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「見てた」けど「見えてなかった」、望遠レンズが見せてくれたシーン

少なくとも4月中の神奈川の全公式戦は中止が決定したのでヒマになってしまい、twitter ( http://twitter.com/bopsoccer )で「#サッカーはウイルスに負けない」「#最高の自宅待機をしよう」ってタグで過去撮を掘り起こしてます。

サッカー撮り始めた2016~2017年頃の写真は、jpeg撮って出しでrawはないし、ピントはボケボケでブレブレだし構図何それ美味しいの、だし下手くそ過ぎて喉から変な声出そう。。。

それはさておき、今日pick upした2017年7月17日の選手権一次予選1回戦 多摩vs逗子開成戦、3年近く経つけど鮮明にいろんなことを思い出して、改めて忘れられない試合の一つだったんだな・・・と思いました。

誰もが知ってる通り、高校サッカー選手にとって選手権は引退をかけた最後の戦いだ。そして初戦にもかかわらず、対戦相手の多摩は強かった。先制点を決められ苦しい試合展開に、エース10番はこれまで見たことないような厳しい顔で、その緊張感がいかにこの試合が負けられないかを物語ってた。

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ようやく2年生が決めた1点に逗子開成の喜びが爆発する。大喜びでベンチメンバーまで観客席に飛び出してきて、シャッター切りながらこちらまで嬉しくて、泣きそうになったのは初めてだったかも。(この時の1枚は、学校紹介パンフレットにも使っていただきました、)

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ずっと厳しい顔だったエースに、ようやく笑顔が戻る。そうだよエース、笑顔が一番だよ!その笑顔が見たかった!ってバシバシシャッター切った。
・・・ところがひとしきり喜んでピッチに戻る直前の一瞬、ほんの一瞬だった。

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一瞬だけ斜め下に視線を落とした時にチラっと見えた表情が、とてもとても悔しそうで・・・

「自分が点を取る」って意識がとても高い人だから、例えチームとしての得点は嬉しかったけど、自分に対しては不甲斐ない焦る気持ちがあったのかもしれない。ほんの数秒で強い印象を残した、一瞬の表情だった。

このとき使ってたのがSIMGA150-600mm f5-6.3( https://www.sigma-global.com/jp/lenses/cas/product/contemporary/c_150_600_5_63/ )。飛行機とか野鳥を撮るような超望遠レンズなんだけど、選手の一瞬の表情がとてもよく見える。
 撮影ナシで試合観戦すると、普段撮りながら見てる試合と全然違うので割と面食らうんだけど、それは多分、撮影中は選手の表情や一瞬の動作を見ていて、カメラがないと遠くからではそれらが見えないからなんだろうな、って思う。
それは「見てた」けど「見えなかった」シーンなのかもしれない。

私は多分、競技としてのサッカーの面白さがよく分かってないし、選手経験がないので撮り逃しているシーンはきっとたくさんある。でも超望遠を介してしか「見えない」シーンを見ることができたら、それだけで写真撮ってる意味があるなー・・・ということを考えてる土曜の午後です。要するにヒマです。

・・・「一瞬の表情」でもうひとつ忘れられないシーンがあるのだけど、それはまた別の機会に。

この試合で、1年間夢中でファインダーから追い続けた先輩方が引退され、一時的に燃え尽きて虚脱状態に陥りました笑。「やべーこれ来年息子が引退したら、マジでその後何撮って良いか分からねぇ」って思ったのが、いろんなチームを撮るようになったきっかけです。
このチームじゃなきゃ夢中で撮れないかも、って思ってたけど、全然そんなことなかった。まだまだサッカー、というかスポーツを撮るのは超楽しいし、もっと「見てたけど見えてなかった」シーンを追いたいなって思います。

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