鍛錬が生む魅力
今週の聡彦氏は大物の成形に打ち込んでいました。中心がぶれないよう丁寧に、ロクロの回転とヘラを使って土をどんどん伸ばして成形していきます。
聡彦氏は九州造形短期大学卒業後、1987年アメリカ・ニュージャージー州立大学にて工業デザインを修学。帰郷後1989年に、重要無形文化財保持者・井上萬二氏に師事し、ロクロ技術を習得。1991年から聡窯にて作陶活動に入ります。
ロクロを習得して32年。現在も数々の作品を作り続けています。
「躍動」2017年制作(日本現代工芸美術展審査員出品)
ロクロでの成形作業は、まず粘土を練って均一に整えることからはじまります。中の空気を外へ出すための“菊練り”を経て、粘土が仕上がります。
その後、よく目にする 電気で自動的に回転する「電動ロクロ」や、足で蹴って回す「蹴ロクロ」、手動のロクロを使う「手捻り」という方法があり、どれもロクロを使って器の形に成形していきます。
陶芸や焼き物と聞くと真っ先に思い浮かぶのが、こねた粘土をロクロの上で回し器を作っていく姿ではないでしょうか。ですが、窯業の世界では「土捏ね3年、ロクロ10年」と言われるほど、難しい作業なのです。
同じ形、サイズのものを作るためには鍛錬が必要です。 しかし、1つずつ丁寧に作られた作品には独特の個性があり、味わい深さが魅力なのです。
スタッフ大堀
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聡窯・辻/Sohyoh・Tsuji
〒844-0002 佐賀県西松浦郡有田町中樽1-5-14
営業時間:9:00~17:00(土日祝日/定休日)
電話:0955-42-2653 メール:artgallery@sohyoh.com
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