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「挫折が明日の力になる」

Last Edited: 2022年1月21日 午前 8:25

※本稿は聖学院大学「ボランティア論」令和2年12月10日(講師・川田虎男先生)にゲストスピーカーとして講義させていただいた内容を加筆・修正して書籍化ものです。書籍の内容に関する責任は全て著者にあり、大学の皆様は一切関係ございません。

こちらのnote版は、Kindle用に縦書き用に編集した文章をそのまま掲載したものです。数字が漢数字・全角で表示されているため読みづらい箇所があるかと思いますが、何卒ご了承ください。

第一章 自己紹介

皆さんこんにちは。僕は「NPO法人 街のひろば」という団体の代表をしております、松浦と申します。今日、ご縁があってお話をさせていただきますが、今ご紹介いただききました通り、僕は数年前に仲間と一緒にNPO法人を立ち上げて、外国から来た子ども達に勉強を教えるという活動をしています。

実は今も職場から繋いで話しているのですが、昼は福祉施設で精神保健福祉士として働いています。後でもう少し細かくお話しますが、僕は大学に通算三回入り直していまして、皆さんと同じ歳の頃は、大学の芸術学部で映像制作を学んでいました。それがなぜ今この仕事に至ったのか、そんな話もできればと思っています。今日のタイトルは「挫折が明日の力になる」という、売れないビジネス書のようなタイトルですけど(笑)、固い話では全くないので、皆さんはパソコンの前でお菓子でも食べながら、リラックスして聞いていただければと思っています。

今日はオンライン授業なので、皆さんの表情が見られないのですが、ちょっと初めに質問をしてみたいと思います。

今日、この話を聞いてくださっている皆さんは、どちらのタイプでしょうか?

A 活動的で、誰とでも打ち解けられ、積極的に行動する人

B 臆病で、周囲の目が気になり、何に対しても尻込みしてしまう人

初めてお会いする上に、顔も見られないので、皆さんが今どんな様子でこの話を聞いてくださっているのか分かりませんが、心の中で答えていただければと思います。

ちなみに僕は断トツのBです。僕の経歴を見ていただくと、「昔からそういう活動が好きでやっていたんでしょ?」と思うかもしれませんが、そんなことは全くありません。先ほど、大学に三回入り直したという話をしましたが、初めの大学では本当に何もやらずに卒業してしまいました。臆病で、人や社会との関わり方なんて全然知らない、いつまで経っても行動できない学生だったんです。

ですので、Aの方には今日の話はあまり役に立つところはないかもしれませんが、Bに当てはまる方、かつての僕と同じで、やりたいことはあるけど動き出せないという方がいたら、今日の話が何かのお役に立てれば嬉しいです。

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