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いぐねのある風景

いぐねのある風景がとても好きだ。

目的地は農村、それ以外は特に決めず
二日間の滞在予定で旅をした。

入ってみたい温泉があるから、そこの近くを回ってみようと思った。

そんななんとなくのおかげで、素敵な人と景色に出会って自分の足繁く通う土地になった。


広い田園の中にポツン、ポツンと家がある。その家の多くには杉の木が生えていた。
そんな景色がたまらなく好きになった。


出会った農家さんに教えてもらった。
この屋敷林達は、こっちでは“いぐね”と呼ぶらしい。
山から吹き下ろす冷たい風を避ける為の防風林の役割をしている。

昔はどこもしてたけど、最近はしない家も増えてきたみたい。
最近の異常気象で、逆から吹く強い風も出てきてしまい、
山からの風に対応するために根が張ったから、逆からの風に弱く、折れてしまう家もあるみたいだ。

もしかしたら、この景色も、いつかなくなってしまうかもしれないなって思った。



この日は、風がよく吹いていて、雲が急いで空を泳いでいた。
稲穂の波でも雲の影が、中々のスピードで泳いでいく。
そんな雲の影の流れを眺めながら、大好きないぐねと民家を写真に撮った。

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