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コーヒー移動販売スタート。〜初めての出店は地元の道の駅〜

こんにちは。

愛知県豊川市の自家焙煎珈琲豆店「スペシャルティコーヒー蒼(そう)」です。

ハンドドリップコーヒーに特化した移動販売車から始め、現在は、2台の移動販売車でイベントやマルシェの出店を行ったり、豊川インター近くにある店舗(焙煎室)、WEBSHOPを運営しています。

移動販売車として初スタートしたのは、2013年3月。その場所は、地元の道の駅でした。

道の駅へ出店!

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自分でDIYした移動販売車に乗って出店した先は、道の駅藤川宿。2013年3月の時です。

藤川宿とは↓

豊川市から車で20分ほどの場所にある道の駅で、国道1号線沿いにあります。高校は岡崎だったので愛着もあった岡崎市。藤川宿もオープンして間もない時でした。

当時の蒼のブログには

ハンドドリップの珈琲、自家焙煎珈琲豆以上の販売です。そう、珈琲だけのお店。それがSpecialty Coffee 蒼 です。
ドライブや、仕事中の休憩に道の駅に立ち寄った方々に、専門店の珈琲を提供します。道の駅藤川宿はオープンしてからまだ三ヶ月の新しい道の駅です。地元の方なら分かると思いますが、豊橋から名古屋まで、下り方向の国道一号線は、ドライバーにとって車を停めてちょっと休む、といった場所が限りなく少ないです。登り方向もほぼ同じ状況です。この、三河地域の真ん中の主要道路に道の駅が出来たのは、三河人ならず、圏外からくるドライバーさんたちにもとても大きな出来事ですね。


地元のスーパー、遊園地、マルシェなどのイベント、動物園、移動販売とはいっても色んな出店場所があります。

そしてそれぞれの出店先で、求められるものが違ったりします。

地元のスーパーだったら、
生活に密着した普段のお買い物のついでに買いやすいもの、
おうちにもって帰っておやつにしやすいもの、
例えば「たこ焼き」とか「たい焼き」とか。

遊園地だったら、
カップルや小さなお子様が喜べる、
そしてワンハンドで歩きながら食べられる「クレープ」なんかが人気。

女性客などが多いマルシェなどのイベントでは、
少ししゃれた雰囲気のたべものや健康志向のものが人気だったり。
「スパイスカレー」とか「ビーガン系のフード」とか。

この時の僕は、ここに書いたような移動販売先の特性なんて
分かっていたわけではありません。

何も知らずに、なんとなく「ドライブにはコーヒーを」くらいにしか思っていませんでした。


「道の駅」出店というのはどんな場所か?


やっていく中で知った事。
実は、道の駅という場所は、実に色んな方が訪れる場所だったのです。

レジャーや観光
・遠くにドライブに行くついでの休憩に訪れる方
・道の駅そのものが好きで地域の名産などを求めて観光に来る方

平日の買い物
・併設した産直での地元野菜などを求めてスーパー代わりのお買い物に来る方

お仕事の休憩
・外回りの営業マンさんのちょっとした休憩
・長距離のトラック運転手さんの仮眠休憩


レジャーで訪れて「何かいいものないかしら?」っていう好奇心で立ち寄ってくれる方もいれば、


お買い物のついでにコーヒー豆を買ってくれる普段使いの方もいて、お仕事の途中のふとした一息や長距離移動の休憩の一杯としてコーヒーを頼んでくれる人もいる。

実に色んなお客さまと出会える場所でした。

日々のくらしに寄り添って、美味しいコーヒーを飲むきっかけづくり。
観光に訪れた方に、特別な一杯を提供するエンターテイメイント。
休憩の一杯。普段使いだけど特別感を与える。

どんなお客様に対して、どんなアプローチで楽しんでもらえるか?

毎日看板を書き直したり、
掲示の仕方を変えてみたり、
話かたを変えてみたり、
あらゆるアプローチを検証しながら学んだ場所。

それがこの出店場所でした。


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道の駅の方も、テーブルと椅子を提供してくれて、ちょっとしたカフェスペースを作ってくれたりと、移動販売車のノウハウがあまりわかっていないながらも、周りの方々に助けていただき、コーヒーを淹れ続けました。

次なる出店先も道の駅。ただし山の中。

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道の駅藤川宿でコーヒーを淹れ続けていると、リピーターの方も増えてきました。

週に1度コーヒー豆を購入していただくお客様、長距離トラック運転手さんなど。いろんな方々とお話しするようになり、ご縁が生まれました。

2か月くらいこの藤川宿だけで営業したのち、
もう一つの道の駅アグリステーションなぐらでの出店のご縁を頂きます。

北設楽郡設楽町にある道の駅。


山々を越えた先の名倉高原という少しひらけた場所に、
さわやかな高原の風が吹く道の駅アグリステーションはあります。
第二の拠点として、この場所で移動販売車として出店することが決まりました。

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国道151号線から257号線へ山を登って、登って。さらに登って。
移動には毎回片道1時間半。

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多い時では週4日通っていました。
すごく遠いし、大変だけど、雨の日も風の日も週の大半をアグリステーションなぐらに通っていました。

なんでこんな遠いこの場所にこだわったのか?

思い返してみれば、学生の頃の出来事がきっかけの一つだったと思います。

長期休暇を利用して北軽井沢に行ったときに、とある珈琲専門店に出会いました。

個人できりもりされているお店です。当時はブラジルの珈琲に力を入れていて、農園名までうたったコーヒーのラインナップは、ただのコーヒー好きには、とても新鮮でした。

緑に囲まれた中で、美味しい珈琲を頂いて、とても清々しい気持ちになりました。

思えばあの経験が、こうして移動販売車で色んなところでコーヒーを提供する今に繋がっていると思います。


こんな時、こんな所で、美味しい珈琲がのめたらいいな


それを実現するために、様々な場所に出向きたい。
ロケーションと珈琲のマッチングをお客様にたのしんでもらいたい。

今も蒼の移動販売車の根幹にあるそのポリシーは、
ここで培われたものだと思います。
そう思えた場所だったのです。



誰もしてないようなことを、誰もしていない場所で。

これは移動販売車に必要な一つの大切な要素です。
特に、あとから始める人、小資本で始める人ならなおさらです。

誰もがしている事を、誰もがしている場所でやっていたら、
それは激化した競争に身を置こうとしているわけですから、
先に始めた人、大きな資本で始める人にはかないません。

誰もしていないことを、誰もしていない場所でやれて、
尚且つ喜んでくれる人がいるのであれば、
もしくは喜んでくれる人を作り出せるのであれば、
最初はちっぽけな存在でも、そこにいる価値を生み出せる。
そこにいる自分の価値を実感できる。

そう感じています。



週7日稼働。毎日移動販売車でコーヒーを淹れ続ける

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道の駅藤川宿、道の駅アグリステーションなぐら、地元のイベント出店などで、週7(毎日)でコーヒーを淹れていました。

ブログでは、

ここの所、「ネットで探してきた」「人に勧められてきた」というお客様も増えてきました。進出鬼没な移動販売車にとっては、とても嬉しい事です。まだスタートして一ヶ月あまりしか経っていないですが、これからも一つ一つの対応をキチンとして、楽しんで仕事に取り組もうと思うのでした。

まだまだ知名度が少なかったコーヒー移動販売車。
しかし、ネットで探してきてくれたり、口コミでコーヒーをオーダーいただいたり。

経験の少ない僕にとって、
自分のしていることに中々自信がもてなかったりすることもあります。


そんな時に、救いになるのはお客様です。

業界人の評価でも、SNSのフォロワー数でもなく、現実に目の前にいるお客さんが喜ぶ姿が、一番の救いになり、励みになります。


週7日稼働。
帰宅して焙煎。

毎日休みなく稼働し続けて、コーヒーを淹れ続けて、
色んなお客様と向き合い続けました。

「どうしてこの仕事してるの?」
「移動販売って大変?」
「なんで珈琲なの?」
「なんでこんなに遠くまで出店しにきてるの?」

そんなお客様との会話を何度も何度も繰り返していくうちに、
自分の中の覚悟や、ポリシーみたいなものは、磨かれていきました。



一杯のコーヒーで幸せな1日をおくってほしい 


自分の大好きなコーヒーを、
自分きっかけで好きになってくれたらうれしいし、
それが幸せな暮らしのきっかけづくりになったらうれしい。






次回へ続く


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スペシャルティコーヒー蒼
住所 〒442-0005 愛知県豊川市本野ケ原1-35
TEL 0533-74-3194
営業時間 11:00-18:00
営業日 毎週水~土曜日

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