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某国立大学会計大学院に在籍してます。 総務・経理のスキルアップのための、すぐに使えるよ…

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某国立大学会計大学院に在籍してます。 総務・経理のスキルアップのための、すぐに使えるようになるExcelVBA個別指導を始めました。 興味のある方、記事をご覧ください。

最近の記事

人それぞれの異世界

十人十色という言葉があります。 性格も見た目も、人によって全然違うことのたとえですね。 見えている世界も、人によって違います。 暴力をよしとする人、嘘や悪口雑言が正義だという人、家族より仕事を優先して出世するのが男の本懐だという豪語する人。 人によって異なる価値観は、同じ世界にいながら異世界の住人と接しているような気分にさせられる。 「HSP」という人がいます。 感覚がとても繊細で、普通の人なら気にしないような物音や視線、遠回しな嫌味まで鋭く感じとってしまう、セン

    • 見た目は”不要”で飾られる

      天気があまりよくありませんね。 今日も本を売り、図書館で過ごしました。 手に取ったのは植物図鑑。 植物のカラー写真を眺めているのはとても楽しいです。 ところで、植物の”緑色”って、クロロフィル(葉緑素)の色ですよね。 では、どうして緑色になるのか? なんと、緑色だけ光合成に使わずに反射してしまうからだそうです。 つまり、植物の象徴たる”緑”は、植物自身にとっては”不要なもの”だったのです。 私たちも、実はそんなところは多分にあると思うのです。 他人から評価さ

      • 無色になる

        苛烈なハラスメント行為に耐えかねて寝込んだまま退職してしまって1週間が経ちました。 次が決まっていない状態での退職は無謀だと言われるかもしれませんが、なぜか今は”無職”であることに焦燥感や不安感がありません。 昨日は研究室の本を片付けに行き、古本屋で売り払い、そのあとは図書館でずっと鳥類図鑑を見ていました。 世界の色彩豊かな鳥類を眺めていたら、なんだか自分は”無職”というより”無色”だなと思ったのです。 仕事、大学院、副業、父親としての役割、、、 これらは決して図鑑

        • 40代からの「報われない」生き方

          今40代を迎えている人は、おそらく就職氷河期世代だろうと思います。 とりわけ、地方出身者、経済的に貧しい家庭で育った人にとっては、長い平成不況は教育格差や学歴格差が広がる要因となり、苦しい思いをして生き抜いてきた人も多いと思います。 なぜ40代の地方出身者は報われないのか? 簡単なことです。 ①インターネットがないことの情報格差。 ②裕福な家は一握り。多くの貧しい家庭は大学にも行けない。 ③就職先はおろかバイト先すらない地方の経済環境。 ④バイトすらできない、家

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          自分の”手柄”にしたい社長の心理~蛇足の言葉が生みだすトップの無能"観"~

          自分がとってきた仕事を上司に報告したら、全体会議で上司が「くだんの大型案件の受注に成功しました!」と、まるで自分の手柄のように発表し、上役から褒められている姿に歯がゆい思いをしたことがある人は一定数いるのではないかと思います。 私も漏れなく、なんなら毎日といっていいくらい同じ経験をしています。 そして、その相手は社長です。私の仕事はバックオフィスです。 つまり、経理や法務、システム管理といった仕事になります。 日々の会計処理から始まって法改正への対応、社内サーバのメン

          自分の”手柄”にしたい社長の心理~蛇足の言葉が生みだすトップの無能"観"~

          中小企業の事業承継~創業一家の呪い~

          中小企業白書を見ると日本の経営者、特に中小企業においては社長の年齢はここ20年でそのまま高齢化し、現状60代後半になります。 つまり、「まだまだ現役、私がいるから大丈夫!」とか言ってるうちにあっというまに70代に、ということです。 日本の中小企業の多くは創業者一家が株を持ち、役員を構成しています。そして、高齢化するなかで親族のなかかから後継者になりそうな人を探し、入社させ、数年働いた後に、役員待遇、その後社長に就任、という流れがメジャーなのではないでしょうか? 中小企業

          中小企業の事業承継~創業一家の呪い~

          25.怠惰の王

          「敵将を探せ!敵将だ!」 皇子の声がこだます。しかし、敵軍の勢いが盛り返してきた今、支えるだけで精一杯になりつつある。 このとき、私はふと不思議に思った。 将軍というものは敵にその存在を知らしめて勝ち己の功とするものではないか? しかし、今敵将は隠れて見えない。 いや、隠れているのではない、動いていないだけなのだ。 なんらかの理由で動けないのだ。 「皇子!動きのないところを突け!敵将はそこだ!」 「よし、分かった!」 皇子の指示はすぐに全体に伝わった。 そ

          選択的自殺権の法整備の必要性

          「自殺権」が必要です。 人が人らしく生きられないとき、もはや国家が社会保障を「自助努力」で行えというのであれば、自殺権によって薬理的に死を選択できる手段を確保すべきでしょう。 老いや病気、経済的困窮、社会的な圧力からの逃避手段として、選択的な自殺権は現代にあって必要な「権利」ではないでしょうか?

          選択的自殺権の法整備の必要性

          財の生産能力と貨幣発行可能性

          世の中、科学技術は進化し、医療も進歩しているのに、日本では小泉政権以降、貧困が増え、自殺者や餓死者が後を絶ちません。 財務省は社会保障の財源を、もっとも公平な消費税にすべきだといっていますが、ほんとうにそうでしょうか? 基本的人権は国民一人一人の健康的で文化的な暮らしを保障するものです。 それを、稼ぎのない赤子のミルクやおむつにまで課税するというのは、果たして本当に「公平」でしょうか? また、租税の徴税コストを高くしてはいけない、複雑にしてはいけないというのが、原理原

          財の生産能力と貨幣発行可能性

          日本人の労働観 ~残業という苦行観~

          先日大学の講義でテイラーの科学的管理手法について学んだのですが、その時フと、会社で毎日、何をしているかわからないけど残業している人たちのことが頭に浮かびました。 彼ら、彼女らは、1日8時間、月20日、つまり160時間もの時間を使い、それ以外にも時間外や土日まで仕事をしているのに、20数万円しか稼ぐことができません。 賃率の設定根拠からいえば、20数万円は月当たりの労働生産性を指す指標であり、これ以上に労働時間が増加するのであれば、それに比例して労働生産性は上がるのですから

          日本人の労働観 ~残業という苦行観~

          【仙台限定】総務・経理のスキルアップExcel VBA 個別指導します!

          仙台は東北の中核都市として大きな街ですが、本社機能のほとんどはたいてい東京にあり、支店の総務・経理は存在感が薄い気がします。 また、老舗の中小企業が多く、請求書を手書きの用紙で書いていたりと、業務がとても非効率になってはいないでしょうか? Excel VBAはプログラムですが、いつも仕事で使っているExcelをベースにプログラムを考えるので、とてもとっかかりが優しいです。 それに、総務・経理を効率化するために必要な知識やテクニックは、ほんとうに限られているので、効率的に

          【仙台限定】総務・経理のスキルアップExcel VBA 個別指導します!

          24.皇子、強襲す

          皇子が単騎で城を出たという知らせは瞬く間に国中を駆け抜けた。 将校をはじめ、歩兵、弓兵、補給隊が次々と追い付き、20キロの 地点で約1000の兵が集まっていた。 皇子は最初、勢いよく城を出たが、その足取りはゆっくりだった。 後から来る兵を待つためだった。 初めから皇子は、兵をけしかけるつもりだった。 国難に気を揉んでいた国民も、勇んで武器と鎧をもって参加した。 これらを部署、整理し、隊を分けて整然と行軍させた。 アスタ砦までは近道と下りで、ほぼ半日の行軍でたど

          24.皇子、強襲す

          23.皇子、起つ

          「この者たちが立会人です。王よ、譲位を。」 皇子は椅子に座ってうなだれた王に厳しい視線を投げかけた。 王は憔悴しきっていた。 「私の在世にこのようなことが起ころうとは。」 「この国難の時にあなたが動かないのがいけないのだ!」 取り巻きの将校も声を荒げた。 「皇子よ、これはなんの会議です?」 パトスは穏やかな声で皇子に問うた。 皇子はキッとパトスをにらみつけた。 「国を譲れと言っているのだ。」 「何をバカな、国はあなた方が鶴の一声でどうこうできるものではない

          23.皇子、起つ

          22.皇子の謀反

          私たちが遅くに城に戻ると、城内が慌ただしかった。 侍従官を呼び止めて訳をきくと「皇子が謀反を!」という。 誰もかれもひどく動揺していた。 皇子と若い将校10名が王の寝室を占拠し、譲位を迫っているという。 「どうか皇子をお諫めください。皇子はとてもお優しい方なのです。」 王の寝室の前まで来た私たちに皇子の乳母が膝をついて懇願する。 「茶番だな。」パトスが独りごちた。 「あなたがけしかけたようなものじゃないか?」 私がいうと、パトスは鼻をフンっとならして不敵な笑み

          22.皇子の謀反

          21.老いた王と若き皇子

          エルパ王に追い立てられるように私たちは広間を出た。 「こちらの部屋でお休みください」 侍従官は私たちを客室に案内した。 私たちは荷物を置くと、「少し散歩をしてくる」と外に出た。 慌てて侍従官が追いかけてきたが、私たちのほうが足が速かった。 城を出て城壁を出ると、丘を少し下り、街にでる。 平坦な土地の少ない街並みは高低差が大きく、斜面に張り付くようにして 建物が立ち並んでいた。 賑わいのある街並みを私たちは肩を並べて歩いた。 「エルパ王は動きたくないのだな。」

          21.老いた王と若き皇子

          20.Intermission 経理職と性差別

          エルパまでの道中の話で「会社の金を横領した中年女性」が登場しました。 これは会計職における性差別の象徴として書きたかったものです。 日本企業の構造的な脆弱性の表象といってもいいかもしれません。 日本における女性の職業的役割の認識の根底に「夫を支え、家庭を守る」 という古き良き日本の伝統文化のような幻想を抱いてしまった老害思考が、 「働く女性」を”悪(伝統文化の破壊者)”としてみる世相を作っています。 一方、会計基準や会計理論を知らない老人経営者は、経理を 「パソ

          20.Intermission 経理職と性差別