【読書記録】ケストナー「ふたりのロッテ」
岩波書店の「ケストナー少年文学全集」第6作。初版は1949年。実は大学時代にドイツ文学を勉強したことがあるのだけど、ケストナーは読んだことなかったので初読だった。
ドイツ文学の翻訳で言わずと知れた高橋健二の訳と解説で、この解説がシンプルながら、作品の書かれた背景を的確に説明していてわかりやすかった。それによると、もともと映画の脚本として書かれたものをケストナー本人が小説化した作品なのだそう。映画脚本を書いたのはまだナチス政府から執筆を禁止されていた時期で、戦後になってようや