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子どもの感情とのつきあい方

おはようございます。今日は子どもの感情とどう付き合うかというお話をしたいと思います。子どもは感情的に不安定なので、ちょっとしたことで泣き出したりかんしゃくを起こしたりします。そういうとき親や周りの大人はどうしたら良いでしょうか?

たとえば、小さい子どもが公園などで遊んでいて、もう帰らないといけないのに「まだ帰らない!」と言って泣き出したり、あるいはもう少し大きい子どもが、宿題をやらないといけないのに「宿題なんかやらない!」と言って暴れたりというような状況を考えましょう。

こういうとき親は大体次のいずれかの対応をします。

1. やらなければいけない理由を説明して、何とかそれをやらせようとする。が、うまくいかないので、結局、叱って力尽くで言うことをきかせる。
2. 「ではもう少しだけ遊んで良いよ」と妥協して、ずるずる引き延ばしてしまう。

1も2もあまりうまいやり方ではありませんね。でも残念ながら、多くの場合、どちらかの態度を取ってしまいがちです。こんなときに試してみていただきたいのは、

3. 「そっか、まだ帰りたくないの?」「うん」「楽しかったから帰るのが寂しいんだね」
「宿題やりたくないの?」「そう」「何だかいらいらしているみたいだね」

というように、まず一度子どもの主張を認めてあげて、その上でその子の感情を言葉で表現してあげることです。このときその感情を持ったことを否定してはいけません。そう思うのは当然だという態度で子供の感情を受け止めてあげましょう。それは誰でも持つ感情でこういう風に呼ぶんだよ、という感じに。そうすると、子どもの方から「もう帰る」とか「宿題ちょっとやろうかな」という言葉が出てくることがあります。

感情というのは、簡単には言葉にできません(前回の「感情を認めてあげる」を参照)。感情というのはとても身体的なものなので、大人でも自分の感情を正確に言葉で表すのは難しいのです。大人でさえ難しいのですから、子どもはなおさらです。子どもは自分の感情にどう対応すれば良いのかわからないので、泣いたりかんしゃくを起こしたりします。自分の中にある感情のエネルギーをうまく扱うことができないのです。そういうときにいくら言葉で理屈を言っても効果はありません。そうではなくて、まず子どもの感情を認めてあげることが大切です。その上で親がその感情に名前をつけてあげるのです。そうすることによって、子どもはその感情を受け止めて、少し冷静に考えることができるようになります。子どもの場合も、感情を認めてあげれば収まるのです。それを否定するようなことをするから返ってエスカレートしてしまうのです。

もちろん、それでもうまくいかないことはあると思いますが、普段から子どもの(特にネガティブな)感情を認めて、それを言語化してあげることを心がけていると、少しずつ効果が現れてくるでしょう。何より親子のコミュニケーションをより深くしてくれます。子どもは、ネガティブな感情を見せても親に受け入れてもらえるという安心感を得ることができます。これは子どもにとってとても大切なことです。

さてでは一つエクササイズをしましょう。いつもの呼吸の瞑想と合わせて行うと良いでしょう。大人でも子どもでもできると思います。

「いまどんな気持ちですか?その気持ちに名前をつけてあげてください」
 楽しい、悲しいとかでも良いですが、わくわく、しくしく、どよーんというような自分の身体感覚を伴うような言葉のほうが効果的です。自分だけに通じる言葉で問題ありません。子どもが難しそうにしている場合は、親が名前を付ける手伝いをしてあげてください。
「それは身体のどのあたりに感じられますか?」
 胸、お腹、背中、それとも頭でしょうか?
「そうしたらそれをそのまま受け容れて下さい。その感覚を感じながら少し呼吸をしましょう」

こうすることで感情を認めて、言語化し、自分の身体と紐付けて捉えることができるようになります。自分で感情をある程度コントロールできるようになります。感情を言語化することは、それを自分で制御する手助けになるのです。そしてそれは大人が瞑想を通してできるようになることと実は同じなのですが、子どもの場合は親が少しその手伝いをしてあげることができるのです。

 本日は最後までお読みくださり誠にありがとうございました。

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