何かしながらトレーニングをすることがあまり良くなかったり、、、続けることが良いと思ったり、、、
トレーニングが楽しければ良いと思いますがなかなかそうはいきません。
どうしても飽きてしまって惰性的になってしまいます。「始めた当初は良かったから続けている」という人も多いですね。その【思い込み】が体を壊していきます。
これは体の緊張感と深い関わりがあります。
ドラゴンクエストばかりやっていたら体の一部が異常に発達し人生が180度変わった人!
「激レアさんを連れてきた。」(テレビ朝日 2021/8/23放送)にて「ドラゴンクエストばかりやっていたら体の一部が異常に発達し人生が180度変わった人!」ということで溝口哲也さんという方が出演されていました。
レベルを上げるためにひたすらドラクエをし…一日に14時間はドラクエをしていたそうです。学校7時間、睡眠2時間、ドラクエ15時間…
ドラクエ中に寝落ちしないためにローラー台に自転車を乗せ漕ぎながらレベルを上げるということを始めます。
6時間は自転車に乗るそうです。
そして競技歴わずか半年でベテラン勢を破り初優勝をしてしまいました。ドラクエのレベルを上げるついでに自転車をしていただけなのです。
実はこの集中しないということが実はとても大事なのです。
アスリートの集中
イチローの集中
イチロー氏や室伏広治氏も集中する事に触れています。イチロー氏は「Jスポ」(TBS)番組内【ICHIRO解体新書】 2008年12月29日(月)放送の密着取材で以下のように答えています。
室伏広治の集中
室伏広治氏は著書「ゾーンの入り方」(集英社新書)で同じような事を書いています。
「ついで」に集中できるという事が実はとても大事です。
柳生宗矩の「兵法家伝書」
室伏広治氏は著書の中で江戸時代の剣豪柳生宗矩の「兵法家伝書」の一節を取り上げ以下のように言っています。
柳生宗矩は戦国時代~江戸時代前期の剣豪です。『兵法家伝書』は同世代の剣豪・宮本武蔵の著した『五輪書』と並ぶ武道書です。
室伏広治著の『ゾーンの入り方』では柳生宗矩の「兵法家伝書」を一節を取り上げていましたがもう少し長い文章が以下のようになります。
何かに執着すること自体が病=悪癖だと述べています。特に昔の戦いは常に臨機応変に対応をしなければならなかったでしょう。どこから襲われるか、どのように攻撃されるか、誰が襲来するのか等、未知数です。なので何かに囚われることは非常に危険で死に直結します。
周囲が見えなくなることは執着です。
周囲の事が全て見えるのは集中です。
スポーツでは「良いプレイをしよう」「かっこよく決めよう」と執着すればするほど周囲が見えなくなります。
自然と集中すれば周囲も見えて常に臨機応変に様々な角度から対応できるようになります。
トレーニングも同じで執着してしまうと体が対応できなくなります。そういう姿勢になってくるのです。簡単に言うとバランスが悪くなるんです。
塩田剛三の集中力
集中としてはちょっと違う意味あいかもしれませんが合気道の塩田剛三氏の集中を見てみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=H6At0RIfM2s&t=91s
1:20頃の映像ですが塩田剛三氏は足の指だけで相手の動きを封じ込めています。
この「技」をかけながらも塩田剛三氏本人は全くブレる気配がありません。喋りながら、笑ながら技をかけています。
一つの事に固執せずに周りが見えています。しかし技の精度は落ちないんです。
継続すること、集中すること
一つのことに執着することは体にあまりいい影響を与えません。好きで楽しければまだ体に良い緊張感が走っています。
そして「トレーニングを続けることは良い事だ」という考えがあります。確かに継続から得られる何かがあるかもしれません。しかしそれは非常にリスクが大きいものです。下手したらただの根性論になってしまう恐れもあります。何度も言いますが本当に楽しければいいのですが‥
「頑張って続けたこと」に焦点が当たり「続けた結果パフォーマンスがどう変化したか」ということに焦点が当たり難くなってしまうんです。
晴れの日に花に水を上げて花が元気になったからと言って、雨の日に同じように水を上げていたら花はダメになってしまいます。むしろ花に雨が当たらないように避ける必要すらあります。
天気と同じように体も日々変化します。昨日と同じ効果が得られるとは限りません。体が怠けないように常に刺激=緊張感が大事です。
新しいトレーニングを取り入れて慣れないうちは全身でバランスを取るので面白いのです。しかしほとんどの場合2,3日もすればその動きに慣れてしまうので全身の楽しい緊張から局所的な無理な緊張に移行してしまいます。
全身緊張→局所緊張
これが体を壊してしまう原因になります。全身で受け止めていた緊張感が腕や脚の部分だけの力に執着してしまうからです。
なので如何に体が飽きないようにトレーニングするかというのが大事です。体は飽きたら緊張感がなくなり、ワクワクやドキドキがなくなります。
人間は一つの事に執着してしまうと体がうまく機能しなくなり脆くなる傾向があります。
本当は「ながら」ぐらいが体には良いんです。そして集中することが目的となってしまうと集中はできません。結果として集中できるから良いんです。
楽しくないことは集中が出来ません。頭も体も飽きたら集中できません。
「意識をずらす」ことをしたり「他の事をしながら」というのはとても体には良いんです。