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Day3,パイロットの生きがい(WTBF)


話と違う!

前日までの長距離移動やいきなりのプラン変更、宿泊所の状況などで、皆すでに少し疲れている状態。ましてやフライトするとなると、チェイスカーやクルーも用意されているのか?とすべてが心配になっている状態で、フライト初日がやってまいりました。


この日はレッドチーム25機がまず初フライトをします。

他カラーのチームは休んでも良いのですが、ほとんどのパイロットが現場の状況が不安であったり、初フライトを見たいのもあり、ブリーフィングに参加していました。

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早朝のブリーフィングを済ませると、とにかく遅れをとらないようにと、日本チームからは2機でしたが全員でサポートし合ってフライトの手伝いをしました。(ちなみに日本チームからは合計8機、16人が参加。イエロー4機、レッド2機、オレンジ2機の構成でした。)

クルーやドライバーはそれぞれ1チーム1名ずつつくと思っていましたが、1機につきドライバーが1名のみ。話が違う。

しかもドライバーはなかなか手伝おうとはしない(これにはいろいろ理由があった①洋服を汚したくない。②超安いバイト料(車とガスを自分で出して2~3000円、③とりあえず仕事で言われたのはチェイスだけっぽい)ので、かなりパートナーとの助け合いが必要な状態でした。

飛べればOK‼

最初は緊張感もありましたが、この日はとても穏やかな風。

朝日が昇り気球が大空に浮かび始めると、パイロットみんなすべてが報われたかのように、サウジアラビアで飛ぶ喜びと、景色の雄大さに感激していました。

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低空ではゆる~く北風、100mも上げるとはっきり南風で、皆最初は低空でゆっくり遺跡のある方向に飛んでいきました。


やはりパイロットは飛ぶのが生きがいで、飛んでしまえばすべての煩わしさもその瞬間吹っ飛んでしまう、なんとも単純だけど不思議な生き物。

ここに来ているパイロット達は、本当に気球が好きなんだな~と実感しました。

ただチェイスには一苦労。チェイスドライバーは英語も十分にしゃべれないことが多く、携帯があっても電波が通じなかったりで、アプリでの連携もできませんでした。

午後のキャンセルに拍手

この日は日本人同士でサポートしていたため地上にも日本クルーがいましたが、翌日100機になればほぼサポートはいない状態なので、課題と不安も残る状態でした。

その日はフライト後、午後の係留はキャンセル。キャンセルがアナウンスされたときは、思わず拍手さえ出てしまうほど、みんな緊張の糸が切れてホッと一安心。

昼食をすませて、キャンプに戻り休憩と、その後また夕食をとり、1日が終わりました。

ただ明日は100機のフライト、日本人同士のサポートがない状態で、インフレ―ターも8台中4台しかない。しかもチェイスが着陸場所に来てくれるかもわからない。いや、もはやチェイスカー100台用意されているのか?

まだまだ心配は続きます…。


つづく


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