:世界で広がる情報統制の動き

さらに、インドの動き。
中国との対立が大きくなる中、59種類の中国製のアプリを禁止にしてしまいました。

インターネットで取得できる情報は思っている以上にたくさん取られています。もちろん匿名の状態で基本的には取られているわけですが、この情報が「めっちゃ価値あるやん」ということに気づいた人たちがビッグデータと称してデータを集めて、AIに分析させて、サービスとして提供しているわけです。

米国の手数料無料の証券会社ロビンフッドとかは、わかりやすい事例ですね。手数料は無料だけど、売買データを売却して収益を立てていたりするわけです。

欧州では、GDPRという個人情報保護の結構厳しいルールをつくり、ルールに違反したら高い罰金を支払うように促していて、世界の個人情報のルールは国家ごともしくは地域ごとの規制ルールにのっとる形になる可能性が高いかなと思います。

最後に、まとめるとポイントは2つだと思います。

1)ビッグデータの価値がさらに高まり、国や地域毎の情報セキュリティの確保が世界各国の命題に。

2)ITの覇権競争が国家戦略と同等のレベルに。特に、中国のIT企業に情報と収益を握らせてはいけないことに。

追伸:
中国企業はしたたかなので、自分たちでサービスを立ち上げずに、すでに投資という形で様々な国の主要なITサービスをどんどん買収しています。ここに書いているものは、ほんの一部ですが、TencentとAlibabaの投資は特に東南アジアでは非常に協力なものがあります。

そもんず

*できるだけわかりやすく解説するために細かい説明を省いている部分がありますが、その点はご了承ください。記載内容に明らかな間違いがある場合は、こっそりこちらに教えていただけると嬉しいです。

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