見出し画像

Day1,サウジアラビアの始まり(Winter at Tantora Balloon Festival)

画像2

現地時間31日16時くらい、私はサウジアラビアMadinaの空港に到着しました。日本を12月30日夜11時に成田を出発し、ドバイ経由で約23時間ほどかかりましたが、時差のおかげで余裕で年越し前に現地入りできました。

画像4

本来であれば空港についてから送迎バスが用意され、パイロットたちのキャンプ場まで行き、その夜にNewYearPartyを行う予定でした。
しかし飛行機のトランジット中にメッセージが入り

「バルーンキャンプが未完成のため、今日は移動せず、空港前のエアポートホテルに宿泊します」

と、急遽プラン変更。
その時点で「未完成!?そんなことあんの!?」
と、いきなり予定通りいかない海外遠征の始まりに、逆にワクワクしだしました。

サウジのきっかけ

最初のきっかけは10月ごろにいただいた、突然の電話です。

「今村君お話が合って、年末31日~来年1月13日ごろまで空いてますか?サウジアラビアの大会があって、機材を持っていけるパイロットを一人探しているのです。」

昨年Y君が行ったサウジアラビアの大会のことを聞いていたので、いつか行きたいと思っていたところに、棚からぼた餅のような話でした。

どうやって海外の大会に参加してるの?

海外の大会によく行く人達がいます。彼らはどうやってそんなおいしい話を持ってくるかというと、間違いなくコネクションです。その中にも2種類あって。ディーラー経由と主催者や気球仲間のコネクションがあると思います。

①ディーラー経由

熱気球大会を主催する人たちは、できるだけ盛り上げたいからできるだけたくさん気球を集めたい。でもそんなコネは最初からはないから、気球メーカーに話が行く。そこから世界中のディーラーに伝わります。

②世界中の気球仲間

①と同様に集めたい話が、主催者と直接知り合いの人や、目立ったシェイプド気球を持っていると、直接連絡が来ます。

こんな感じで、呼ばれるか呼ばれないかは、人と人とのつながりが肝だと思います。だからこそ、海外に行けば行くほどたくさんの友達を作り、さらに呼ばれるようになる。そしてすぐ「行くよ!」って言ってくれる人が呼ばれるんじゃないかと思います。だってせっかく誘ったのに断られる人には声かけたくないですもんね。

さらに重要なの下記の条件

気球を持ってるか?期間中休みが取れるか?信頼できる安全なパイロットか?すぐYesと言えるか?

行きたいと思っていても、上記の条件が満たされなければ、なかなか声はかかりません。これらはおそらく普通の会社員では、長期は難しいでしょう。だからこそ、気球を仕事としている人や、自由な人が遊んでいるように見えて、いつでも声がかかってもいける準備をして行っているんだと思います。

お金は?

お呼ばれする大会は、たいてい旅費やホテル代が出るか主催者で用意してくれます。また機材を貸し出してくれたり、輸送費の負担がそれなりにあります。それが出なけりゃ、かなりお金に余裕がなけりゃいけません。ただ程度は様々で全額払ってくれたり、航空券とホテルだけ出してくれたり、1フライト○○円のようにお小遣いが出たりなど、パターンは様々です。

サウジの大晦日

さて、サウジに戻って、とりあえずホテルに行ってみると世界中から集まったパイロットたちが、エアポート横のホテルにチェックインして集まっていました。ホテルをその日のうちに貸し切ってしまう、主催者の交渉力にびっくり。

画像2

画像3

エアポートホテルはいたって普通

その夜ディナーを日本チームで一緒にとり、明日以降の予定が全く分からない状態で部屋に戻ろうとした時、突如アナウンスがありました。

「明日の移動も現時点ではどうなるかわからない。宿泊所とバス5台が用意できれば8時に出発して、機材をアンパッキングする予定。できなければもう一泊エアポートホテルに泊まります。そしてその決断は今夜0時までにメールで流します。」

と~ってもアバウトな予定で、主催者も全く先が読めていない状況が伝わってきました。

そして大晦日の夜、なにかパーティーがあるかと思いきやそんな雰囲気も余裕もなく、カウントダウンをしたい人たちがテレビを見ながら過ごす、とってもしっぽりした夜でした。

実はサウジの大晦日はイスラム歴で言うと普通の日。何一つ盛り上がる気配がありませんでした。
日本チームの多くは、長旅に疲れて部屋に戻り、いつの間にかカウントダウンが過ぎていました。

明日からの予定は不透明でも、すでに世界中から240名のパイロット&クルーたちが集められている状況。フライト実施を途中で断念するという選択肢はないように見えました。

その中で宿や食事、車両、クルーなどをどう手配するか、一つ一つが集められたパイロット達はもちろん主催者も先行きが不透明な中での、初日スタートでした。

つづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?